真夏の堤防に潜む危険

待ちに待った夏休み!
堤防や漁港へと魚釣りに出掛ける計画を立てているご家族も、多くいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、釣りに行く前に知って欲しい“真夏ならではのリスク”をご紹介します。
海辺の熱中症と日焼けはガチでヤバい
水分&塩分補給を忘れずに

真夏の魚釣りで一番気を付けて欲しいのは、熱中症と日焼けです。
海風に当たっていると街中にいる時よりも涼しく感じることもありますが、喉が渇く前に意識的に水分と塩分を取るようにしましょう。
常温のドリンクではなく、自動販売機で購入したばかりの物やクーラーボックスで冷やした物を飲むようにすると尚良しです。
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真夏の日焼けは危険

水面における紫外線の反射率は約20%(アスファルトで約10%)と言われており、海での日焼けは、火照りや水膨れに繋がるほど強烈です。
釣りをしている時は大丈夫だろうと思っていたけど、帰る頃には火傷症状が出て大事に……。なんてことも、珍しくありません。
日焼け止めを活用したり、肌の露出を控えた服装で魚釣りを楽しみましょう。
夏の日差しを甘くみると命に関わります。
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僅かな体調の変化に敏感になろう

熱中症や日焼けの初期症状は魚釣りに夢中になっていると、ついつい見逃しがちです。
立ち眩みや集中力の低下といった熱中症の症状や肌の痛みを感じたら、炎天下の釣り場から離れ、日陰やクーラーの効いた車内で休息を取るようにしましょう。
餌の鮮度が落ちると釣れにくくなる
真夏の堤防は高温

コンクリートで作られた堤防や漁港といった釣り場は、地面がとても熱くなっており、50℃を超えることもあります。
そんな高温の地面に釣り餌を置いてしまうと、あっという間に鮮度が落ちたり、場合によっては煮えたりしてしまいます。
鮮度の落ちた餌は釣れにくい

魚釣りでは餌の鮮度が釣果に直結するので、とくに真夏は餌の管理に気をつかってあげましょう。
クーラーボックスから少量ずつ小まめに出しながら使うことが大切です。
釣具の車内放置にもご注意を

少し話が逸れてしまいますが、釣り具の車内保管にも注意が必要です。
真夏の車内は想像以上に高温となり、ルアーが膨張して割れてしまったり、リールのオイルやグリスが悪くなったりしてしまいます。
日陰に駐車したり、サンシェードを活用したり、窓を2-3cm程度開けたりすることで車内が高温になることを防げます。
釣れた魚の鮮度管理に注意
バケツの中に死んだ魚を溜めるのはNG

サビキ釣りなどの場合、時合でまとまった数の魚が釣れますよね。
そんな時、一時的に魚を水汲みバケツに入れることも多いと思いますが、真夏の日中はバケツ内の水温が40℃以上になってしまうことも。
こんな状態のバケツの中に魚を放置すると、あっという間に鮮度が落ちて食中毒の原因となります。
とくに腸炎ビブリオ菌が増殖しやすくなるので、夏場は魚が釣れたらすぐにクーラーボックスへ入れましょう。
潮氷で効率よく冷やそう

クーラーボックスを頻繁に開閉してしまうと、冷気が逃げやすく、魚を効率良く冷やせません。
そこで、海水と氷を用いて潮氷を作り、クーラーボックス内の温度を低く保ちながら魚を素早く冷やすことをおすすめします。
潮氷を作る際は、ペットボトル氷や保冷剤を使用し、氷が溶けて塩分濃度が下がらないように注意しましょう。
潮氷を作る際、海水の量は魚がギリギリ浸かるくらいでOKです。入れすぎると氷がすぐに溶けてしまいます。
急な天候変化に気付けるようにしよう
急な雷雨に注意

真夏は晴れ予報の1日でも、急に積乱雲が発生して雷雨になることも。
落雷はとても危険なので、雷注意報が発令されたり、雷の音や光に気付いたら、すぐに釣り竿を仕舞って車などの安全な場所に避難してください。
台風がある時は高波に注意

夏は頻繁に台風が発生します。台風が遥か沖合にあって、風や雨などの影響は無くても、ウネリだけは打ち寄せてくるので注意が必要です。
とくに遠くにある台風由来のウネリは波の周期が長く、一見波が低そうに見えていても、数分に一度大きな波が打ち寄せることもあります。
魚釣りに出掛ける際は、天気予報に加えて波浪予報もしっかりチェックしましょう。
夏の魚釣りは防虫対策必須です
真夏は毒虫も活発

真夏は魚だけでなく、虫たちも活発に動く時期です。
中には人に害を与える毒虫もいますので、虫よけ剤の使用や肌の露出を抑えるといった防虫対策をしましょう。
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蚊やイソブヨに注意

夏の海辺では、山や市街地と同じく朝夕に蚊が発生しやすくなります。
また、水辺ならではの厄介な吸血虫であるイソブヨ(磯ヌカカ/ブユ/ブト)は要注意です。
イソブヨは1~5mm程度のコバエのような虫で、吸血されている感触が殆ど無く、気づいた時には数箇所刺されていた……といった被害になりがちです。
堤防釣りでは積極的に虫よけ剤を使って防虫対策を行いましょう。
堤防にはスズメバチも飛来します

夏になるとスズメバチによる被害が急増します。
肉食性のスズメバチ類は釣り餌を狙って堤防に飛来することが良くあり、餌場として認識している堤防では毎日のようにやってきます。
もし、自分の釣り餌にスズメバチが興味を示してしまったら、仕掛けや餌をその場において10m以上ゆっくりと後ずさりするように退避しましょう。
素早い動作や追い払うような行動はスズメバチを刺激するのでNGですよ。
スズメバチにとって毒針はあくまでも防御手段なので、彼らの脅威となるような行動をとらなければ刺されることはありませんよ。
真夏の釣りを安全に楽しみましょう!

夏場は多くの魚が釣れる堤防釣りのハイシーズンですが、夏ならではのリスクも多いので、しっかり対策をして楽しんでくださいね!
この記事を読んで、夏の釣りが快適かつ安全になれば幸いです。
撮影:山根 央之
















