アイキャッチ画像撮影:山下洋太
レンジ、気にしてます?

メバルをプラグで狙う「メバルプラッギング」。
最近人気があるこの釣りですが、さらに釣果を伸ばすために意識してもらいたいポイントがあります。
それはズバリ、「レンジ」です!
山下
「レンジ」とは、水中の特定の層や深さ、その魚が主に活動している遊泳層を指し、別名「タナ」とも呼ばれ、釣果を決める重要な要素です。
メバルはレンジに超シビア

メバリングを長年続けて感じたのは、メバルがレンジに非常にシビアだということです。
プラグが通過するレンジが数センチ違うだけで、釣果に大きな(場合によっては2〜3倍もの)差が生まれると感じています。
レンジが合っていない場合には、「アタリが全くない」または「アタリはあるのに掛からない」という状況が発生します。
掛からないのは、本当に活性のせい?

メバリングをやり込んでいる人でも意外と見落としがちなのが、「レンジが合わないとフッキング率が低下する」という点です。
筆者自身も経験がありますが、アタリがあるのに掛からない状況を「今日はメバルの活性が低い」と片付けてしまうのは非常にもったいないことです。
実際には、単にレンジが合っていないだけの場合も多く、少しレンジを調整するだけで、驚くほどフッキングが決まり始めることがあります。こうした微調整が釣果を大きく左右するのです。
【極論】何もなければすぐ変えてもいい

アタリがない、またはアタリがあっても掛からない場合、次のキャストでレンジを変えることが筆者の基本的な考えです。
確かに、同じレンジを繰り返し通してようやくヒットすることもありますが、その方法では釣りのテンポが悪くなりがちです。
一方で、レンジを素早く切り替えることで食い気のあるメバルを効率よくキャッチできるようになれば、短時間でも釣果を伸ばし、数釣りの可能性を大幅に高めることができます。
山下
毎投ではなくても、5投くらいを目安に何もなかったらレンジを変えるのもいいと思います!
レンジの刻み方
「レンジ攻略が重要なのはわかったけど、どのようにレンジを刻んだらいいの?」という人も多いでしょう。
ここでは、筆者がどのようにレンジを刻んでいるか、詳しく解説していきます!
ルアーでレンジを刻む

レンジを刻むためのもっとも簡単なのは、潜行深度が異なるルアーにローテーションする方法。
例えば、潜行深度が20cm前後のルアーを使っていてレンジを下げたい場合には、潜行深度が20cmよりも深いルアーに変更します。

この方法が有効なのは、潜行深度が設定され、おおよそその範囲内でレンジキープができるミノーです。
ミノーの潜行深度はパッケージやメーカーの公式ページに記載されていることが多く、記載がない場合は実際に泳がせて確認するのがおすすめです。
すべてを覚えるのは難しいため、ルアーボックスでレンジごとに分けておくと効率的です。
山下
潜行深度が設定されているミノーであれば、ロッドやリールの複雑な操作なしに、レンジ攻略が可能になります。
竿の角度でレンジを刻む

シンキングペンシルのようなレンジをアングラーがコントロールするルアーでは、リーリング速度だけでなく、竿の角度でレンジを調整することが重要です。
竿を立てると浅いレンジ、寝かせると深いレンジを通過します。

自分の中で基準となる竿の角度を決めておき、そこからアタリの出るレンジを探るために角度を調整します。
筆者は竿をやや立て気味か水平を基準とし、そこから2〜3cmずつ竿先を上下させるイメージで探ります。
山下
そのうちにフッキングし始めれば、ロッドの角度をキープして、同レンジに狙いを絞ります。
ルアーと自分の距離も意識すると更にGOOD

また、竿の角度を一定にしても、ルアーが遠いほどレンジは深く入りやすく、近づくにつれて浅くなるため、ルアーとの距離に応じて角度を変えることで一定のレンジを長くキープできます。
具体的には、上の動画のように、ルアーが遠いときは竿を立て気味にし、近づくにつれて徐々に角度を下げる方法が効果的です。
慣れない場合は動画のように3段階で調整するのがおすすめです。堤防では、水面基準で上45°、水平、下45°の3パターンで試してみてください。
実釣しながら解説!
ここからは実釣しながら解説していきます。

この日のルアーは、ミノーを潜行深度別に整理し、さらにレンジ操作がしやすいシンキングペンシルを多めに準備しました。
フィールドは港湾部のオープンエリア。このような広い場所では、ランガンしながらレンジを探り、テンポよく釣ることが釣果を伸ばすポイントです。
シンキングペンシルでサーチしていく

まず最初に使用するのが、飛距離が出しやすく、喰わせ力も高いレイジーソリッド40S。
シンキングペンシルでどのレンジに反応が出るのか手早く探ります。

まずは、表層付近を意識する高活性なメバルがいるかどうか、やや竿を立て気味に。

この一投で反応がないため、次はやや竿を寝かし気味にします。
するとバイトがありましたが、フッキングはせず。

正解のレンジに近づいたため、今度はさっきよりもやや竿を立てて浅いレンジを通してみます。
するとフッキングに成功。

3投すべて違うレンジを通し、だいたいのレンジを把握できました。
でも、ずっと同じレンジで釣れるわけではありません。
アタリがなくなったら、またレンジを探る作業を一から始めます。
竿を立ててみたり、寝かしてみたりするとなんとなくレンジが合うように。

するとプチ連発します。
シンキングペンシルのいいところは、幅広いレンジを探れる点です。
山下
使いこなせるようになると、シンペン1本でもかなりの釣果を出せますよ!
水面下15cmに狙いを絞る

ポイント全体を探った結果、水面から約15cm付近が好反応のレンジと判断しました。
そこで、潜行深度が最大20cmの「オルガリップレス43GP」にチェンジ。
浮き上がりを防ぐため、竿を低く構えてリトリーブすると、やはりヒット!

レンジが合えば連続で気持ちよく釣れますが、しばらくすると魚のレンジが変わることもあります。
そのたびに新たなレンジを探り直し、このプロセスを繰り返すのみです。

レンジが下がった場合には、潜行深度が深いシンキングミノーのルナメバルSに。

レンジが上がった際には、潜行深度が浅い「オルガリップレス43GP」に再び切り替えました。
その後、約2時間の間にメバルを10匹釣り上げることができました。
山下
竿の角度を変えたり、潜行深度が異なるルアーに変えたりするだけで、アタリの有無、フッキングするかどうかが大きく変わってきますよ!
レンジを攻略してさらなる数釣りを!

メバルは非常にレンジに敏感な魚であることを、改めて強調しておきます。
より多くのメバルを釣りたいと考える方は、まずレンジを意識することが重要です。
特にルアー選びの際には、手持ちのルアーとは異なる潜行深度のものを購入することで、攻められるレンジの幅を広げることができます。
レンジを意識した釣りを心がけて、メバルプラッキングの楽しさをさらに引き出してみてください!
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