シーバスのPEラインはコレ一択!

魚との生命線であり、ルアー操作に息を吹き込むライン。
個人的にはロッドやリール選びよりもこだわりたい釣具の一つです。
これまであらゆるラインを使ってきた筆者ですが、“シーバスにおいてはコレ一択”と言えるほどの溺愛PEラインがあるんです。
『シーバスPEパワーゲーム』

そのラインというのが、東レの『シーバスPEパワーゲーム』。
太さは0.6号~2号、すべて150m巻きで、文字通りシーバスフィッシングに抜け目の無いラインナップ。
繊維メーカーとしても名高い「東レ」のPEラインで、有名なプロアングラーも好んで使用していたりと、実績も十分なアイテムです。
おかもち
今回は、筆者も絶大な信頼を置く、このPEラインについてインプレしていきたいと思います。
東レ シーバスPE パワーゲーム
シーバスPEパワーゲームのここが良い!
ノンコーティング設計

シーバスPEパワーゲームの最大の特徴は、ノンコーティングであることです。
コーティングをすることで様々な性能を付加することが定番となっているPEラインの世界では、ノンコーティングのPEラインはかなり異質の存在。
コーティングに頼らずとも高い性能を発揮するので、原糸の質や編み込み技術が非常に優れていると言えるでしょう。
見やすいホワイトカラー

カラーはホワイトのみ。
ナイトゲームでも見やすく、夜間釣行の多いシーバスフィッシングにおいてピッタリのカラーです。
また、ラインの見やすさというのはルアーの状況把握においても大きな役割を果たし、昨今求められるシビアなルアーコントロールを、より正確に行えるカラーでもあります。
おかもち
日中も見やすく、デイゲームでも使えます!
アングラー思いの平均強度表示

皆さんは、スペックに記載されている“強度”が、どんな数値かを意識したことはありますでしょうか?
じつはこの強度と書かれた数値は、メーカーによって表記の基準が異なります。
よく目にするのは、おもに「最大強度(MAX)」と「平均強度(AVARAGE)」。最大強度は何回か測定したうちの最大値、平均強度は平均値です。
最大強度を記載したラインの方が、一見“強いライン”に見えがちですが、平均強度が記載されている方が実用的な判断がしやすく、アングラー思いの“親切なライン”だと言えます。
シーバスPEパワーゲームを実釣インプレ!
耐久性が高く、結果コスパも良い

ノンコーティングのPEラインと聞いてイメージするのは、「耐久性が低そう」ということではないでしょうか。
しかし、実際に使ってみるとイメージの真逆でビックリするくらい耐久性が高いラインでした。
ここでいう耐久性が高いというのは、毛羽立ちが発生しずらく、直線強度の低下が起きにくいということ。
原糸そのものの質が高いのではないかと感じました。
おかもち
コーティングありきで設計されている一般的なPEラインと違い、シーバスPEパワーゲームはコーティング無しで強度を出す設計がなされているんですね。

コーティングが施されたPEラインは、コーティングが剥がれてしまうとその分性能は落ちてしまいますよね。
しかし、コーティングをしていないシーバスPEパワーゲームは使用に伴う劣化が少なく、初期性能を長く保ってくれます。
筆者の場合、2〜3時間のシーバス釣行を年間150〜200日程度行っておりますが、このラインを巻き替えるのは年に1〜2回程度。
一見少し高いと感じてしまうPEラインですが、長く使えることから結果的にはとても経済的で、かつ性能も高いことから、コストパフォーマンスに優れたラインであるとも言えるでしょう。
糸鳴りが少なくノンストレス

ライン表面の滑らかさにも優れており、糸鳴りが非常に小さいのは嬉しい点。
キャストを繰り返すルアーフィッシングでは、糸鳴りが個人的にはかなりストレスを感じてしまいますが、そういう点でこのラインはノンストレスです。
この滑らかさがラインのダメージ軽減にも一役買っているようにも思います。
幅広いシチュエーションで見やすいカラー

PEラインには視認性を向上させる目的で、様々なカラーリングが施されています。
見やすいラインカラーというのは店頭と釣り場で異なるもの。さらに言えば、釣りをするシチュエーションによっても変わります。
例えば、沖堤防のデイゲームで見やすいカラーはグリーンと言われていたり、白い常夜灯下でのナイトゲームで見やすいカラーはイエローなどと言われることが多いです。
筆者もこれまで様々なカラーのラインを試しましたが、見やすいシチュエーションの幅が一番広いのはホワイトだと感じています。
ホワイトが見づらいと感じるのは、白波が立っている時くらいでしょう。
おかもち
サラシを探るヒラスズキのようなシチュエーションは苦手な印象です。
シーバス以外にも使える!

シーバスPEという名前が付いていますが、太さのラインナップや性能の高さから様々な釣りに応用可能。
筆者はボートキャスティングでの青物やロックフィッシュ、そして、アカメ釣りにも使用しています。
引きが強いターゲットでも、ボトム付近を狙う釣りでも、品質が高いラインなので安心して釣りすることができますよ!
他社製より少し太い!?実際のところは…..

筆者のシーバス釣行において、使用頻度がもっとも高いのが1号。
リールはヴァンキッシュ3000MHGやセルテート3000XHなど、1.2号を150mストックできるものを使用していますが、実際にシーバスPEパワーゲームの1号を巻いてみると、本来はスプールが余ってしまうはずなのにピッタリ巻けてしまうんです。
リールメーカーは、自社製ラインでの糸巻き量をスペックとして表示することが多いので、実際に1号でピッタリになるということは、このシーバスPEパワーゲームは他社のラインに比べて太いのか……と疑いたくなってしまいますよね。
おかもち
しかし、「そうではない」というのが筆者の見解です。

「糸潰れが起こりづらいシーバスPEパワーゲームは、他PEラインよりも真円状態を保っている。そのため、他のラインよりも太く感じるだけ」ということなのではないかと。
ラインが潰れない=本来の強度を保てるということなので、むしろ優れていると言えるのではないでしょうか。
筆者は下巻きが億劫な上、過不足無くしっかりスプールに巻きたい派なので、使用頻度の高い1号をピッタリ巻けるのは嬉しい誤算でした。
同シリーズのデイタイムとは別物!

出典:Amazon
東レのシーバスPEには、今回紹介するホワイトカラーのオリジナルモデルとは別に、「シーバスPEパワーゲーム デイタイム」というワインレッドカラーに染められたモデルがラインナップされていました。
同じシーバスPEパワーゲームという名が付いていますが、これはまったくの別物だと感じます。
というのも、デイタイムはコーティングされたライン。パッケージにも“特殊シルキーコーティング”が施されていると明記されています。
実際に使用したこともありますが、どうしてもオリジナルのシーバスPEパワーゲーム特有のノンコーティングならではの良さは薄まってしまう印象。
一方で、ノンコーティングラインにはどうしても抵抗があるという方にはおすすめです。
おかもち
ノンコーティングに抵抗のない方には、ぜひオリジナルモデルを使っていただきたいですね。
気になる点は……

性能には直接影響しませんが、どうしてもラインが汚れやすく見た目は悪くなってしまうことが多いです。
せっかくの真っ白ラインが汚れてしまったら、少し残念に思うアングラーもいるかもしれません。
現代でも輝きを放つシーバス用PEラインの代表格!

シーバスPEパワーゲームが発売されたのは2008年。決して新しいラインではありません。
しかし、ノンコーティングPEの確固たる地位を築き、PEの本質を突き詰めたラインは現在でも性能に劣ることのない高品質ラインです。
ラインは魚との命綱なので、安心して使えるラインというだけで非常に大きなアドバンテージとなります。
筆者も長いこと使用しているシーバスPEパワーゲーム、是非使ってみてください!
撮影:おかもち
東レ シーバスPE パワーゲーム