ヒラスズキとは
シーバスゲームと混同されがちなヒラスズキ。日本に生息しているスズキと言っても、一般には3種類の固有種が存在します。
内湾や河口部で人気のターゲットはマルスズキといって体高が低く、目は小さくて住む場所によっては色の違いがあります。
外来種のタイリクスズキは身体に黒い斑点があるのが特徴です。ヒラスズキはマルスズキに比べて体高があり、目が大きく、比較的温暖な海域を好んで生息しているといった違いがあります。
ヒラスズキの生息域
シーバスゲームでよく狙われるマルスズキは主に汽水域などを好みますが、ヒラスズキは塩分濃度の濃い磯場などで釣ることができます。
太平洋側では房総半島より以南、日本海側では能登半島から九州地方を含む屋久島までの沿岸部に生息していると言われており、河口や湾内ではあまりお目にかかることはありません。
ヒラスズキの特徴
ヒラスズキはマルスズキに比べ体高が高く、頭部が小さい、目が大きいなどの特徴があります。中でも1番わかりやすいのは尾びれの付け根の部分。
明らかにヒラスズキと比べて太いです。また、下あごの両側に、口先から1列に並んで鱗があるのも大きな違いと言えます。
ヒラスズキの生態
ヒラスズキは個体数が少なく、いまだに詳しい生態が解明されていません。
ターゲットとして主に自磯や沖磯などで釣れることが多いですが、回遊性の魚で深場での発見例もあります。
比較的暖かい海域を好み、かなり広範囲に渡って移動しているなど、個体によっても習性に違いがあるのも大きな特徴です。
ヒラスズキの性質
スズキよりもやや暖かい海域を好み、暖流の影響を受ける外洋に面した地磯や沖磯に生息しています。
捕食のために深場からこのような場所に上がってくると考えられており、はっきりとした産卵期は解明されていませんが、おおむね1月後半から2月いっぱいであることが多いようです。
主に小型の回遊魚を捕食しています。
ヒラスズキの釣り方
ヒラスズキはサーフや河口域でも狙うことができますが、主に岩礁地帯を好んで生息する魚であるため、地磯や沖磯がメインフィールドになります。
フライフィッシングや泳がせ釣りでも狙えますが、近年、ルアーフィッシングの対象魚として人気が高いです。
海が荒れれば荒れるほど食いが良くなるので、そのタフさゆえに手にした時の感動は計り知れないでしょう!
ルアーフィッシング
ロッドは11~15フィートのシーバス用ロッドが基本で、釣り場に応じて長さを使い分けるようにします。
ルアーはトップウォーターやフローティングミノーを中心にシンキングペンシル、メタルジグなどを使用します。海底の沈み根などに着いている魚を誘います。
ヒラスズキは「サラシ」と呼ばれる白泡の下をフィーディングスポットとしているため、これが広がるタイミングを見計らってサラシを超えてルアーを落とし、その中を引いてくるのがコツです。
ヒラスズキゲームにおすすめのルアーはこちら
シーバスとの違い
通常のシーバスゲームに使用するロッドは9フィート~10フィート前後のものが一般的ですが、磯ヒラゲームの場合は11~15フィートのロッドを使用します。
これは磯場においてタフコンディション下での釣りとなるため、より長いロッドを使用することにより、手返しよく広範囲を探る為です。
また、ヒラスズキは一般のスズキに比べて引きの強さも魚の重量も上であるため、使うタックルに強いパワーが求められます。
ヒラスズキ、おすすめタックル
同じスズキでもヒラスズキを狙う場合、シーバスに比べてバットパワーがあり、タフさを兼ね備えた専用のタックルを準備する必要があります。
ロッドに関してはより長くバットパワーのあるものを、リールに関してはタフネスで剛靭なもの、そしてラインに関しては、より摩耗に強い耐衝撃性のあるものが理想です。
ヒラスズキにおすすめのロッド
ヒラスズキゲームに適したロッドは、磯場という足場の悪いところから正確な飛距離を出すためにより長く、しなやかなものでなければなりません。
また、マルスズキに比べて遊泳力があり、引きの強さも強いので、それに耐えうる剛靭な強さが必要です。ロッドが長い分、磯際に立つことも避けられるため、安全性は高まります。
対大型青物も視野に入れた最強ヒラ用ロッド
ヤマガブランクス バリスティック・ヒラ 11H TZ/NANO
継数:2本
仕舞寸法:172cm
自重:241g
ルアー重量:10-60g
PEライン適合:MAX 3号
ヒラスズキゲームにおすすめのロッド!
ヒラスズキにおすすめのリール
ポイントが磯場になるのでキズを気にせず、ガンガンいけるタイプの中級機種以下のものを使用するか、ハイギアタイプの剛靭なスペックのもののどちらかで選ぶといいです。
何れにしてもタフ使用下での耐久性の高いものが望ましいでしょう。番手は4000番前後くらいで考えておきたいですね。
SW仕様で武装したバイオマスター。
シマノ 13 バイオマスターSW 4000HG
自重:310g
最大ドラグ力:11.0kg
巻取り長さ:93cm
ナイロンライン糸巻量(号-m):3.5-170/4-150/5-125
PEライン糸巻量(号-m):1-500/1.5-320/2-210
ビッグチャンスを確実にものにする耐久性。
ダイワ 15 ソルティガ 4500 H
自重:610g
最大ドラグ力:15kg
巻取り長さ:110cm
PEライン糸巻量(号-m):3-400/4-300/5-240
ヒラスズキにおすすめのライン
ヒラスズキゲームでは根の洗いポイントが中心になるため、根ずれ対策も十分にしなければなりません。
また、マルスズキと異なり、サイズや引きのトルクを考慮してラインを太くすることが重要です。
基本的にPEラインの1.5号を基準として2.0号まで、場所によってサイズを調整するといいでしょう。
耐久性・耐摩耗性が格段にアップするライン
サンライン SaltWater Special キャストアウェイPE 200m 3号
あらゆる障害物に耐えうる耐摩耗性!
モーリス ショックリーダー バリバス フロロカーボン 30m 12号
ショックリーダーの結び方についてご紹介しています!
ヒラスズキの美味しい調理法
ヒラスズキの身は透明感のある白身で血合いが鮮やかに赤く、見た目がとてもきれいです。
イサキやマダイに近い色合いで、淡水魚特有の臭みもなく、食べても非常においしい魚。
多くの料理方法があり、秋から冬にかけてが旬なので是非、1度味わってみて下さい!最高の味ですよ。
塩焼き
身はホクホクで塩焼きは絶品です。スズキのような臭みは全くなく、ほどよく繊維質でまるで練り絹のようなしっとりとした舌触りで身離れがとてもいいです。
骨は少々、かたいですが程よくまとまった白身にレモンを垂らして頂けば、素朴な味にきっとやみつきになるはずです。
アクアパッツァや煮物
ヒラスズキの白身はとても美味なので、煮魚にする場合は「アラ」を使って煮込んでください。出汁が出て旨みが倍増します。
肝臓などの内臓を使うとより一層、味が引き立つでしょう。アクアパッツアにしてイタリアンな雰囲気を味わうのもまた、格別ですよ。
ムニエル
白身のムニエルは食欲をそそり、夏場にはぴったりです。バジルを細かく砕き、オリーブオイルと塩、おろしにんにくを混ぜてバジルソースを作ります。
フライパンにオリーブオイルを熱し、ニンニクのスライスと切り身を一緒に炒め、バジルソースをかければスズキのムニエルの出来上がりです。絶品なので是非、ご賞味ください!
ヒラスズキを釣ってみよう!
同じスズキでもシーバスゲームとは全く違ったゲーム性を兼ね備えたヒラスズキ釣り。
ポイントも違えば、習性も違い、奥深さに魅了されるはずです。今までにシーバスを釣ったことがある方は是非、1度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
強烈過ぎるファイトに竿だけでなく心も折れてしまうかもしれません。