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内山幸也「やりたいことだけ、やればいい」プロアングラーとしての覚悟と独自の仕事観とは?【はたらく釣り人 Vol.2】(2ページ目)

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内山幸也

 

Chapter 2

 

やりたいことだけ、やればいい。

 

ー プロスタッフとして第一線で活躍する内山さんですが、「好き」を仕事にすることへの苦悩はありますか?

うーん……たしかに昔はありましたよ。とくにトーナメントなんかは、自分で自分の首を絞めるようなこともしてた。でも、ある時シンプルに「やりたいことだけやればいい」ってことに気がついたんですよ。だから今となっては、なんにも“苦”がない。だってやりたいことしかしてないわけだから。やりたくないことを無理してやるから文句が出る。

キレイ事に聞こえるかもしれないけど、自分が責任もって「やりたいことだけをやる」のが大事じゃないかな。そうすると、朝早かろうが、帰りが遅くなろうがツライとは思わない。「今から(東京から)福岡まで車で行ってほしい」って、仮に言われても楽勝ですよ。

 

内山幸也

 

ー 昔からそのスタンスで仕事をしていたんですか?

この考えに落ち着いたのは、ここ1〜2年のこと。若い時は仕事も選べなかったからね。でも、どれだけ隠そうとしても、やっぱり自分のことを支持してくれるお客さんやファンには伝わってしまう。「フロッグやってる時、ほんとに楽しそうですよね」と言われて、あぁ、やっぱりこれでいいんだと思えた。自分が何を求められているかは、いつも周りの人たちが教えてくれる気がします。

 

内山幸也

 

ー ファン(お客さん)と、直接触れ合うとこで学ぶことも多いんですね。

琵琶湖でフロッグをメインにガイドをしていた時の話だけど、1日投げ続けて、最後に35センチくらいのバスをお客さんが釣ってくれた。そのとき思わず、「ちょっと小さかったですね」と言ってしまったんですよ。悪気はなく、「琵琶湖なら50UPを釣らせなきゃ」という勝手な思い込みによるものだった。

でも、そのお客さんはすごく寂しそうな顔をしてて……。僕の一言で、その人の魚の価値を下げてしまった。今でも釣った場所、お客さんの名前を記憶しているほど、忘れられない失敗談です。

 

ー 本人(お客さん)にとっては、“価値の高い一匹”だったんですね。

魚の価値は大きさだけでは決まらない。その時はわからなかったけど。もっと言えば、「人の価値観はそれぞれで、自分のモノサシでは測れない」ということを、ガイドを通して勉強させてもらいました。これは今でも、仕事と向き合う上で一番大事にしていることです。

 

 

Chapter 3

 

プロスケーターに学ぶ、生き残る術。

 

原宿

 

内山幸也

「ストリートブランド界隈で、バスにハマる人が増えている」と内山さん。木嶋さん(NEIBORHOODプレス)も釣り仲間の一人。

 

ー 釣り以外に熱中していることはありますか?

スケートは今でも好きだね。そこからプロとしての生き方を学ぶこともある。プロスケーターのピークパフォーマンスは10代後半〜20代前半くらいと言われてて、あとは消えていく人も少なくない。その中でも、自分にしかないトリック(技)や個性を持っている人は息長く残っている。釣りも同じ。自分の“色”を確立できれば、長く人から必要とされる人材になれるんじゃないかと。

 

内山幸也

都心に位置する行きつけのショップで、オーナーと愛するスニーカーについて語り合う。(STANDARD CALIFORNIA / 恵比寿)

 

内山幸也

 

ー 内山さんといえば、業界きっての“服好き”というイメージも強いです。

原宿にショップを持ちたくて、経営学部に入ったくらいだから。釣りのウェアもそうだけど、やっぱりカッコよく見えることが一番。自分のテンションも上がるし。フィッシングブランドのウェアも、イケてるものがどんどん増えてきているじゃないですか。釣りをしない人にも浸透してくれたら、最高にうれしいですよね。

 

 

内山幸也

この日、内山さんが身に付けていたのは「大自然と都会をシームレスに繋ぐ架け橋」という考えを提案する、新作アパレルコレクション「DAIWA PIER39」。都市生活を満喫するデザインと、フィッシングを楽しむためのアイデアが共存する意欲作。

 

内山幸也

 

ー アパレル業界出身の人たちとも、広く交流を持っていますよね。

一緒に釣りに行くことも増えてきて、“同じことが好き”というだけで、カルチャーを超えて共通言語になることを肌で感じています。国や世代を超えてコミュニケーションが取れるのが、バスフィッシングのいいところじゃないかな。

 

内山幸也

シャツ ¥15,000 パンツ ¥14,500(すべてDAIWA PIRE39 / グローブライド) その他、私物

内山幸也

 

ー さいごに。今後の展望について聞かせてください。

いつも直感に従って生きてるから、ホンネを言うと最終的なゴールなんてなにも決まってない。一つ言えるとすれば、釣りっていう「かっこいいスポーツ」をカルチャーとして届けられたらと思う。サーフィンやスケートから独自のファッションが生まれたように、フィッシングから発信されたウェアがあってもいい。もっと「釣り」を身近な存在へ変えていく。それが今、自分に求められている気がしますね。

 

Photo_Shinpei Hanawa
Text_Masashi Takeda

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内山さん着用「DAIWA PIER39」のアイテムをチェックする 


内山 幸也(Yukinari Uchiyama)
フロッグを中心としたゲームを武器に全国を飛び回るバスプロ。バスフィッシングだけでなく、ウェアやスニーカーなどのストリートカルチャーに対する造詣も深い。東京都出身。1979年生まれ。

Instagram:@yukinariuchiyama

 

 

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