SOMのレバードラグリール
ブルーヘブンは、スタジオオーシャンマークから発売されているジギング用のベイトリールです。
オシアジガーやソルティガ15のような日本で主流のスタードラグではなく、レバードラグタイプのベイトリールです。
本記事では、そんなブルーヘブンL50Hiの使用感をお届けします。
ラインナップ
モデル | 自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | PE糸巻量(号-m) | 巻取り長さ(cm) | 定価(円) |
L50Hi/R | 515 | 6.3 | 9 | 4-450 | 110 | 81,500 |
L50Hi/L | 515 | 6.3 | 9 | 4-450 | 110 | 81,500 |
L50Pw/R | 515 | 5.3 | 9 | 4-450 | 93 | 81,500 |
L50Pw/L | 515 | 5.3 | 9 | 4-450 | 93 | 81,500 |
※今回記事中で扱うのは2021年A-TEC別注モデルです。基本的な仕様は同じですが、最大ドラグが10kgに引き上げられ、カーボンハンドル、コルクノブ、ハイブリッドドラグレバーを搭載しています。
ブルーヘブンL50の特徴
まずはブルーヘブンL50シリーズのスペック的な特徴から紹介します。
ボディ
アルミ鍛造マシンカットのギアボックスとフレームによってボディ構成されています。
実釣時の力の伝達を解析し、パワーをロスしにくい形にギアボックスを設計。
フレームは十分な厚さを確保することで、歪みや撓みを排除しています。
ギアボックス側は大型にすることで、大口径のギアを封入。
パーミングカップ側は小さいので、手の中に収まりやすくなっています。
Lシェイプドラグレバー
パーミングサイド(パーミングしている側の手)からも操作できるよう、ドラグレバーはL字形になっています。
これにより、ストレートポンピング中にもスムーズなドラグ調整が可能に。
ドラグの調整幅は1クリックで0.5kg。ストライクポジションを基準にMAXポジションまででプラス2kg、MINポジションでマイナス1.5kgの設定です。
また、ボディ上面のエッジが削り込まれているため、リールを目視せずともレバーポジションを感覚的に把握できます。
ドラグ
ドラグワッシャーはコルク製で、カーボンワッシャーよりも初動が重く、魚に主導権を与えません。
ストレートポンピングはガイドの抵抗による負荷を掛けられないため、余計に滑らないコルクワッシャーが有用です。
また、ドラグは独自の防水機構によって保護されており、浸水によるドラグ性能低下のリスクが軽減されています。
スーパースプールフリー
スプールフリー時は、2個のボールベアリングのみで支持された状態になります。
スプールが軽いことも相まって、驚異的な回転性能を発揮。
狙いのレンジまで素早くジグを送りこめます。
ハンドル
通常モデルは、98/85mmのアルミハンドルとEVAノブを装備しています。
今回使用した2021年A-TEC別注モデルは、95mmのカーボンハンドルと中空構造のコルクノブを装備。
ブルーヘブンには限定モデルが沢山あり、細かな仕様が異なるのも特徴です。
ギア
ドライブギアには高強度な真鍮素材を用いています。
ご覧の通り、ギアボックスにパツパツに大口径ギアが入っており、パワフルな巻き上げ力を生み出します。
ブルーヘブンL50Hiをインプレ
ここからはブルーヘブンL50Hiの使用感をお届けします。
明石海峡で実釣を行い、ハマチやメジロとたくさんやりとりをしてきました。
巻き上げ力が強い
まず体感したのは、巻き上げ力の強さ。
明石海峡の4ノットの流れからも、メジロをゴリゴリと巻き上げてこられます。
サイズ的にもオシアジガー1500と2000の中間ぐらいなので、オシアジガー1500よりは明らかに強いですね。
ただし、少し気になったのは巻き心地の荒さ。オシアジガーやソルティガのような滑らかさはありません。
近年のシマノやダイワのシルキーな巻き心地に慣れた方は、少し違和感があるはずです。
とはいえ、個人的にはジギングに巻き心地は求めておらず、パワーもかなり強いため、このネガティブ要素には「目を瞑れるかな」という感じでした。
レバードラグに不満なし
ブルーヘブンといえばレバードラグ機構。
スタードラグよりもドラグ力のコントロールをしやすく、ラインシステムの強度をフルに活かして魚を止められます。
スタードラグに慣れていると「上手く使いこなすには慣れが必要かな?」と感じましたが、ある程度ジギング経験のある方であればすぐに慣れるでしょう。
このブルーヘブンのレバードラグ機構、低い評価を耳にすることもあるのですが、筆者がメインとしている近海ジギングや中深海ジギングではなんら問題はないと感じました。
実際のところ、近海ジギングなら多少ドラグ調整が甘くてもラインブレイクに繋がるシーンはそうないですし、緩い場合は指ドラグで対応することも可能。
1クリック(約0.5kg)がラインブレイクに繋がるようなシチュエーションは少ないと思います。
「調整幅そのものが狂っているのかな?」と思い、デジタルスケールで実測してみたところ、ちゃんと1クリック約0.5kgの設定でした。
ちなみに、80以上のサイズになるとワンクリックが約1kgになるので、誤って1クリック・2クリック操作してしまうと、大変な状況になることは想像できます。
メンテナンスしやすい
ギアボックス側のスクリューを外すだけで、フレームとギアボックスが分離する単純な構造です。
5φのマイナスドライバーがあればすぐに分解でき、船上でもスプール交換が可能。
ドラグワッシャーやメインシャフト、ドライブギアなど、各部もグリスアップもすぐにできます。
器用な人なら個人でオーバーホールすることも可能です。
近海のジギングをオールカバー
実際に使ってみると、近海のジギングならほぼカバーできそうな万能リールでしたね。
青物のジギングはもちろん、中深海ジギングやトンジギにも対応します。
ライトな方向に特化するならL30、マグロをメインにするならL80やL100になりますが、なんだかんだで使用頻度が高いのはL50サイズでしょう。
ちなみに、ハイギアモデルでも巻き上げ力は十分に強いので、特別な理由がない限りはハイギアがおすすめです。
価格相応の価値がある!
近海ジギングには十分過ぎるパワーと使いやすいレバードラグを備えた、価格相応の価値があるリールでした。
使う前はネガティブな評価も気になりましたが、実際に使ってみると良いリールです。
釣り方や使い方によっても評価が別れるのかもしれませんが、筆者にとっては満足な使用感でした!
スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Hi/L-LB(17)AE85
自重 | 515g |
---|---|
ギア比 | 6.3 |
最大ドラグ力 | 9kg |
巻取り長さ | 110cm |
PE糸巻量(号-m) | 4号-450m |
スタジオオーシャンマーク ブルーヘブンL50Hi/R-LB(17)AE85
自重 | 515g |
---|---|
ギア比 | 6.3 |
最大ドラグ力 | 9kg |
巻取り長さ | 110cm |
PE糸巻量(号-m) | 4-450 |
スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Pw/L-LB(17)AE85
自重 | 515g |
---|---|
ギア比 | 5.3 |
最大ドラグ力 | 9kg |
巻取り長さ | 93cm |
PE糸巻量(号-m) | 4-450 |
スタジオオーシャンマーク ブルーヘブン L50Pw/R-LB(17)AE85
自重 | 515g |
---|---|
ギア比 | 5.3 |
最大ドラグ力 | 9kg |
巻取り長さ | 93cm |
PE糸巻量(号-m) | 4号-450m |