魚の保冷は「氷」だけじゃない

魚の保冷は氷が当たり前——
そう考えている釣り人も多いのではないでしょうか。
もちろん、釣った魚を素早く冷やし込むうえで、氷は欠かせない存在です。
一方で、冷やした魚を長時間低温で保つことを考えると、氷だけが選択肢ではありません。
とくに夏場や遠征で帰宅する頃には氷がかなり溶けていたり、クーラー内を氷が占領して魚を入れにくかったり……船宿やコンビニで手に入れた氷をできるだけ長持ちさせたいと感じることもありますよね。

そこで注目したいのが「保冷剤」。クーラーボックスと同じように、保冷剤も用途や性能にこだわって選ぶことで、釣った魚の持ち帰りをより快適にできるのです。
そんな中、累計20万個以上の販売実績があるクーラーショック(COOLER SHOCK)から、新たな保冷剤が登場!
キャンプ界隈でもかなり信頼の高い保冷剤が、釣りにもかなりおすすめとのこと。
今回は元料理人の筆者が、「魚をしっかり冷やし、その状態をどう保つか」という視点から、その新アイテムの実力を実際に検証していきます。
山下
元料理人として、釣った魚を持ち帰るときも「しっかり冷やすこと」は欠かせません。
だからこそ、今まで色んな保冷剤や持ち帰り方を試してきました。
クーラーショックとは?

クーラーショック(COOLER SHOCK)とは、医療現場で血液輸送に用いられる保冷技術を応用して、ライフスタイルのために再設計された高性能保冷剤です。
用途に応じて選べる複数のシリーズを展開しており、釣りやキャンプ、BBQといったアウトドアはもちろん、日常使いまで幅広いシーンで活躍。
保冷力だけでなく、使い勝手や耐久性にもこだわった製品づくりが特徴の保冷剤です。
-5℃のHARD LONGが超絶いいのよ

今回検証するのは、クーラーショックの「HARD LONG」という2026年に登場したハードケースタイプの保冷剤。
高保冷モデルとなると-16℃と表記されたものが多いですが、それに対し、こちらは-5℃。
この-5℃という設計がどうやらキモとなっているようです。
-5℃は一晩で凍結する

その特徴のひとつが、家庭用冷凍庫でも比較的短時間で凍結できること。
-16℃クラスの保冷剤は、家庭用冷凍庫では凍結に何日も要したり、そもそも凍結しきらないってこともあったりします。
その点こちらのHARD LONGは保冷温度を-5℃に設定することで、一晩で手軽に凍結できる設計になっているのです。
山下
そもそもしっかり凍らせないと保冷剤の性能はフルに発揮されないですからね。
その点、短時間でMAXまで凍ってくれるのは安心感があります。
-5℃は長時間の保冷を可能にする

もうひとつの大きな特徴が、“HARD LONG”という名前の通り長時間の保冷を目的に設計されていること。
-16℃クラスの低温タイプは、強力に冷やせるのが大きなメリット。一方、HARD LONGは、-5℃という温度設定で長時間保冷を重視した設計になっています。
つまり、「とにかく低い温度まで冷やす」ことよりも、冷たい状態を長時間キープすることを重視したモデルというわけです。
山下
朝から夕方までの釣行や、帰宅まで時間がかかる遠征など、長時間クーラーボックスを使うシーンであれば、-5℃モデルのほうが相性良さそうです。
色んなシーンで使いやすい充実の3サイズ

クーラーショックのHARD LONGは、S・M・Lの3サイズをラインナップしているのも特徴。
文庫本サイズのS・Mサイズはお弁当や普段使いにも、大容量のLサイズは釣りやキャンプなど、用途に合わせて選びやすいのも嬉しいポイントですね。
山下
今回は、このクーラーショックのHARD LONGの、保冷力検証や実釣で感じたメリットなどを紹介していきたいと思います!
クーラーショック HARD LONGの実力を検証!
本当に一晩で凍る?

クーラーショックのHARD LONGは、はたして本当に一晩で凍結するのか、実際に検証してみました。
S・M・Lの全サイズを17時46分に冷凍庫へ入れて、翌朝の凍結状態を確認します。

次に冷凍庫を開けたのは、冷凍開始から約11時間後の4時56分。
冷凍庫に入れたHARD LONGを確認したところ……

いずれのサイズも、霜が薄く張り付き、中身がしっかりと固まっているのが確認できました。
小さめのS・Mサイズほど、より短時間で凍らせることが可能なので、できるだけ凍結時間を短くしたいという方は、Mサイズを複数枚使用するという使い方もありかもしれません。
山下
メーカーが推奨する冷凍時間はSで6時間以上、Mで8時間以上、Lで12時間以上です。
最大限の保冷効果を引き出すためにも、実際に使用する際は各サイズの推奨時間を守り、完全に凍らせておきましょう。
保冷力は?板氷と比較してみた

次に検証するのは、保冷力です。
クーラーボックスを2台用意し、それぞれにクーラーショックのHARD LONGと板氷を入れて、それぞれを使用した際の庫内温度の推移を比較します。
検証方法
同型の13.5L発泡スチロールタイプのクーラーボックスを2台用意し、それぞれにクーラーショックのHARD LONG(Lサイズ×2)と板氷(1.7kg)を入れて庫内温度の推移を測定。
使用したクーラーボックス:サンカ バンセレーノ 13.5L
HARD LONG Lサイズ2枚はパッケージ込みで合計2.2kgほど、板氷はコンビニで手に入りやすい1.7kg。実際の釣行を想定した使用量での比較としています。
測定時間は朝5時から夕方5時までの12時間。途中の開閉による温度変化を避けるため、測定中は一度も蓋を開けず、同じ環境下で計測しています。
また、温度計の設置条件も統一しました。
- 庫内中央付近を測るため、温度計は蓋から吊り下げて設置
- 壁面や保冷剤、板氷には触れないように配置
検証は屋外で実施。当日の気温は検証開始時の朝5時で約25℃、最高気温は約32℃。天候はおおむね曇りの中での検証となりました。

12時間の計測結果がこちらです。
検証開始から終了まで、クーラーショックのHARD LONGを入れた方が、一貫して低い庫内温度で推移する結果となりました。
山下
7時間後あたりで両方の庫内温度が一時的に上昇していますが、この時間帯だけ雲が晴れ、クーラーボックスに直射日光が当たっていたため、その影響があったと推測しています。
| 経過時間 | 開始時 | 1時間後 | 3時間後 | 6時間後 | 12時間後 |
|---|---|---|---|---|---|
| HARD LONG | 27.3℃ | 12.4℃ | 13.6℃ | 15.9℃ | 18.9℃ |
| 板氷 | 27.4℃ | 16.6℃ | 16.8℃ | 19.0℃ | 20.2℃ |
そして、主要時間の庫内温度を詳しく見てみると、開始1時間後にはHARD LONGの方が12.4℃、板氷が16.6℃となり、最初の1時間で最大差である4.2℃の差が生じ、HARD LONGの方が初動の冷やし込みも優れるという結果が出ました。
その後も差は少しずつ小さくなっていくものの、HARD LONGの方が低い温度で推移し、12時間後まで板氷側を下回る結果に。
今回の条件では、クーラーショックのHARD LONGを入れたクーラーボックスの方が、庫内温度が速く低下し、その後も12時間にわたって板氷側より低い温度で推移しました。
山下
板氷も十分優秀だと思っていたのですが、12時間ずっと保冷剤側の方が低温だったのはびっくり。
HARD LONGの名は伊達じゃないですね!
