スタジオオーシャンマークのブルーヘブン

ブルーヘブンL50をインプレ。高いけど価格相応の価値がある!

ブルーヘブンはスタジオオーシャンマークが発売するジギング用ベイトリールです。

一般的なスタードラグではなく、レバードラグを搭載していることが特徴。

そんなブルーヘブンシリーズの中から、汎用性が高いL50をインプレします!

目次

アイキャッチ画像提供:tsuki

SOMのレバードラグリール

スタジオオーシャンマークのブルーヘブン

ブルーヘブンは、スタジオオーシャンマークから発売されているジギング用のベイトリールです。

オシアジガーやソルティガ15のような日本で主流のスタードラグではなく、レバードラグタイプのベイトリールです。

本記事では、そんなブルーヘブンL50Hiの使用感をお届けします。

ラインナップ

モデル自重(g)ギア比最大ドラグ力(kg)PE糸巻量(号-m)巻取り長さ(cm)定価(円)
L50Hi/R5156.394-45011081,500
L50Hi/L5156.394-45011081,500
L50Pw/R5155.394-4509381,500
L50Pw/L5155.394-4509381,500

※今回記事中で扱うのは2021年A-TEC別注モデルです。基本的な仕様は同じですが、最大ドラグが10kgに引き上げられ、カーボンハンドル、コルクノブ、ハイブリッドドラグレバーを搭載しています。

ブルーヘブンL50の特徴

ブルーヘブンの特徴

まずはブルーヘブンL50シリーズのスペック的な特徴から紹介します。

ボディ

ブルーヘブンのボディアルミ鍛造マシンカットのギアボックスとフレームによってボディ構成されています。

実釣時の力の伝達を解析し、パワーをロスしにくい形にギアボックスを設計。

フレームは十分な厚さを確保することで、歪みや撓みを排除しています。

ブルーヘブンのボディ

ギアボックス側は大型にすることで、大口径のギアを封入。

パーミングカップ側は小さいので、手の中に収まりやすくなっています。

Lシェイプドラグレバー

ブルーヘブンのドラグレバー

パーミングサイド(パーミングしている側の手)からも操作できるよう、ドラグレバーはL字形になっています。

これにより、ストレートポンピング中にもスムーズなドラグ調整が可能に

ドラグの調整幅は1クリックで0.5kg。ストライクポジションを基準にMAXポジションまででプラス2kg、MINポジションでマイナス1.5kgの設定です。

また、ボディ上面のエッジが削り込まれているため、リールを目視せずともレバーポジションを感覚的に把握できます。

ドラグ

ブルーヘブンのドラグ

ドラグワッシャーはコルク製で、カーボンワッシャーよりも初動が重く、魚に主導権を与えません。

ストレートポンピングはガイドの抵抗による負荷を掛けられないため、余計に滑らないコルクワッシャーが有用です。

また、ドラグは独自の防水機構によって保護されており、浸水によるドラグ性能低下のリスクが軽減されています。

スーパースプールフリー

スプールフリー時は、2個のボールベアリングのみで支持された状態になります。

スプールが軽いことも相まって、驚異的な回転性能を発揮。

狙いのレンジまで素早くジグを送りこめます。

ハンドル

ブルーヘブンのハンドル

通常モデルは、98/85mmのアルミハンドルとEVAノブを装備しています。

今回使用した2021年A-TEC別注モデルは、95mmのカーボンハンドルと中空構造のコルクノブを装備。

ブルーヘブンには限定モデルが沢山あり、細かな仕様が異なるのも特徴です。

ギア

ブルーヘブンのギア

ドライブギアには高強度な真鍮素材を用いています。

ご覧の通り、ギアボックスにパツパツに大口径ギアが入っており、パワフルな巻き上げ力を生み出します。

ブルーヘブンL50Hiをインプレ

ブルーヘブン50Hi

ここからはブルーヘブンL50Hiの使用感をお届けします。

明石海峡で実釣を行い、ハマチやメジロとたくさんやりとりをしてきました。

巻き上げ力が強い

ブルーヘブン50Hiの巻き上げ

まず体感したのは、巻き上げ力の強さ

明石海峡の4ノットの流れからも、メジロをゴリゴリと巻き上げてこられます。

サイズ的にもオシアジガー1500と2000の中間ぐらいなので、オシアジガー1500よりは明らかに強いですね。

ただし、少し気になったのは巻き心地の荒さ。オシアジガーやソルティガのような滑らかさはありません。

近年のシマノやダイワのシルキーな巻き心地に慣れた方は、少し違和感があるはずです。

とはいえ、個人的にはジギングに巻き心地は求めておらず、パワーもかなり強いため、このネガティブ要素には「目を瞑れるかな」という感じでした。

レバードラグに不満なし

ブルーヘブン50Hiのレバードラグ操作

ブルーヘブンといえばレバードラグ機構。

スタードラグよりもドラグ力のコントロールをしやすく、ラインシステムの強度をフルに活かして魚を止められます。

スタードラグに慣れていると「上手く使いこなすには慣れが必要かな?」と感じましたが、ある程度ジギング経験のある方であればすぐに慣れるでしょう。

ブルーヘブン50Hiのファイト

このブルーヘブンのレバードラグ機構、低い評価を耳にすることもあるのですが、筆者がメインとしている近海ジギングや中深海ジギングではなんら問題はないと感じました。

実際のところ、近海ジギングなら多少ドラグ調整が甘くてもラインブレイクに繋がるシーンはそうないですし、緩い場合は指ドラグで対応することも可能。

1クリック(約0.5kg)がラインブレイクに繋がるようなシチュエーションは少ないと思います。

ブルーヘブン50Hiでやりとり

「調整幅そのものが狂っているのかな?」と思い、デジタルスケールで実測してみたところ、ちゃんと1クリック約0.5kgの設定でした

ちなみに、80以上のサイズになるとワンクリックが約1kgになるので、誤って1クリック・2クリック操作してしまうと、大変な状況になることは想像できます。

メンテナンスしやすい

ブルーヘブンの構造

ギアボックス側のスクリューを外すだけで、フレームとギアボックスが分離する単純な構造です。

5φのマイナスドライバーがあればすぐに分解でき、船上でもスプール交換が可能。

ドラグワッシャーやメインシャフト、ドライブギアなど、各部もグリスアップもすぐにできます。

器用な人なら個人でオーバーホールすることも可能です。

近海のジギングをオールカバー

ブルーヘブン50Hiの釣果

実際に使ってみると、近海のジギングならほぼカバーできそうな万能リールでしたね。

青物のジギングはもちろん、中深海ジギングやトンジギにも対応します。

ライトな方向に特化するならL30、マグロをメインにするならL80やL100になりますが、なんだかんだで使用頻度が高いのはL50サイズでしょう。

ちなみに、ハイギアモデルでも巻き上げ力は十分に強いので、特別な理由がない限りはハイギアがおすすめです

価格相応の価値がある!

ブルーヘブン50Hiでタチパターンジギング

近海ジギングには十分過ぎるパワーと使いやすいレバードラグを備えた、価格相応の価値があるリールでした。

使う前はネガティブな評価も気になりましたが、実際に使ってみると良いリールです。

釣り方や使い方によっても評価が別れるのかもしれませんが、筆者にとっては満足な使用感でした!

画像提供:tsuki

スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Hi/L-LB(17)AE85

自重515g
ギア比6.3
最大ドラグ力9kg
巻取り長さ110cm
PE糸巻量(号-m)4号-450m

スタジオオーシャンマーク ブルーヘブンL50Hi/R-LB(17)AE85

自重515g
ギア比6.3
最大ドラグ力9kg
巻取り長さ110cm
PE糸巻量(号-m)4-450

スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Pw/L-LB(17)AE85

自重515g
ギア比5.3
最大ドラグ力9kg
巻取り長さ93cm
PE糸巻量(号-m)4-450

スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Pw/R-LB(17)AE85

自重515g
ギア比5.3
最大ドラグ力9kg
巻取り長さ93cm
PE糸巻量(号-m)4号-450m

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