ヒント③答え合わせをしていますか?
皆さんは今まで「どうして魚が釣れたのか・釣れなかったのか」を考えた事はありますか?考えているよ!という方でも、ただ漠然と考えているだけでは駄目です。
なにが正しくて、なにが間違っていたのか、学校のテストと同様、釣りにも「答え合わせの時間」が必要なのです。
沢山釣れている時は答え合わせがしやすい
魚が沢山釣れている時こそ、多くの事を学ぶチャンスです。「早く巻いたらどうかな?深く沈めたらどうかな?」など、必ず釣れると分かっている事と別の事を行えば、どうすれば釣れて、どうすれば釣れなくなるのかの答えが直ぐに帰ってきます。
状況によっては、ルアーを通すレンジを1メートル変えるだけでも釣れなくなります。つまり魚が沢山釣れている時というのは、「答え合わせ」を1日の内になんども経験する事が出来るのです。
釣れていない時は答え合わせが出来ない
1日釣りをして1匹も魚が釣れない場合、翌日に釣りが出来る人は、まだ答え合わせが出来ますが、1週間後に答え合わせではフィールドの状況が全く変わっています。
つまりサンデーアングラーにとって0匹で釣りを終えるという事は、殆どノーヒントのまま解を求められていると同じ事。シャーロックホームズが束になっても敵いません。
つまり大前提として、釣れた理由・釣れなかった理由を導き出すにも、まずは何らかのヒント(1匹)を得るか、数日間連続でフィールドに通い、答え合わせをする必要があるのです。
それが出来なければ、先にご説明した「1日に何匹も釣れる場所」に行ってみましょう。
1匹は事故、3匹は偶然、10匹は必然
仮に1匹釣れたからと言って、そのやり方を1日通すのは危険です。なぜならそれは、何万分の1の確率で起こる、交通事故のようなものかもしれないのです。
「株を守りて兎を待つ」ということわざにもあるように、過去に偶然成功した経験にこだわってしまうと、いつまでも成長する事はないのです。
では3匹ならどうでしょうか?パターンを掴んだ!と言ってそれを通すのも1つの方法です。でも、もしかするとそれは、再現性のある釣り方ではあるけれど、もっと釣れるはずの魚(パターン)を逃がしている行為なのかもしれません。
「もっと他のやり方があるかもしれない」と様々なパターンを試せば、例え失敗したとしても、それは答え合わせが出来る失敗なのです。失敗の積み重ねこそが成功や「必然」への最短ルートと言えないでしょうか?
TVやDVDでいとも簡単に魚が釣れている理由
ではここで、今までの話しを踏まえながら、テレビやDVDでいとも簡単に魚が釣れている「ように見える」理由を解説します。
①【確実に魚がいる場所】でロケをしている
多くの釣り番組は、地元のポイントに精通しているガイドやロコアングラーから情報収集をして、確実に魚がいる場所でロケを行っています。
②【魚の生態に精通し、何万匹と釣ってきた】プロが出演者
初心者が釣るといった企画でもない限り、出演者は必ずプロフェッショナル。少なくとも数万匹は魚を釣った経験をしているハズです。
③【答え合わせの時間】を作っている
番組から依頼されていなくても、ロケ日の前日にフィールドの下見をするプロもいますし、番組側でもロケ日を数日間用意したりと答え合わせの時間を作っている事が多いです。1日目に釣れなくても、2日目に挽回というシーンはよく見かけますよね?
勿論「ぶっつけ本番」といった企画を売りにしている番組もありますし、例外もあります。ただ、いとも簡単に釣っているように見える釣り番組は、多くの努力と経験を重ねてきた人々の手によって、作り上げられているのです。
「釣れない」を楽しむのも「釣り」の在り方
ここまでの解説で、そんなに大変なら別に釣れなくても良いよ!と感じた方もいるかもしれません。しかしそれもまた1つの在り方なのです。
ただ単に魚を食べたいのであれば、お寿司屋さんやスーパーに行けばいいですし、魚を捕りたいのであれば、投網を使ったりと魚を捕る手段はいくらでも存在します。
ですが私たちはアングラー。わざわざ不便な釣り竿を使って、魚を釣る事を選んだのです。
「釣れない」状況をどう攻略するのか、諦めるのか、または楽しむのか、その在り方はアングラーの数だけあるのです。
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