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チニング超苦手マンが、自信ニキに変化した“いくつかの気づき”について

「そういう事か…」チニング超苦手マンが、自信ニキに変化した“5つの気づき”

チヌ――難しい魚の代名詞。僕も長年苦手で、挑んでは逃げられ、見切られ、ボウズ続きでした。

けれど小さな気づきを重ねた結果、今では「狙って釣れる」自信のある釣りへと変わったのです。

この記事では、かつて苦手だった僕が実感した“釣れるための4つのポイント”を紹介します。

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目次

チヌ釣りって、難しくないですか? 

僕はもう長年、この魚がどうにも苦手でした。

見えチヌにルアーを投げればピューッと逃げ、腰を落として忍び寄ってもラインを嫌ってプイッとそっぽを向かれる。

「なんて警戒心が強いんだ!」と思った矢先に、ふとした瞬間にはデカいミノーへ突っ込んでくる。

掴みどころのない食性を見せるこの魚。

そんな相手だからこそ、これまで何枚か釣ったことはあっても「チニングで獲った一匹」と胸を張れる魚はゼロのまま。

そんなある日、友人と「今日はチヌを釣るぞ!」と意気込み、炎天下で15時間も挑戦したことがあります。

結果は……僕だけ見事にボウズ。

隣の友人は次々と釣り上げていくのに、僕にはアタリすらほとんどなく、ルアーを替えても、アクションや立ち位置を変えても反応は皆無でした。

「オレはチヌが苦手なんだ!」と自嘲しながらも、心のどこかでこうも感じていました。

KOBAYASHI

「なるほど、だからチニングにハマる人が多いのか……」と。

ボウズだったにもかかわらず、気づけば僕はチニングの沼に片足を突っ込みはじめていたのです。

そして2025年、ついに本腰を入れて挑戦した結果……なんと、狙ってチヌを釣れるようになったのです。

小さな気づきがすべてを変えた

そこから時間を見つけて、再びチニングでチヌを狙ってみることにしました。

すると答えはあっけなく帰ってきます。

あの日の苦戦が嘘のように、もう面白いぐらい釣れる釣れる。

フリーリグでもトップでも。

そして小型から大型、クロダイからキビレまでバンバン釣れます。

昼でも夜でもまったく関係ありません。アタリのない日、釣れない日が逆に珍しいほどです。

KOBAYASHI

そんな今では半日あればツ抜けは余裕!

とすら思っているほど、自信のある釣りへと変貌しました。

狙ってチヌを釣れるようになった5つの気づき

では、今まで狙っても釣れなかった僕が、なぜここまで釣れるようになったのか。

理由はとても小さな気づきや、ほんのわずかな差に過ぎないと思いますが、そのあたりを解説していきたいと思います。

今ではすっかりチヌを“バス持ち”できるほどにまで成長(?)しました。

KOBAYASHI

……みなさんはぜひフィッシュグリップを使いましょうね。

1.釣れるチヌを探すこと=足で稼ぐ

まず大切なのは、“釣れるチヌ”を探すことです。

河口や汽水が絡むような場所、つまり水があればどこにでもチヌの気配はあります。

しかし、その中には確実に“釣れるチヌ”と“釣れないチヌ”が存在します。

かつての僕は、この“釣れないチヌ”たちに翻弄されてばかりでした。

けれども、“釣れるチヌ”をランガンしながら探していく、あるいはその場で当てていく感覚を持つようになると、釣れる確率は一気に高まります。

チヌは警戒心が非常に高い魚だと、皆さんもよくご存じでしょう。

しかし一方で、食い気のある個体は驚くほどエサに執着することも。

そうした個体に巡り会えるかどうかが、チヌ釣りの成否を大きく分けるのです。

KOBAYASHI

要するに、ガンガン足で稼いでいくこと。

反応がなければ即移動、あるいは潮を待つ。これがチニングの基本です。

2.自然豊かなエリア<街なか有利

印象としては、自然豊かなエリアよりも街なかの方が断然有利だと感じています。

理由は二つあります。

ひとつは、街なかの水は濁っていることが多く、そのため警戒心の薄いチヌが多いこと。

もうひとつは、なぜかチヌの絶対数が多く、“釣れるチヌ”を探しやすいという点です。

とあるポイントにて。水中をのぞくと、うっすらと見える影はすべてチヌ。目測で100匹はゆうにいるでしょう。

なぜこれほど数が多いのか。その理由として考えられるのは、生活排水などの影響でプランクトンや小さな生き物が豊富にいるからです。

雑食性のチヌにとって、そうした環境はまさにパラダイス。つまり「エサが豊富=食い気が高い=警戒心が薄いチヌが多い」という方程式が成立するのです。

自然豊かなエリアでも釣れないわけではありません。

ただし警戒心が強く、ルアーを見切られることも多いため、街なかに比べると断然難しいと感じます。

KOBAYASHI

ちなみに、上の写真は僕のホームエリア。

これまで何度ここのチヌに翻弄されてきたことか……

こうした自然豊かなエリアでは、見切られにくく騙しやすいトップでの反応が良いですね。

3.時間帯より潮位で食いが立つ

意外かもしれませんが、マズメなどの時間帯よりも潮位によって食いが異常に立つことがあります。

なぜならチヌは真っ昼間でもガンガン食ってくるからです。

地域差はあるかもしれませんが、僕の釣っているエリアでは「石積みが見えるか見えないか」という潮位のときに食いが立つように感じます。

つまりチヌから見てエサを捕食しやすい状況が整うと、活性が一気に上がるのです。

先日も、ちょうどその潮位だった15:30から16:00のわずか30分間で、なんと7枚ものチヌを釣り上げることに成功しました。

KOBAYASHI

しかし石積みが完全に水中へ沈むと、チヌは嘘のように沈黙してしまいました。

逆に朝マズメは同じ潮位でも食いが悪いことがあり、「あれ?」と答えを見失う瞬間もあります。

つまり「これが正解!」と一概に言えないのも、チニングの面白さのひとつなのです。

ここで確実に言えるのは、潮位や潮の流れ、そしてストラクチャーを意識して狙うことが極めて重要だということです。

僕にとってチニングは、もはやハンティングに近い感覚。

そうした要素を無視して、ただルアーを投げているだけではチヌからの反応はまず得られないと感じています。

4.ワームカラーの重要性

僕はアジやメバル、ヒラスズキ、青物、渓流、バスなど、さまざまなルアーフィッシングをしますが、正直そこまでカラーを気にしたことはありませんでした。

だからチヌも同じ感覚で狙っていたのですが……これが大間違い。

チヌはワームのカラーを非常によく見て食ってくる印象があります。「今日はこの色では全然当たらないな……」なんてこともしばしば。

KOBAYASHI

そんな日はカラーローテーションを重ね、正解の色を探し当てる必要があります。

水の色に合わせるのはもちろんですが、チヌが実際に食べているエサに寄せなければ、ヒット率は一気に落ちると釣行を通じて感じています。

先日も、ブラックカラーのワームを投げ続けても反応なし。

ところがグリパンに替えた途端、一発で食ってきました。これこそカラーの力だと思います。

5.オモリの重さの重要性

カラーと同じくらい重要なのがオモリの重さです。

僕はおもにフリーリグでチヌを狙っていますが、ワームがボトムから不自然に離れすぎると、チヌはまず食ってきません(ストラクチャーに絡めれば別ですが)。

逆に重すぎるとボトムは取れるものの、すぐに根掛かりしてしまう。

KOBAYASHI

結局、その中間となる“ちょうど良い重さ”を選べる感覚こそが、釣果につながると感じています。

オモリの重さ選びは経験による部分が大きく、一概には言えません。

大切なのは、フィールドの潮の流れや水深に対して流されず、なおかつボトムをしっかり取れる“絶妙な重さ”を選べるようになることです。

僕の場合は5g前後を基準にし、状況に応じて4g、3gと1g単位で調整するようにしています。

微差が釣果を分ける!

なにより、個体差や潮位、濁り、流れ、カラー、オモリ……これらの要素はほんのわずかな違いに過ぎません。

けれど、その差によってチヌは「食うか食わないか」が他の魚以上に明確に分かれると感じています。

その差を季節、日、時間、時には分単位で読み解き、当てたときのゲーム性の高さと言ったら、これまで経験したことのないほどの面白さがあります。

逆に、こうした要素のどれか一つでも欠ければチヌは途端に「狙って釣れない魚」へと化してしまう。過去の僕がまさにそうでした。

「チニングはバス釣りに似ている」とよく言われますが、今ではその意味が理解できるようになりました。

確かにバス釣りの面白さがありながら、その違いはよりシビア。チニングとはまさにそういう釣りだと思います。

KOBAYASHI

だからこそ、釣れない人にはとことん釣れず、釣れる人は数を重ねる。

僕はようやく、後者に回ることができたのです。

おすすめのルアー

僕のおすすめは、ダイワのチニングブランド「シルバーウルフ」のアーバンシュリンプです。

素材感やボリューム、フォール速度まで、細部にわたってチヌを意識して設計されており、使い込むほどに扱いやすさを実感できます。

なかでも特筆すべきは、オモリとのバランスの取りやすさです。他社のワームでは潮流に流されやすい状況でも、アーバンシュリンプならしっかりとボトムをキープできます。

つまり、チヌがそそられる形状であると同時に、アングラー側もボトムを安定して取れる。そうした設計思想が、このワームの最大の魅力だと感じています。

トップウォーターなら、ティムコの名作「レッドペッパーベイビー」。

逃げ惑う小魚そのもののようなアクションで、イナッコを追っている状況に効果的です。

さらに、ただ浮かせておくだけでも虫を演出でき、思わぬバイトを誘うこともあります。

僕はこのルアーで、チヌのトップゲームに目を開かされました。

チヌはコツをつかめるかどうかがカギ!

かれこれ10年以上、僕にとってチヌは「苦手な魚」の代表でした。

ですが、ちょっとしたコツをつかんでからは驚くほど釣れるようになり、今では仕事帰りに軽くチニングを楽しむほど、なくてはならない釣りとなりました。

春から晩秋まで(腕のある人は冬も)長く楽しめる釣りなので、マスターすれば釣りの幅が大きく広がるはずです。

KOBAYASHI

苦手意識のある方も、ぜひ挑戦してみてください。きっとハマりますよ。

撮影:DAISUKE KOBAYASHI

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