アイキャッチ画像撮影:山下洋太
アカハタとオオモンハタは釣り分けられます

近年生息域が拡大し、伊豆半島はもちろん、三浦半島、房総半島でも釣果が上がり、人気ターゲットとなっているアカハタとオオモンハタ。
ロックフィッシュの名でひとくくりにされることが多い2魚種ですが、じつは2つのポイントを意識すれば釣り分けて狙えるんです。
釣り分けるポイントは2つ!

アカハタとオオモンハタを釣り分けるポイントは、ズバリ釣り場と釣り方の2つです。
根の周辺にいる同じ根魚であることには違いありませんが、意外にも食性や好む居場所が異なります。
山下
それぞれが好む居場所で食性に訴える釣り方をすれば、意外にも簡単に釣り分けられますよ!
釣り場で釣り分ける

釣り場で釣り分けを考えるには、海底の地質が重要です。
どちらも水温18℃以上、水深10〜30mほど、潮同士が良い場所を好むのは変わらず、それらが基本的な条件になります。
その基本的な条件に当てはある中で、どのように釣り場での釣り分けを考えたらいいかを解説していきます。
アカハタはゴリゴリの岩礁帯

アカハタは、「The 根魚」のイメージそのままで、起伏の変化が激しい岩礁帯を好みます。
磯やゴロタなど、「うわ、根掛かりが多発しそう……」そう感じる場所がアカハタを狙うのに最適です。
初めての釣り場で岩礁帯かどうかわからないときには、ひとまず重めのルアーを投げてみて、着底した感覚で硬いかどうかを把握するのがいいでしょう。
山下
小刻みに着底を繰り返し、ロッドを通してコツっと硬い感覚が得られる場所が岩礁帯です。
オオモンハタは砂地混じりの岩礁帯

オオモンハタは、アカハタとはやや異なり、岩礁帯に砂地が混じるエリアを好みます。
「アカハタ狙いのポイントよりもやや根掛かりが起こりにくいな……」そう感じる場所がオオモンハタにベストです。
磯と磯の合間にちょっとしたサーフがあったり、砂地の中に魚礁が点在したりするようなポイントはオオモンハタ狙いの一級ポイントになり得ます。
山下
「砂地で根魚!?」と思う人もいるでしょうが、信じて釣りをし続ければいい結果が返ってきますよ!
釣り方で釣り分ける

釣り方で釣り分けを考えるには、食性の違いについて知ることが重要です。
食性に合った釣り方をすることで、さらに上手に釣り分けられるようになります。
アカハタはボトムをネチネチ狙う

アカハタは、ボトムにいるカニやエビなどの甲殻類を盛んに捕食します。
そのため、フリーリグやテキサスリグを使用し、ボトムをネチネチと狙うのが基本の釣り方です。
アカハタが潜むボトムを確実に感知するために、重めのシンカーを使用するのも効果的です。
山下
根掛かりを避けるために軽めのシンカーを使用するのもいいですが、ボトムがわからなければ重めのシンカーから始めるのがおすすめです。

タックルは、ボトムを探りやすいベイトタックルを使用します。
基本の操作方法としては、ボトムからロッドでリグを持ち上げ、再度ボトムに落とし、出たランズラッグを回収するのが一連の流れ。
アカハタが潜むであろう根の起伏をロッドから感じ取ったらリグの動きをゆっくりにし、丁寧に探るのも効果的です。
オオモンハタはスイミングで狙う

オオモンハタは大型化するにつれ、魚食性が強くなります。
そのため、シャッドテールワームをセットしたジグヘッドリグを泳がせて狙う、いわゆるスイミングが基本の釣り方です。
ボトムではなく、小魚を追いかけてきたオオモンハタを中層で食わせるイメージですね。
山下
巻き上げたジグヘッドリグにオオモンハタがヒットするのを狙う方法をコーリングアップと呼びます。

タックルは、遠投しやすいスピニングタックルを使用します。
キャストしてボトム着底後、リールのハンドルを10〜20回転し、再度着底して巻き上げるのを繰り返すのが一連の流れ。
巻き速度はギア比にもよりますが、ハンドル1回転あたりに1〜2秒が目安です。
オオモンハタを狙うならメンタルも重要?

オオモンハタを狙う釣りでは、アカハタを狙う場合ほどアタリは多くありません。
それでも「今日はオオモンハタを狙うんだ」と一度心に誓ったら、ずっとスイミングの釣りを続けることが重要です。
山下
アタリがなくてもいつかヒットすると信じて投げ続けると、いきなりヒットしてくることも少なくありませんよ!
2魚種を釣り分けてハタゲームの奥深さを味わおう

アカハタ、オオモンハタを釣り分けられるようになると、釣れたときの気持ちよさが格段に変わります。
釣り場、釣り方を意識し、そしてオオモンハタ狙いでは強いメンタルを持って、ハタゲームの奥深さを楽しんでみませんか?