身近なターゲットになったアカハタ
アカハタと聞くと暖かい海域でしか釣れない、少しハードルが高い釣りに思われがち。
しかし、ここ10年程度で本州太平洋側にも生息域が広がり、身近に狙えるターゲットになってきました。
船や沖磯・沖堤防だけでなく、今では地磯などでも釣れる美味な魚、それがアカハタ。
キジハタなど同じ根魚の仲間でも、いる場所や釣り方が少し異なるというアカハタの釣り方を金丸竜児先生が解説していきます。
根魚釣り講座「アカハタ編」動画はこちら
アカハタに適したシーズンとポイント
アカハタが釣りやすくなるのは5月〜12月。1〜4月など水温が低い時期はアカハタの活性も低いので、狙うなら暑い時期がベストです。
そしてアカハタを狙うポイントとして、絶対抑えなくてはいけないのが岩。
平坦で何もない場所でなく岩場で、かつ外洋に面しているなど潮通しが良いポイントを狙いましょう。
また、メジナがいる場所は高確率でアカハタもいますので参考にしてください。
必要な装備&タックル
磯周りなど岩場での釣りとなるため、フローティングベストやスパイクシューズといった安全装備は必須。
タックルはロックフィッシュ専用のほか、ライトジギング、硬めのシーバスロッドなどが流用可能です。
柔らかいティップのロッドは魚がかかった時に根に入られやすいため、ティップが硬めのロッドのほうがおすすめ。
また夏場の釣りの場合は、水分も必ず持参して行きましょう。
装備&タックル
装備
- ・万が一の時に命を守るフローティングベスト
- ・磯場でも滑らないピン入りのスパイク
- ・岩などから手を守るグローブ
- ・海中の様子をみる偏光グラス
タックル
- ・ロッド:ロックフィッシュ、ライトショアジギ用
- ・リール:4000〜5000番
- ・ライン:PE1〜1.5号
- ・リーダー:16〜25lb
ルアーの選び方
アカハタを狙う金丸流メインルアーはジグヘッドとワーム。もちろんテキサスリグ、直リグも使えます。遠距離サーチ用にメタルジグも一個あったほうがよいでしょう。
ジグヘッドリグがメインの理由は、根掛かりのリスクが低いこと。岩場周りを狙うアカハタの釣りに根掛かりはつきものですが、テキサスリグは針が横になってしまうと根掛かりリスクが高くなることも。
ものにもよりますが、針が立つ形状のジグヘッドを使うことで根掛かりを大幅に回避できます。
ワームは甲殻類&ベイトフィッシュパターンで使い分け
キジハタ同様にアカハタも甲殻類(カニ・エビ)パターンとベイトフィッシュ(小魚)パターンが存在します。
エビやカニなどを模したタイプと、小魚のシルエットにあわせたタイプの2種類を用意するとベターです。
ワームのサイズは小型が多いなら3inch。30cmオーバーがコンスタントに狙える地域なら3.5inchをメインにしてみましょう。
カラーはオレンジやグリーン系などをメインに選びます。ちなみにフグが多い場所でクリア系を使うと、フグにかじられやすいので気をつけてくださいね。
アカハタの釣り方基本
海中が確認できる場所から岩場・根があるポイントを絞り、実際にルアーを通して海底の様子を探っていきます。
アカハタに限らず根魚全般のポイントは足元。まずは足元から探るのが基本です。
足元近くのストンと落ちる場所、ブレイクから探っていきましょう。手前で釣れなければ遠投して扇状に広く探ってみてください。
ブレイク沿いにルアーをキャストし、底を取ったらルアーをさびき、その後のテンションフォールで食わすイメージです。
根掛かりを避けるために
アカハタを狙う上でどうしても避けられないのが根掛かり。環境にも財布にもよくないし、モチベーションも下がり何も良いことがありません。
根掛かりしにくいリグを使うことも大事ですが、テキサスリグの場合でも、ワームの背中にフックを出したら1〜2mm程度、背中に針先を隠してあげるだけで根掛かりが減少します。
また、ルアーを引いてくるときも強いアクションは禁物。
柔らかくロッドを操作し、ルアーが岩に挟まったなと感じたら、一度ロッドを下げルアーを落としましょう。そうするとルアーが再び元の場所に戻るので優しく持ち上げると、概ね岩をすり抜けてくれます。
ちなみに岩周りを狙っているとかなりラインが岩に擦れるもの。時々ラインをチェックして傷がはいっていればノットを結び直しましょう。
釣果を伸ばす秘訣
足を使ってアカハタを探すのが釣果への近道
ルアーをローテションするのであればその限りではありませんが、同じルアーで探っていくのであれば同じコースは何度も通さず、一度まで。
それよりも足で稼いで新しいポイントを探ったほうが数は釣れるんじゃないかと思います。
マズメより重要な潮の流れ
キジハタは朝まずめがいいのに対し、アカハタは潮のタイミングのほうが重要です。
キジハタにとっての魔の時間帯となる10時から14時くらいでも、よい潮が流れていればアカハタの場合、食いがよくなることがあります。
とにかくランガン!足で稼ぐべし
目ぼしい反応がなければどんどんポイントを探ってください。あとは魚がかかったら、ドラグをゆるめることなくゴリゴリと魚をうかせるだけです。
最後にアカハタは根につく魚です。一度抜かれてしまうとなかなかその数は戻りません。
食べる分だけキープしたら、なるべく小さい魚はリリースして、この釣りを長く楽しみたいものですね。