ちょっとの違いで差がでるシーバスジギング
「同じメタルジグを使っているのに、なんで隣の人ばかり釣れるの?」シーバスジギングに限らず、同じルアーを使っていても、ちょっとしたアクションの違いで釣果に差がでるものですよね。
今回はそのちょっとした違いが釣果の差を生むシーバスジギングのアクションを深ぼってお話したいと思います。
シーバスジギング基本中の基本アクション
深ぼる話をする前に、シーバスジギングの基本アクションをおさらいしましょう。
シーバスジギングではジャーク、つまりロッドでバシバシとしゃくるアクションは不要です。ジギングにおけるジャークは個人的にはシーバスが嫌いなアクションだと感じています。
シーバスジギングはリトリーブ&フォールが基本。巻いて落とすの繰り返しでシーバスを狙います。
シーバスジギングのタックル選びなど基本編はこちらの記事で解説しています。
リトリーブの早さは活性次第
シーバスが反応するリトリーブの早さは活性次第で変わってきます。
基本的には活性が高い時やイワシがベイトの時は早巻き、活性が低い時やバチがベイトの時は遅巻きが有効。
なぜか早巻きが一般的になっているように感じますが、2秒に1巻きのような遅巻きでしか反応しない日もあります。
リトリーブのテンポは一定に
遅くても早くても、リトリーブは一定のテンポで巻くことを心がけてください。ムラのない巻きスピードにすることでシーバスのチェイスを誘えます。
もちろんリトリーブスピードの変化でバイトを誘う時もありますが、シーバスがチェイスしてから有効になることも覚えておきましょう。
何度も落とし直さない
例えばメタルジグをボトムまでフォールさせ10回巻いて再度フォール。といったアクションが有効だった場合、シーバスのチェイスやバイトを感じられない時は水中で落とし直すのは最大で3回までにしましょう。
何度も落とし直しても食わないものは食いません。新たに水面から落とし直し新しい魚に見せる方がバイト率は圧倒的に高いです。
釣れるパターンの探し方
時にはジグが落ちていかないほどの入れ食いもあるシーバスジギングですが、状況が厳しくなるほど食うパターンがはっきりする傾向にあります。
パターンが見つけられた方だけ入れ食いとなる状況もありますので、ここでは釣れるパターンの見つけ方をご紹介します。
巻きスピードはシーバスのチェイスから
フォール中でもリトリーブ中でもルアーにシーバスはチェイスします。このチェイスを感じとることでその日のリトリーブスピードやフォールスピードの感覚をつかみましょう。
例えば早く巻いてもチェイスしないが、遅く巻いたらシーバスがチェイスしたという場合は、その時に合う巻きのスピードは遅巻きという感じです。
ちなみにチェイスはまとわりつくような違和感で感じることができます。
乗らないバイトからレンジのヒントを
シーバスジギングは乗らないバイトも多々あります。しかし、この乗らないバイトはその日のヒットレンジを知る上で非常に貴重な情報源です。
乗らないバイトがあったレンジはシーバスがヒットする可能性があるレンジです。乗らないバイトがあったレンジは重点的に探ってみましょう。
スピードとレンジをつかんだら変化でバイトスイッチを
チェイスを感じることで反応するスピードがわかり、乗らないバイトを感じることでレンジをつかんだら基本的にはそれだけで釣れているはず。
それでも釣れないようであればシーバスがバイトするためのきっかけ、スイッチをいれてあげましょう。
例えばボトムから10回転ゆっくり巻いたあたりで乗らないバイトあったとします。その場合そのまま20回ほど巻き、さらに上までチェイスさせてから落とし込んでバイトを誘うなど、変化を与えることでバイトを誘うこともできます。
釣果を伸ばすシーバスジギングのコツ
いち早くパターンを見つけることが釣果を伸ばす最大のポイントではありますが、それ以外にも釣果を伸ばす要素はたくさんあります。細かいことを含めてさらに釣果を伸ばすコツをご紹介します。
ロッドで合わせない
フッキング、もしくは合わせと呼ばれる動作ですが、多くの方がロッドを煽ってバシッとフックアップしようとします。
シーバスジギングでは巻き合わせを基本とし、ロッドでの合わせはご法度です。ロッドで合わせるとすっぽ抜けが多くなってしまいますし、そもそも潮流れでラインが海中でたるみ力が伝わりきりません。
さらに乗らなかった際にルアーがシーバスの視界から消えてしまうので、おかわりバイトのチャンスもらえなくなってしまいます。
誰かがヒットしたらチャンス
もちろんラインが絡まないような注意は必要ですが、近くの方がヒットしたら自分もヒットする大チャンスです。近くの人がヒットしたら1度急いでルアーを回収して、水面から再度ルアーを落とし直すようにしましょう。
ヒットしているシーバスの周りには、スイッチの入った高活性なシーバスが群れていることが多く、落とし直すと高確率でバイトを誘うことも可能です。
バラさないファイト
ファイトはロッドの上げ下げを極力しないよう、一定のテンションでやりとりすることでバラしを防げます。いわゆるポンピングと呼ばれる、ロッドを上下に激しく動かすファイトはバラしの危険性が高くなってしまいます。
また、シーバスが引っ張っている時はラインが出る程度にドラグ調整を行いましょう。ガチガチにロックした状態ではライン、もしくはシーバスの口が切れてしまいますので要注意です。
遭遇頻度の高いシーバスジギングのパターン例
ここでは代表的なシーバスジギングのパターンをご紹介します。ほんの一例ですので、これを参考にその日その時のパターンを見つけてみてください。
ボトム着底→早巻き10m→ボトム着底
冬の高活性時の代表的なパターンです。バイトのほとんどはフォール中に出る為、フォール中のスプールとラインの動きに注意してください。
使うメタルジグはリアバランスのものが効果的。イワシを捕食している時にこのパターンが有効な場合が多いので、鳥がいるなどベイトっ気があったら是非試してみましょう
ボトム着底→遅巻き水面まで
逆に冬の低活性時に有効なことが多い巻きのパターン。ゆっくりとジグが真っ直ぐに泳いでくるように水面まで巻き切ってください。途中乗らないようなバイトがあった場合は、5mほど巻いてみましょう。
それでもバイトがない場合は、サミングやフォールレバーを使い巻くスピードくらいの、ゆっくりとしたフォールで落とし直すのも効果的です
中層魚探反応のレンジをリトリーブ&フォール
春から夏にかけて有効なパターンです。冬以外は中層に浮くことが多いシーバスの反応ですが、ジグをボトムまで落としてしまうとレンジと共に活性が落ちてしまいます。
船長の指示棚付近をジグが行ったり来たりするようにリトリーブ&フォールを繰り返しましょう。デジタルカウンター付きリールがあると高い精度で攻めることが可能になります。
奥が深いシーバスジギング
今回はシーバスジギングのアクションに絞ってお伝えしました。今回お伝えしたアクションに加えて、実際はルアーのウェイトや形状、カラー選びも釣果に大きく影響してきます。
言葉で表せば巻いて落とすだけで釣れる釣りですが、その実、非常に奥深さがある釣りがシーバスジギングです。1年通して楽しむことができますので、是非シーバスジギングの奥深さに触れてみてください。