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正しい針の外し方、知っています?意外とできていない人が多い問題。

釣りをしていて、もっともケガをしやすい瞬間のひとつ。

それが、釣れた魚から針を外すタイミングです。

意外と実践できている人が少ないので、正しい手順を紹介します!

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目次

外す瞬間が一番危ない。

この記事をご覧の方の中には、釣り針を刺して痛い思いをしたことがある方もいるのではないでしょうか?

どのシーンにおいても危険な針先に注意しなければなりませんが、とりわけ事故が起こりやすいのが“釣れた魚から針を外すタイミング”です。

そして、遊漁船の船長という立場からいつも思うのが、「正しい針の外し方を実践している人が少ないんだな」ということ。

そこで今回は、読者の皆さんが痛いトラブルに見舞われないように、安全に針を外す手順をご紹介します。

本題の前に……

「そんなドジはしない」と思っていませんか?

これは釣り上げた魚が暴れたときに、ふくらはぎに針がカエシまで刺さってしまったシーン。

「そこまで気にしなくても……」と思っている方もいるかもしれませんが、船長をしていると、年に何度か目にしてしまいます。

魚が予想外な暴れ方をしたり、魚を釣ってついついテンションが上がってしまったり、早く次の魚を狙おうとして後の動作が雑になってしまったり……、そんな時に事故は起こってしまうものです。

カエシまで刺さらなければ「痛い」だけで済みますが、深く刺さってしまうとその後釣りができなかったり、病院に行かざるを得ないことも。

また、船などの狭い空間では、周りの人に針が刺さってしまうことだって起こり得ます

「手で外す」はNG

ついやってしまいがちですが、道具を使わずに手で針を外すのは基本的にNG行為です。

筆者も一度だけ横着して針が刺さってしまった経験があります(笑)

ワームフックやシングルタイプのアシストフックはまだリスクが低いのですが、トレブルフックやツインタイプのアシストフックを使っていて、魚に掛かっていないフックがある状態は非常に危険です。

正しい針を外す手順

魚が落ち着くのを待つ

それでは、順を追って針の外し方を紹介していきます。

魚が釣れたら、まずは暴れる魚が落ち着くのを、しっかりと距離を保って待ちましょう

暴れている魚を無理に掴もうとしたり、針を外そうとしたりするのは危険ですので、はやる気持ちを抑えて見守りましょう。

フィッシュグリップを使って魚の動きを制御する

魚が落ち着いたらフィッシュグリップで魚の口を掴みましょう。

フィッシュグリップで動きの起点となる口(頭)を掴んでしまえば、暴れようとしても抑制できるので、安全かつ素早く針を外しやすくなります。

フィッシュグリップを使わずに針を外そうとしても、外そうとした瞬間に魚が暴れて力が上手く伝わらず、かえって針を外すのに時間が掛かり、ケガをするリスクも高まります。

魚バサミの方が便利な場合も

アジなどの小型魚や口が小さい魚、タチウオの場合は、ハサミタイプのフィッシュグリップが有効です。

ハサミタイプを使う場合は、胴体部分ではなくエラ部分を掴むと魚が暴れにくくなります

プライヤーを使って針を外す

そして、フィッシュグリップで魚を掴んだ後は、プライヤーで針を外すだけ

ちなみに、プライヤーでなくても針外しやフックリムーバーなどの道具でもOK。

大事なのは、フィッシュグリップで魚を制御し、道具で針を外すこと

これだけでケガのリスクを最小限に、なおかつ素早く針を外せるのでぜひ実践してくださいね。

おすすめのプライヤーを紹介

ちなみに、プライヤーはサイズや形にいろいろな種類があり、用途に応じて使い分けると便利です。

ということで、筆者が実際に使用しているプライヤーを用途別に紹介します。

青物などの大型魚に

一番使用頻度が高いのはシマノのパワープライヤー。

かなり頑丈な作りで、力尽くで青物から針を外しても嚙み合わせが甘くなったりすることも無く、長期間不具合無く使えています。

スプリットリングオープナーとしての機能もあり、独特な先端の形状によって中~大型のスプリットリングを開きやすいことも美点。

ラインカッター部もこだわりの設計で、ナイロンやフロロだけでなく、PEラインも容易にカットできます。

飲み込まれたときはコレ

スミス ステンレスフィッシングプライヤー

針が口の奥に掛かったり、スレ掛かりや魚が暴れたら危ないな、と思ったときはロングノーズタイプであるスミスの「ステンレスフィッシングプライヤー」を使用しています。全長の長くないプライヤーだと、針が口の奥に掛かったときプライヤーが針に届かなかったり魚の口の中が見にくい、針が外し難いといったことがありますが、全長の長いロングノーズタイプであれば、そういった場合でもより簡単に針を外すことができます。

また、ケガのリスクが高まるシチュエーションのとき、例えばスレ掛かりのとき、魚が暴れるとき、歯が鋭い魚が釣れたときなどでも安全に針を外すことができます。剛性も高いのでラフに扱ってもガタつくこともほとんど無く、価格もリーズナブル。持っておいて損をすることは無いプライヤーですよ。

 

針が口の奥に掛かった時や、スレ掛かりで魚が暴れたら危ない時は、スミスのステンレスフィッシングプライヤー。

短いプライヤーだと口の奥に掛かった針に届きませんが、ロングノーズタイプのこれなら簡単に針を外せます。

また、長い分だけ針や魚から距離を取れるので、スレ掛かりの時や歯が鋭い魚でもケガをしにくいですよ。

剛性が高いのでラフに扱ってもガタつくことはほとんど無く、価格もリーズナブル。持っておいて損をすることは無いプライヤーですよ。

万能的に使うなら

小~中型サイズのスプリットリングオープナーとして使え、PEライン対応のカッターも備えた標準サイズのプライヤーです。

正直あまり剛性は高くないので、青物などの暴れやすい大型魚の針外しとして使用すると、嚙み合わせが悪くなって長持ちしません。

しかし、軽量で操作性も良いのでリング・フック交換がスムーズに行え、かなり気に入っています。

ジギングなどのパワーゲーム以外で使う分にはおすすめの1本ですよ。

先ほど紹介したパワープライヤーよりワンサイズ小さいのが、ADプライヤーです。

パワープライヤー同様に剛性が高く、PEラインカッターの切れ味も抜群。

小~中型サイズのスプリットリングオープナーとしても使っていて、軽さよりも剛性重視の方にはADプライヤーがおすすめです。

ちょっと安いノーマルタイプと、フッ素コーティングが施されたタイプFの2種類が販売されていますが、海で使う方は防錆性能の高いタイプFを使ってください。

ライトゲーム用や小型魚に

メバルやアジなどのライトゲームで活躍するのがコチラ。

小型故に作業性は抜群で、小さい魚に掛かった針を外すにはもってこい。

ライトゲームの他に、キス釣りの時に掛かったエソ・ベラ・フグを外しやすく、堤防のエサ釣りがメインの人にもおすすめです。

安全に釣りを楽しもう!

釣りは夢中になったり、経験を重ねて慣れてくると、“魚を釣る以外の部分”が疎かになりがちです。

しかし、針が付いたルアー・仕掛けを扱っている以上、“常にケガのリスクが付き纏うレジャー”であることを忘れてはいけません。

針を外す瞬間に気を付ければ、ケガのリスクを大きく減らせるので、ぜひ今回紹介した方法を実践してくださいね。

撮影:岩室拓弥

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