リップルフィッシャーのセルフィッシュNS614

リップルのセルフィッシュNSをインプレ!繊細な操作性と強靭なパワーに感動

リップルフィッシャーのセルフィッシュNSは、ジグをナチュラルに泳がすことを目指したジギングロッド。

そんなセルフィッシュNSの614を詳しくインプレします。

強靭なパワーと繊細な操作性に感動しました!

目次

アイキャッチ画像提供:tsuki

ナチュラルスイムを謳うジギングロッド

セルフィッシュNS

2020年、リップルフィッシャーのセルフィッシュシリーズに、NS(ナチュラルスイム)というコンセプトの派生モデルが追加されました。

その名の通り、スイミング系のアクションに特化したモデルで、ジグを跳ねさせないことを意図して設計されています。

今回は、そんなセルフィッシュNSの使用感をお届けします。

ラインナップ

番手全長(ft)自重(g)継数(本)アクション適合PEライン(号)適合ルアー(g)定価(円)
NS6326ft3in1261RegularMAX280-13060,000
NS6236ft2in1591RegularMAX3100-15063,000
NS6146ft1in1741RegularFastMAX4120-18065,000

 

※適合ルアーは、そのロッドでもっとも快適に使用できるルアーウェイト表記です。マックス値ではありません。

セルフィッシュNSの特徴

セルフィッシュNSの特徴

まずはセルフィッシュNSシリーズのスペック的な特徴から紹介します。

※当記事に登場するロッドはカスタムモデルのため、ブランクが赤くなっています。通常モデルはブラックです。

ブランク

セルフィッシュNSのブランク

ブランクはヤマガブランクス製。もちろん国産です。

シリーズの中でも番手ごとにテーパーが変えられており、NS632はスローテーパー気味、NS623はレギュラーテーパー気味、NS614はファーストテーパー気味に作られています。

どの番手もナチュラルスイムを目指したロッドですが、想定するシチュエーション・対象魚によって個別最適化が図られています。

ガイド

セルフィッシュNSのガイド

ガイドはすべてSiC-SリングのチタンフレームKガイドです。

NS632はオールシングルフットで、ガイド数は8個(トップガイドを含む)。

NS623はオールシングルフットで、ガイド数は7個。

NS614は元ガイド(6番ガイド)のみがダブルフットで、ガイド数は7個です。

リールシート

セルフィッシュNSのリールシート

リールシートはFuji製のDPS18を採用しています。

グリップはEVA仕様で、NS632がセパレート、NS623とNS614はストレートです。

セルフィッシュNS614をインプレ

セルフィッシュNS614の釣果

ここからはセルフィッシュNS614の使用感をお届けします。

このNS614はシャローの大型ヒラマサを想定したモデルで、開発テストはおもに外房エリアで行われたようです。

メーカーの想定シチュエーションとは異なりますが、筆者は明石海峡の水深40〜50mエリアで実釣を行いました。

9月の終わり、明石名物のタチパターンに入っていたので、200g超のロングジグをメインにハマチ・メジロを相手に沢山曲げ込んでみました。

アクションについて

スペック上で扱いやすいとされている150gのジグを操作した動画です。

ロッドが入力を抑えてジグを泳がすというよりかは、アングラーに操作の幅を与えてくれるようなロッドだと思います。

アングラーの入力次第では、コンセプト通りのナチュラルなスイミングも演出できますし、大きくジグを飛ばすことも可能です。

入力が強くなりがちな浅場でナチュラルに泳がせられる一方、深場での丹後ジャーク(速巻き+ロングスライド)なんかもこなせそうです。

かなり懐が深いというか、操れるロッドですね。

こちらは適合ウェイトを超える250gのジグを操作した動画です。

もちろん+100gの重さを感じますが、150gの時と操作感はほぼ変わらず、スイムジャークもロングスライドもお手のもの。体感的には300g程度までならストレスなく使えそうです。

コンセプト的にはやや特殊なロッドですが、実際に使ってみると軽いジグも重いジグも自在に操れ、かなり汎用性が高いロッドだと思いました。

暴力的なパワー

セルフィッシュNS614の曲がり

大型ヒラマサを想定しているだけあって、パワーはかなり強いです。

当然ヒラマサには及ばないものの、明石海峡の急潮流に乗ったメジロはなかなかパワフルなのですが、ロッドを立てていればガンガン浮いてきます。

「サバかな」と思って上げてきた魚がハマチだったなど、魚のサイズを見誤るほどの強さでした。

また、船底に入ろうとした(入った)魚を強引にロッドで前に出せるのも良いですね。

ナチュラルスイム(ローレスポンス)系のロッドは、立てられないものや、立てられてもトルクが薄いものも多いので、“ロッドで強引にファイトできる”というのはセルフィッシュNSの魅力でしょう。

セルフィッシュNS614でビンチョウマグロ

ちなみに、三重へトンジギに行った際、同行者がNS614で20kgのビンチョウマグロをキャッチしていました。

いわゆるタネトンサイズで引きも強烈でしたが、横から見ていても危なげなかったですね。

やはり、ナチュラルスイムと強靭なパワーの両立がこのロッドの真価だと思います。

自重以上に軽く感じる

セルフィッシュNS614の軽さ

自重は174gと、特別に軽いといえる数値ではありませんが、体感だとそれ以上に軽く感じました。

強靭なパワーを備えたロッドながら、“重くない”のは良い感じです。

釣竿のパワーを数値化するのは難しいですが、パワーウエイトレシオが非常に優れていますね。

操作感度が高い

セルフィッシュNS614の感度

ティップ・ベリーが非常にしなやかかつ繊細なので、抵抗(負荷の掛かり具合・変化)を感じやすいです。

「アタリが明確になる」といった感度ではなく、ジグに掛かっている潮の圧がよくわかり、ジグの挙動も明確。

ティップ・ベリーの入りや戻りの強弱でジグをコントロールしやすく、操作感度の高さを感じます。

言葉通り、“ジグを操る”という感覚が強いロッドです。

キャストフィールも良好

バットパワーが強いので、アンダーハンドキャストで飛距離を稼げます。

外房エリアを想定しているとあって、150g前後のウエイトをしっかり飛ばせます。

ただし、ティップ・ベリーがしなやかでバットが極端に強いロッドなので、リリースポイントを掴むのがやや難しく、少し慣れが必要かもしれません。

言い方を変えると、初めは少し投げにくく感じるかもしれませんが、慣れるとしっかり飛ばせるようになります。

また、どちらかというと糸抜けが悪く、ライントラブルが起こりやすい調子だと思いますが、この点はガイドセッティングで上手く解消しているのでしょう。

実釣時にはエアノットやガイド絡み等のトラブルはありませんでした。

繊細だけどめちゃ強い!

セルフィッシュNS614でタチパターンジギング

近海のジギングには少々オーバーパワーな気もしますが、筆者的にはかなり好みのロッドでした。

パワーの強さはもちろん、繊細なジグのコントロール性能には少し感動。

少し尖ったコンセプトのロッドですがいろんな使い方ができるので、気になった方はぜひ手に取ってみてくださいね!

画像提供:tsuki

▼今回紹介した番手

リップルフィッシャー セルフィッシュ NS614

全長6ft1in
自重174g
継数1本
仕舞寸法186.5cm
適合ルアー120-180g
PEライン適合MAX4号

▼その他の番手

リップルフィッシャー セルフィッシュ NS623

全長6ft2in
自重159g
継数1本
仕舞寸法189cm
適合ルアー100-150g
PEライン適合MAX3号

リップルフィッシャー セルフィッシュ NS632

全長6ft3in
自重126g
継数1本
仕舞寸法191cm
適合ルアー80-130g
PEライン適合MAX2号

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