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その“ニオイ”の悩み。カンタンな自作で解決できるかも?

その“ニオイ”の悩み。カンタンな自作で解決できるかも?

釣りやアウトドアの楽しさと裏腹に、どうしても避けられないのが“ニオイ”の悩み。

汗や魚を触ったあとの手、ウェアに残る生臭さ…。市販のスプレーに頼っても効果が薄かったり、コストがかさんだりして困った経験はありませんか?

そんなときに役立つのが、重曹・ココナッツオイル・蜜蝋を使った「自作デオドラントバーム」。自然素材で安心、しかも効果的なニオイ対策を紹介します。

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目次

ニオイ対策のための自作アプローチ

釣りやアウトドアのシーンでは、かいた汗や触った魚のニオイが気になることも多いですよね。

市販の消臭スプレーは便利ですが、消臭効果がいまひとつ合わなかったり、コストがかかることもあります。

そもそも消臭方法が正しくないと効果がない! なんてこともしばしば。

そこで今回は、自作できるエコで安心なデオドラント(ニオイ対策バーム)を紹介します。

KOBAYASHI

ライター小林は2025年から、分子栄養学をルーツとする「精密栄養学」を学び始めました。

こうした生化学的知識を背景に記事を執筆しています。

先ずはニオイの正体を知ろう

じつは、汗そのものにはほとんどニオイはありません。

ところが、汗に含まれる成分が皮膚の常在菌によって分解されると、酸っぱいニオイの原因物質が生まれます。

さらに、魚を触ったときに手やウェアに付着したたんぱく質も、時間の経過とともに分解され、生臭いニオイを発するようになります。

つまり、ニオイの直接的な原因は汗そのものではなく、汗やたんぱく質が分解される過程で生まれる物質なのです。

KOBAYASHI

こうしてニオイの正体を理解すれば、「なんとなくニオイがするから消臭スプレーをかける」よりも、ずっと効果的なケアができるようになります。

自作デオドラントバームの材料(役割と効果)

対策のカギとなるのは「中和・抗菌・保湿」の3つです。

酸性の臭いを和らげ、菌の増殖を抑え、さらに肌を守って炎症や乾燥を防ぐことが大切になります。

そのうえで役立つのが「重曹・ココナッツオイル・蜜蝋」を使った自作デオドラントバームです。

重曹(炭酸水素ナトリウム)

重曹(炭酸水素ナトリウム)は酸性の臭いをやさしく中和し、汗や魚の生臭さを和らげます。

台所や掃除、料理など幅広く使われる万能素材で、肌にやさしいのもポイントです。

なお、食用とそうでないものがあるため、口に入っても安全な食用タイプを選びましょう。

ココナッツオイル

次にココナッツオイル。天然の抗菌作用で雑菌の繁殖を抑えてくれるうえ、高い保湿力で肌を乾燥から守ってくれます。

さらに温度によって固まる性質があるため、バームづくりにも最適です。

代わりにシアバターやホホバオイルを使えば、よりリッチな保湿感が楽しめます。身近なオリーブオイルでも十分に代用できます。

僕は余っていた美容用を使っていますが、本来なら念のため食用タイプを選ぶのがおすすめです。

蜜蝋(みつろう)

蜜蝋はミツバチの巣から得られる天然ワックスで、バームをしっかり固めて形を保つ役割を持ちます。

同時に肌の表面に薄い保護膜をつくり、しっとり感を長時間キープできます。

僕が使っている蜜蝋は近所のお世話になっている方が摂ってきた完全なる天然物です。

自作デオドラントバームの基本レシピ

自作と言っても難しいことはまったくありません。

まず耐熱容器に重曹、ココナッツオイル、蜜蝋を入れて湯せんにかけ、完全に溶かします。

湯せんするとすぐに溶けてきます。

完全に溶けたら完成。5分もあればあっという間に出来上がります。

少し冷めたところで清潔な容器に移してやると何かと扱いやすくなります。

香り成分を足すのも◎

このままでは香りがないため、好みに応じて精油(エッセンシャルオイル)を数滴加えるのもおすすめです。

ラベンダーやティーツリーはリラックス効果と抗菌作用があり、柑橘系オイルは爽やかな香りで気分をリフレッシュしてくれます。

KOBAYASHI

僕は今夏、ニオイ対策に加えて虫除けになればと思い、爽やかな香りのある虫よけワックスと混ぜて使ってみました。

虫除け効果は正直よく分かりませんでしたが、香りとニオイ対策には最高でした!

自作デオドラントバームの使い方

僕は釣りのときはもちろん、普段もお風呂上がりやニオイが気になりそうなときに、さまざまな部位に塗って使っています。

釣行前なら脇や首元、耳の裏に塗っておけば、汗の臭いをしっかり防げます。

魚を触った後は、少量を手に伸ばすだけで生臭さを中和でき、快適に過ごせます。さらに保湿効果もあるので、寒い季節には手荒れ防止にも役立ちます。

つまり、ニオイが気になりそうなタイミングに塗っておけば、それだけで十分な対策になるのです。

僕は持ち運び用に固めに作っています。

蜜蝋を多めにすれば硬くできるので、小型のワックス缶に入れて携帯するのに便利です。

あまりオイリーに仕上げると外出時に溶け出すことがあるため、モバイル用は固めがおすすめです。

KOBAYASHI

実際、僕も真夏に持ち出した際にバッグの中で溶け出し、大変なことになった経験があります(泣)。

念の為の注意点

自然素材なので大きな刺激は少ないと思いますが、敏感肌の方は必ずパッチテストを行いましょう。人によって合う・合わないは確実にあります。

僕もミョウバン入りの市販デオドラントで強い効果を感じましたが、痒みに悩まされました。

その経験から、自分に合う成分で自作しています。痒みに悩む方には自作がおすすめです。

ウェアのニオイは“別モノ”と考える

ウェーダーや釣り用ウェアに染みつくニオイは、体のニオイとはまったくの別問題です。

魚を触った手で布地を押さえたり、汗や湿気がこもったりすると、繊維の奥にたんぱく質や皮脂が入り込みます。

そこに菌が繁殖すると、洗濯しても消えない独特の「半乾き臭」へと変化してしまいます。だからこそ、菌を根本から断ち切ることが欠かせません。

その対策として頼りになるのが「かんたん洗浄丸」のような浸け置きタイプの洗浄剤です。

水に溶かしてウェアを浸すだけで、繊維の奥に残ったタンパク汚れや雑菌を分解し、ニオイの元から落としてくれます。

ただし、こうした洗浄剤は本来ウェア専用ではないため、使用時は素材を傷めないよう注意が必要です。

僕も実際にウェーダー、コットンや化繊のTシャツ、ウェーディングシューズなど、ニオイのついたさまざまなウェアで試しましたが、すべて問題なく洗えました。

ニオイの元もきれいに断ち切ってくれるので、洗濯しても取れないあの嫌な「半乾き臭」とは完全におさらば。

今ではウェアが臭ったら、迷わず「かんたん洗浄丸」に浸けています。

面白いぐらいニオイが消えます

釣りやアウトドアの現場で感じるニオイは、体と環境が関わりあうことで生まれる自然な現象です。

汗と常在菌、魚のたんぱく質と菌の分解。そこには生化学的な現象が存在しているのです。

そのうえで、重曹・ココナッツオイル・蜜蝋を組み合わせた自作デオドラントバームは、シンプルでありながらも理にかなった解決策です。

総じて言えるのは、ニオイ対策はごまかしで終わらせず、自然と科学を組み合わせて主体的に取り組むことで対策ができるのです。

KOBAYASHI

なにより、面白いぐらいニオイが消えます。是非お試しを!

撮影:DAISUKE KOBAYASHI

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