LINE公式アカウント 最新の釣り情報をチェック! 友だち追加はこちら
「お…オメガ3?」そもそも、なぜ魚を食べると体に良いのか?ここらで理解しとこう。

「お…オメガ3?」そもそも、なぜ魚を食べると体に良いのか?ここらで理解しておこう。

「魚を食べると体に良い」と昔から言われてきましたが、その理由をしっかり理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。

健康を守るカギとなるのが、青魚に豊富なオメガ3脂肪酸です。

血流の改善や脳の働きを支える力を持ち、現代人に不足しがちな栄養素でもあります。

今回はその働きと上手な摂り方を解説していきます。

本ページはアフィリエイトプログラムを利用しています。

目次

魚を食べるとなぜ体に良いのか?

昔から「魚を食べると体に良いよ」「お菓子ばかり食べずに魚を食べなさい」と、まるでおまじないのように言われてきました。

しかし冷静に考えると、私たちは「なぜ魚を食べると体に良いのか」を意外と理解できていないかもしれません。

そこで今回の記事では、魚を食べると体に良いとされている理由のひとつ「オメガ3脂肪酸」。これについて書いていきたいと思います。

KOBAYASHI

ライター小林は2025年から、分子栄養学をルーツとする「精密栄養学」を学び始めました。

こうした生化学的知識を背景に記事を執筆しています。

オメガ3脂肪酸とは?

オメガ3脂肪酸は、青魚や植物油に含まれる※必須脂肪酸で、心血管や脳の健康を守る油です。

オメガ3脂肪酸にはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった成分があり、とくにアジ・イワシ・サバなどの青魚に豊富に含まれています。

これらは脳や神経の働きを支え、血流をスムーズにし、炎症を抑えるなど、全身の健康を幅広くサポートしてくれる大切な栄養素です。

※体内で生成できないため食品から摂取する必要がある脂肪酸。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、つまりは脂肪なのですが、脂肪にはいくつかの種類があります。

まず飽和脂肪酸。肉やバター、ラードといった動物性脂肪に多く含まれ、常温で固まりやすいのが特徴です。

エネルギー源として必要ですが、摂りすぎると血中コレステロールが上がりやすく、動脈硬化や生活習慣病のリスクにつながります。

一方で、魚や植物油に多いのが不飽和脂肪酸。こちらは常温で液体の状態が多く、体にとって良い働きをするものが多いとされています。

種類主な食品特徴・働き注意点
オメガ6脂肪酸大豆油、コーン油、ごま油 など体に必須の脂肪酸。細胞膜やホルモンの材料になる摂りすぎやすく、過剰で炎症やアレルギー反応を促進
オメガ3脂肪酸青魚、亜麻仁油、チアシード など炎症を抑え、血流や脳神経をサポート現代人に不足しがち。積極的に摂取したい栄養素

つまり、どの種類をどのくらいのバランスで摂るかが健康を大きく左右します。

その中でも、魚に豊富なオメガ3脂肪酸は、現代人の栄養バランスを整えるカギとなるのです。

KOBAYASHI

考えてもみれば、現代の食事は、オメガ6脂肪酸(揚げ物など)とオメガ3脂肪酸のバランスがまったく取れていません。

オメガ3脂肪酸の効果とメリット

オメガ3脂肪酸の効果は、血液をサラサラに保つことで血流を改善し、動脈硬化や心疾患のリスクを減らすことがわかっています。

さらに、脳や神経の働きをサポートし、集中力や記憶力を支えるため、成長期の子どもから高齢者まで幅広い世代にとって欠かせない栄養素とされています。

また、オメガ3脂肪酸は炎症を抑える作用を持っており、慢性的な疲労の回復や体調管理にも有効です。

KOBAYASHI

僕も実体験として、揚げ物などのオメガ6脂肪酸を極力摂らず、オメガ3脂肪酸を摂ったことで慢性的な疲労が回復した経験があります。

因果関係はこれに限らずだと思いますが、少なくとも効果が目に見えてあったことは確かなのです。

オメガ3脂肪酸は弱点も……

オメガ3脂肪酸は多くの良い働きを持っていますが、その一方で非常に酸化しやすいという弱点もあります。

酸化しすぎてしまった脂は体内で炎症を促し、かえって健康を損なう要因となってしまう可能性も否めません。

酸化したオメガ3脂肪酸を含みやすい食べ物は、例えば古い青魚・揚げ油を繰り返し使った料理・長期保存の干物や燻製などです。

そこで重要になるのが抗酸化物質。サケやエビの赤い色素であるアスタキサンチン、ミネラルのセレンは魚そのものに含まれ、オメガ3脂肪酸の酸化を防いでくれます。

ナッツや植物油に多いビタミンE、柑橘類や野菜に豊富なビタミンCも合わせて摂ることで、その働きをより安定させられます。

つまり、オメガ3脂肪酸を摂るときは「抗酸化とのセット」で考えることが大切です。

KOBAYASHI

刺身にすだち、焼き魚に大根おろしなどを食べる習慣も、じつはただの味付けではなく、昔から受け継がれた知恵だったのかもしれませんね。

オメガ3脂肪酸を含む魚たち

アジ・イワシ・サバはたっぷり

オメガ3脂肪酸を効率よく摂るのに代表的なのがアジ、イワシ、サバといった青魚。

これらにはEPAやDHAがたっぷり含まれており、日常的に取り入れやすい存在です。

ブリやマグロは旬に

ブリやマグロのように脂がしっかりとのった魚にも豊富に含まれています。

季節によって脂ののり具合が変わるため、寒い時期のブリやトロの部位などはとくにオメガ3脂肪酸が多いと言われます。

淡水魚は少なめ

淡水魚にも少量ながらオメガ3脂肪酸が含まれています。

鮎やワカサギにもEPAやDHAが存在しますが、その含有量は青魚に比べると少なめ。

魚の脂質はエサの影響を強く受けるため、こうした差が生じます。

海のプランクトンや海藻を食べる海水魚はオメガ3脂肪酸が豊富になりやすいのに対し、淡水魚はエサの性質が異なるため、脂質中の割合が低くなる傾向があります。

その他の身近な魚たちは?

根魚と呼ばれるメバルやカサゴにも、EPAやDHAはきちんと含まれています。

ただし、青魚のように脂が主役というより、白身魚らしいさっぱりとした脂質の中にオメガ3脂肪酸が含まれているイメージです。

旬の時期やサイズによってはしっかり脂がのり、良質なオメガ3脂肪酸を摂取することができます。

カマスは白身魚でありながらほどよく脂を持ち、旬の秋から冬にかけてはEPAやDHAといったオメガ3脂肪酸も含んでいます。

青魚ほど豊富ではないものの、あっさりと食べやすい脂質の中に健康効果のある成分がしっかりと潜んでいる魚です。

シーバスは白身魚に分類されますが、成長や季節によって脂ののりが大きく変わります。

夏場はさっぱりと淡白でオメガ3脂肪酸も控えめですが、秋から冬にかけて脂がのる時期にはEPAやDHAがしっかり含まれ、健康効果も期待できます。

青魚ほど多くはないものの、旬のシーバスは旨味とともにオメガ3脂肪酸を味わえる魚です。

チヌは白身魚に分類され、脂は控えめで淡泊な味わいが特徴です。

オメガ3脂肪酸は青魚ほど豊富ではありませんが、旬の夏から秋にかけては脂がのり、一定量を含みます。

つまり「脂がのっている魚には、程度の差はあれオメガ3脂肪酸が含まれている」と考えるのが正しく、その中でもとくに豊富なのがアジ・イワシ・サバといった青魚です。

KOBAYASHI

アジやイワシやサバが体に良いって聞いてはいたけど、ある種、ただの迷信のようにも思っていたところがあったんですが、じつは本当だったんですよね(笑)

オメガ3脂肪酸を摂るために良い調理法は?

先にも出ましたが、オメガ3脂肪酸は非常に酸化しやすい性質を持っているため、調理の仕方によってその効果が大きく変わります。

高温で長時間加熱すると壊れてしまいやすいため、なるべく新鮮な状態で、シンプルな調理法でいただくのが理想です。

刺身やカルパッチョなどの生食は、酸化を最小限に抑えられる最良の方法といえます。

また、焼き魚や煮魚にする場合も、強火で焦がすのではなく、中火でじっくりと仕上げることで栄養を守ることができます。

このとき、合わせてレモンやすだちなど抗酸化作用のある食材を一緒に使うことをお忘れなく。

缶詰もアリ!

鮮度は大切ですが、手軽に摂るならサバ缶などの缶詰もアリです。

真空状態で加熱処理されているため酸化が抑えられており、安定してEPAやDHAを摂取することができます。

さば水煮はDHA1500mg、EPA1040mgと、なかなか理想的。

サプリで摂るのもアリ!

ちなみに日本の厚生労働省が理想としているDHA/EPAの数値は1000mg前後/日。

サバ1切れ(約70〜80g)で 1000mg以上とされているので、無理ではありませんが簡単ではありません。

オメガ3脂肪酸は魚から摂るのが理想ですが、毎日欠かさず続けるのはなかなか難しいものです。

そんなときはサプリで補うのも十分にアリです。僕は日頃からオメガ3脂肪酸とアスタキサンチンはサプリで摂るようにしています。

KOBAYASHI

青魚を食べる機会が少ない日や、忙しくて食事が乱れがちなときでも、サプリをうまく使えば安定して摂り入れることができます。

釣り人=健康への特権

オメガ3脂肪酸は新鮮さが命。

酸化しやすいからこそ、釣り人が釣ったその場で調理して食べることは、何よりの贅沢であり健康法でもあります。

刺身で味わうも良し、軽く炙って柑橘を添えるも良し。釣り人だけが魚を「最高の状態」で口にできるのです。

KOBAYASHI

つまり、釣り人は健康への特権を持っています。

撮影:DAISUKE KOBAYASHI

関連記事