タコ釣りに適した竿とは?
兵庫県の明石を中心に盛り上がっていたタコ釣りですが、近年はその人気が東日本にも広がり、大人気ジャンルとなりました。
そんなタコ釣りでは、仕掛けを操る操作性、わかりにくいアタリを伝える感度、タコを底から引き剥がすパワーが竿に求められます。
本記事では、元釣具屋の筆者が船のタコ釣りに適した竿の選び方やおすすめの竿を紹介します。
タコ竿の選び方
まずは竿選びの基本から解説します。
号数・長さ・調子の3点に注目して選びましょう。
硬さ(号数)
竿の硬さは、遊漁船が指定するオモリに合ったものを選びましょう。
明石や東京湾、熊本では、50〜60号程度のオモリを使うことが大半なので、50号前後のオモリに対応する竿が最適です。
80号のオモリを使うこともある常磐エリアなどは、より硬い竿が必要です。
長さ
竿の長さは、1.8m前後が適しています。
短い竿は軽量で操作性に優れ、シェイクなどの誘いをしやすいことがメリットです。
それに対して長い竿は船が揺れても底から仕掛けが離れにくく、長さを活かして大きな幅でアワせられるのがメリット。
極端に短いものや長いものは扱いが難しいので、はじめの1本にはオールラウンドに使える1.8m前後がおすすめです。
調子
竿の調子は、操作性と感度に優れる9:1か8:2調子を選びましょう。
竿の先端付近だけが曲がることで、タコエギを底から離さずに誘い、タコのアタリを捉え、掛かったタコを底から引き剥がせます。
9:1か8:2は好みが分かれるところですが、ビギナーの方には8:2調子がおすすめ。
穂先の曲がりしろがやや長いため、オモリが底から離れにくく、アタリもわかりやすと思います。
タコ釣りに代用できる竿
先調子で50号以上のオモリに対応できる、2m前後の汎用船竿ならタコ釣りに代用できます。
汎用船竿以外には、タチウオテンヤ竿や硬めのバスロッド、怪魚ロッド、硬めのジギングロッドなども代用可能。
とは言え、あくまでも“代用できる”というレベルなので、できれば専用竿を用意することをおすすめします。
おすすめの船タコロッド13選
ハイコスパ系からハイエンド系まで、人気の船タコロッドを集めました。
ぜひ竿選びの参考にしてください。
9:1調子に設計された、リーズナブルなタコ専用竿です。
しなやかな曲がりの穂先はイエローに塗装されており、アタリがわかりやすくなっています。
少し長めのレングスなので、波が高い時でも仕掛けを安定させやすい竿です。
アルファタックル フネタツ 明石タコ 180
自重:182g
継数:2本
仕舞寸法:135cm
オモリ負荷:40-120号
本場の明石海峡にスポットを当てて開発された、8:2調子の専用竿です。
大型のタコも引き剥がせるバットパワーを備えており、エギとテンヤの両釣法に対応します。
掌にフィットするオリジナルのリールシートを搭載していることも特徴です。
操作性を重視して8:2調子に設計されたタコ専用竿です。
カーボンテープでブランクをX状に締め上げるブレーディングXが採用されており、強靭なバットパワーを備えています。
穂先は柔軟で耐久性に優れるグラスソリッドを搭載しており、タコエギの操作性に特化しています。
柔軟なグラスソリッド穂先を搭載する、9:1調子の専用竿です。
強化構造のハイパワーXをブランクに採用しており、レスポンスよく軽快に誘えます。
9:1調子ですが、柔らかく繊細な使用感なので平根や浅場に適した1本です。
エイテック アルファタックル 海人 餌木タコ 185
自重:175g
継数:2本
仕舞:141cm
オモリ負荷:40-120号
明石エリアで圧倒的な人気を誇る、8:2調子のタコ専用竿です。
タコのアタリがわかりやすいように、一般的なタコ竿よりも長めのグラスソリッド穂先を搭載していることが特徴。
長めのグラスソリッド穂先によって、オモリを底から離さずにエギを踊らせるアクションもしやすく、誰にでも扱いやすい竿です。
ダイワ アナリスター エギタコ S-185
自重:111g
継数:2本
仕舞寸法:97cm
オモリ負荷:25−80号
7:3調子に設計された、全体的にしなやかな専用竿です。
しなやかとはいえ、ブランクに強化構造のX45が導入されているため、パワーに不足はありません。
穂先は柔軟なグラスソリッド仕様で、ボトムをキープしやすく、エギへのアクションもしやすい調子です。
シマノ ベイゲームX タコエギ 175
自重:130g
継数:2本
仕舞寸法:91.5cm
オモリ負荷:40-80号
軽くて操作性に優れる、9:1調子のタコ専用竿です。
ネジレに強いハイパワーXが採用されたことも合わさり、かなりシャープな使用感なのでアクションやフッキングレスポンスに優れます。
シマノ独自のCI4+(炭素繊維強化プラスチック)製リールシートは、軽くてホールド感も抜群です。
林釣漁具 活蛸水産175乗せ HTS-175N
自重:177g
継数:2本
仕舞寸法:129cm
オモリ負荷:MAX120号
感度を重視してチューブラーティップ仕様に設計された、珍しいタイプの竿です。
チューブラーティップながら、ベリーからティップに低弾性カーボンを用いることで、タコ釣りに必要な柔軟性を確保しています。
穂先には蛍光オレンジのスレッドが巻かれているため、目感度も良好です。
タコの前アタリが敏感にわかるグラスソリッド穂先を搭載した、8:2調子の専用竿です。
“船蛸職人”の異名を持つ和田勝也氏が監修しており、エギを繊細に操る柔軟さと、タコを針掛かりさせるバットパワーを備えています。
3色のカラー展開があり、自分好みのカラーを選べるのも魅力です。
アルファタックル アルファソニック 餌木タコ 180 ti ltd
自重:131g
継数:2
仕舞:135.5cm
オモリ負荷:40−100号
形状記憶チタン合金製の穂先を搭載した、感度重視のタコ専用竿です。
チタン合金製の穂先はグラスソリッド以上に柔軟で、抜群の目感度を実現。
柔軟な穂先に対してバットにはパワーがあり、さまざまなエリアで使える1本です。
ダイワ メタリア エギタコ S-178
自重:109g
継数:2本
仕舞寸法:129cm
オモリ負荷:10−80号
感度を重視してメタルトップ(チタン合金穂先)を搭載した、8:2調子の専用竿です。
穂先はメタルトップとAGS(ダイワ独自のカーボン製ガイド)が組み合わされており、正確なボトムトレースを可能にする感度と柔軟性を備えています。
タコ竿の中ではかなり軽くて操作性に優れるので、タチウオテンヤやアマダイ釣りに使いまわせる汎用性も魅力です。
感度・操作性・キャスト性能・パワーを高次元でまとめることを目指した、9:1調子のタコ専用竿です。
東レのナノアロイ®︎テクノロジーにより、さら高強度化したスパイラルXコアを採用しており、非常にシャープなブランクに仕上げています。
従来のグラスソリッドより約32%軽量化されたUDグラスチューブラーを搭載し、操作性と手感度を向上させていることも特徴。
マルチパーミングタッチCI4+シートは握り込みやすく、キャスティング時の安心感が魅力です。
ダイワのハイエンドモデルに当たる、8:2調子の専用竿です。
メタルトップをさらに上回るスーパーメタルトップを搭載し、AGSを組み合わせることで圧倒的な感度を実現。
自重はわずか96gで、新形状のゼロシートも採用され、タコ竿とは思えない操作性を備えています。
タコマスターエクスチューン S175(シマノ)
シマノ タコマスター エクスチューン S175
自重:117g
継数:2本
仕舞寸法:111.1cm
オモリ負荷:30-80号
シマノのハイエンドモデルに当たる、8:2調子のタコ専用竿です。
スパイラルXコアとハイパワーXで強化されたブランクは、シャープな操作性と強靭なパワーを備えています。
しなやかさと高い感度を合わせもつソフチューブトップ(カーボンチューブラー穂先)、中空構造によって反響感度を高めるカーボンモノコックグリップを組み合わせ、海底の地形変化すら感じ取れる感度を実現。
糸抜けが良くて絡みにくいガイドセッティングにすることで、キャスティング性能も大きく向上させています。
専用竿でタコ釣りを楽しもう!
船のタコ釣りでは、タコがエギを押さえ込む微妙な感触や海底の地形変化がわかる、しなやかな穂先が必須です。
それに加え、タコを底から引き剥がせるバットパワーも不可欠。
これらの要素を兼ね備えたのがタコ専用竿なので、ぜひ予算に合った専用竿を選んでタコ釣りを楽しんでくださいね。