イワシは釣った後の処理が大切

釣れ始めると面白いように数が伸びるイワシ。
おいしい魚ですが、「魚辺に弱い」と書くように足が速いのが悩みどころです。

だからこそ鮮度管理が大切。
釣ったらすぐにクーラーボックスで氷締めし、帰宅後は内臓とエラを取り除いて冷蔵保存しておきましょう。
イシカワ
そのうえで、大量に釣れた場合は「当日食べる刺身用」「翌日に回す加熱用」「長期保存用」と分けて考えると、無駄なくおいしく味わえますよ。
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刺身

新鮮な状態であれば、やはり刺身が格別。
三枚におろして柵取りし、腹骨を落として皮を剥きます。
切り身を氷水の中でふり洗いしてから食べると、身が締まって独特の臭みが取れます。
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「鰯七度洗えば鯛の味」なんて言ったりもしますね。

寿司にするのもおすすめです。
酢飯の酸味との対比で、イワシの脂の甘みが際立ってこれまたおいしい。
握り寿司が手間であれば、手毬寿司が簡単でおすすめですよ。
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酢締め

イワシは酢締めもおすすめ。
三枚におろし、軽く塩を振って冷蔵庫で30分。余分な水分を出します。

イワシから出た水分を拭きとり、米酢に浸します。
冷蔵庫で1時間ほど置き、皮を剥けば完成。

小ぶりでも脂がのっていることが多いイワシ。
酢で締めれば脂はさっぱりしつつ、旨味はしっかり残ります。
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一晩酢に漬けておいて、酸味を強くして食べてもおいしいですよ!
フライ

イワシの定番料理、イワシフライ。
時間が経ってしまって刺身で食べるにはどうだろう……なんて時にはフライが安心。
ウロコ・頭・内臓を取り除いて開きにし、小麦粉→卵→パン粉の順で衣をつけたら180℃の油へ。

熱々のフライの誘惑は強烈!
食べる前から旨いと確定していますね。
外はサクッ、中はイワシの脂と旨味とがジュワッと出てきて……やっぱりおいしい!

イワシは脂が多く香りも強いので、レモンを絞ればさっぱりと食べられます。
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シソを挟んだりしても印象が変わっておいしいですよ。
オイルサーディン

瓶詰めや缶詰でよく見るオイルサーディン。
意外と簡単に手作りできます。
ウロコ・頭・内臓を取り除いたイワシを、オリーブオイルで15分ほど弱火で煮ていきます。
ニンニク・赤唐辛子・コショウ・ローリエを基本にして、お好きなハーブを追加すると手作り感が出て楽しいです。

粗熱を取ったら清潔な保存容器へ。
この時はオイルをパスタに使ってしまったのですが、保管する時はイワシがオイルに浸っている状態が望ましいです。

バゲットやサラダにのせるだけで、いつもと違った味が楽しめます。
イワシ自体もおいしい上、イワシをはじめニンニクやハーブの風味が出たオリーブオイルで作るパスタは最高です。
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調理自体が煮るだけと簡単で、新鮮なイワシで作れば冷蔵で1週間は保存可能。
たくさん釣れた時にぴったりの料理ですよ。
つみれ

こちらもまた、大量消費におすすめのつみれ。
ウロコ・頭・内臓を取り除き、中骨を取ります。
多少崩れても良いので、手開きが簡単です。

フードプロセッサーに、イワシの身と味噌・生姜・薄力粉・卵を入れてミンチ状に。
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このままハンバーグのようにして焼くだけでおいしいです。

おすすめは、つみれ汁。
イワシの味が詰まったつみれはもちろん、スープにもつみれから旨味が出るので、食べ応えのある一品になります。
丸干し

シンプルですが、イワシの味を丸々堪能できるのが丸干し。
イワシの内臓を取り、塩(重さの2〜3%目安)を振り、干し籠に並べて一晩干すだけ。
干し籠がなければ、皿やトレーに並べて、ラップをせずに冷蔵庫に数時間置いておくだけでOK。

グリルでじっくり焼けば、香ばしいイワシの丸干しの焼き上がり。
小型のイワシなら頭から食べられ、干すことで旨味がぎゅっと凝縮されます。
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ご飯のおかずにも、お酒のお供にも最適です!
焼き干し

保存食としておすすめなのが、焼き干し。
内臓を取ってよく洗い、塩を振って30分ほど置いて余計な水分を抜き、その後は遠火でじっくり炙ります。

水分を飛ばすようにしっかりと焼き上げた後、干し籠に入れて天日干し。
手間はかかりますが、3〜5日ほど天日干しします。カチカチに硬くなったら完成です。

焼き干しは煮干しと同じように出汁を取って使います。
昆布と焼き干しを水に浸して一晩寝かせ、翌日に火を入れると上品な出汁が取れますよ。

煮干しよりも出汁の旨味が強いイワシの焼き干し。
鍋なんかもおいしいですが、おすすめはおでん。具材に染み込んだ焼き干しの旨味と香りがたまりません。
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水分をしっかり抜けば保存にも向きます。
冷凍庫に入れて保管し、お正月のお雑煮の出汁に使ったりしています。
イワシはおいしい!

釣れる時にはたくさん釣れがちなイワシ。
たくさん持ち帰って困ってしまった時にも、調理次第で無駄にせずに食べられます。
もし大量にイワシが釣れた時には、今回の記事を参考にしてみてください!
撮影:イシカワヒデカズ
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