イカメタルロッドのフラッグシップモデルが登場!
2022年5月、エメラルダスシリーズの最上位機種「エメラルダスEX イカメタル」が発売されました。
ダイワ製イカメタルロッドのフラッグシップモデルに当たり、イカメタルファンから注目度が高いシリーズです。
イカメタルが大好きな筆者は、早速オモリグモデルのOR63MLS-SMTTを購入し、実釣してきました!
ラインナップ
品名 | 全長(m) | 継数(本) | 自重(g) | 仕舞寸法(cm) | オモリ負荷(g/号) | 定価(円) |
N65ULB-SMT | 1.96 | 2 | 75 | 103 | 20-95/5-25 | 64,000 |
N67LB TG | 2.01 | 2 | 90 | 161 | 30-115/8-30 | 66,000 |
N65ULS-SMT | 1.96 | 2 | 73 | 103 | 20-95/5-25 | 64,000 |
K60LB-SMT | 1.83 | 2 | 77 | 96 | 30-115/8-30 | 65,000 |
OR63MLB-SMT | 1.91 | 2 | 78 | 100 | 40-150/10-40 | 66,000 |
OR63MLS-SMTT | 1.91 | 2 | 77 | 100 | 40-150/10-40 | 66,000 |
OR70MLS-SMTT | 2.13 | 2 | 80 | 111 | 40-150/10-40 | 68,000 |
エメラルダスEX イカメタル の特徴
まずはエメラルダスEXのスペック的な特徴から解説します。
ブランク
ブランクには東レのナノアロイ®︎テクノロジーを用いた、HVFナノプラスカーボンを採用。
ナノアロイによってカーボン繊維の密度が高められており、高強度かつ軽量なブランクに仕上がっています。
さらにX45フルシールドという強化構造も導入し、45°のカーボンクロスを最外層から締め上げることで、従来のX45よりさらにネジレに強くなっているようです。
また、継ぎ目部分にはVジョイントαを用い、スムーズで綺麗な曲がりを実現しています。
ガイド
トップガイド以外はダイワ独自のAGS(カーボンフレームガイド)を搭載。
チタンと比較して約3倍の剛性を持つカーボンは、ロッド全体の軽量化と高感度化に貢献しています。
ガイドリングは、コバルト合金製のCリングとシリコナイト製のNリングです。
穂先
穂先は超弾性チタン合金製のSMT(スーパーメタルトップ)。
オモリグモデルは張りの強いチューブラー仕様のSMTTで、その他のモデルはソリッド仕様のSMTです。
グリップ周り
リールシートは、ダイワオリジナルのエアーセンサーシートスリムを採用。フィット感に優れ、軽量で高感度な設計です。
脇挟みでの操作やアンダーハンドキャストがしやすいように、グリップはやや長めに設計されています。
OR63MLS-SMTTをインプレ
ここからは筆者が購入したOR63MLS-SMTTの使用感をお届けします。
イカメタルシーズン序盤に当たる5月に、若狭湾へ釣行してきました。
アンダーハンドキャストをとてもしやすい
6ft3inの長さは、船縁が低い船でもアンダーハンドキャストが非常にしやすいです。
ブランクにはキャストに求められる十分な張りがあり、穂先ブレの収束が早くて糸抜けも優れているので、軽く振るだけでもスーッと飛距離が伸びます。
投げやすいオモリは25号程度までで、30号以上になると竿ブレが大きくなってやや投げにくさを感じました。
また、ショートレングスゆえにロングハリスの仕掛けは投げにくく、とくに1m以上のハリスはかなり投げにくいので注意してください。
めちゃくちゃ軽い
「さすが最上位機種!」と言いたくなるほど、とにかく軽いです。
セフィアエクスチューンのオモリグモデルS610Mは93gなので、7inの違いはありますが、OR63MLSの77gはかなり軽いことがわかります。
以前はエントリーモデルのエメラルダスX 70MLS-S(92g)を使用していたこともあって、明確な差を感じました。
ショートレングスなのも合わさり、誘い続けても疲れにくく、アタリもとりやすくなるので、物理的に軽いのは大きなアドバンテージです。
感度
「SMTとAGSにより感度も抜群!」なのですが……“劇的にアタリは増えなかった”というのが本音です。
以前愛用していたエメラルダスXと比較して、「少しアタリが増えたかな?」という程度。
筆者の見解としては、オモリグ(中オモリ仕掛け)という釣りの性質上、竿の感度をいくら上げても取れるアタリには限度があると感じました。
オモリグはイカがハリスを引っ張って重たいオモリが動くことで、ようやくアタリとしてライン・ロッドに伝わります。
つまり、そもそもオモリまで伝わっているアタリが少ないということです。これは中オモリ仕掛けの構造的弱点なので、例えば、ティップランと中オモリエギングにも同じことが言えますね。
とはいえ、ロッドまで伝わったアタリは穂先が大きく表現してくれ、竿自体の感度の良さを実感できたのも事実です。
「オバマリグほどロッドの感度がアタリの数に直結しない」というのがおもしろい発見でした。
パワー
軽量ながら、十分なパワーを備えています。
ジャークする時にブランクがオモリの負荷に負けないので、しっかりとエギを動かせます。
また、胴長40cmを超える大剣サイズも楽々取り込めました。
オモリグ以外にも使えます
オモリグ専用モデルですが、オバマリグにも十分使えます。
オバマリグの場合、20号前後の鉛スッテが扱いやすいですね。
流行りのSLJも楽しめましたよ。
シャクリ方にもよりますが、ジグのウエイトは30〜100g程度が扱いやすい印象です。
オモリグと同じ感覚でバチコンでも遊べます。
若狭湾はオモリグと同じ20〜30号のシンカーを使うので、明るい時間やイカが少ないタイミングで手軽に楽しめますよ。
とにかく軽快なロッドです!
感度の面では“オモリグの限界”を感じたものの、絶妙なレングスと抜群の軽さによる軽快さ、パワー感も含めると秀逸なロッドです。
とくに軽さに関しては感動するレベルで、誘いが多くて疲れがちなオモリグをやり続けても、疲労感が少ないのには驚きました。
軽快なオモリグロッドを探している方にはおすすめのロッドですよ!
ダイワ エメラルダス EX イカメタル OR63MLB-SMTT
自重:78g
継数:2本
仕舞寸法:100cm
スッテサイズ:40−150g/10−40号