リールシートに注目してみましょう
ルアーロッドには、リールを固定するためのリールシートが必ずあります。
そのリールシートに、アップロックとダウンロックという種類があるのはご存知でしょうか?
じつはそれぞれに特徴があり、ロッドの特性に合わせて使い分けられているんですよ。
アップロック・ダウンロックとは?
下からのアップロック
リールシートにはリールを固定するためのナットがあります。
そのナットを下から上に向かって締め込むタイプが、アップロックです。
上なのか下なのかややこしいですが、「下から上げて固定するからアップロック」という訳です。
上から締め込むダウンロック
下から上げて固定するアップロックとは逆に、ナットを上から下げて固定するのがダウンロック。
今まであまり注目したことがなかった方は、一度お手持ちのロッドがどちらのタイプなのか確認してみてください。
ここからは、それぞれの特徴について詳しくみていきましょう。
アップロックの特徴
フロントの握り心地がいい
アップロックはナットがリールの下側にくるため、フロント側の握り心地が良くなります。
フロント側の凹凸が少ないため、フロントグリップのフィット感を重視する方にマッチしたタイプです。
3フィンガーや4フィンガーと相性○
近年多くなっている、3フィンガーグリップや4フィンガーグリップの方とも好相性です。
3・4フィンガー共にフロント側をメインに握るため、フロント側の握り心地は釣りに大きく影響します。
ダウンロックを3・4フィンガーで握ると、ナットが緩みやすいので集中力が切れる原因です。
親指・人差し指でのホールド感がいい
ロッドを持つ際に、親指・人差し指を強く意識して握るタイプの方にも適します。
エギングのようにロッドを激しく動かす釣りは、親指・人差し指に力が入る場面が多いです。
入力が大きなフロント側にグリップがあるのでホールド感が強く、入力の少ない下側にナットがあるので緩みにくくなります。
ダウンロックの特徴
繊細な釣りに向いている
フロント側にナットがあるダウンロックは、あまりロッドを強く握らない繊細な釣りに向きます。
こういった釣りでは小指・薬指でグリップすることが多く、リア側に凹凸がないのでフィット感が高いことが特徴。
また、ナットが入力の少ないフロント側にあることで緩みにくいです。
ブランクタッチできるものが多い
ダウンロックのロッドはナット部(フォアグリップ)が小さい物が多く、指で直接ブランクを触れれるのも特徴のひとつ。
アジングのように感度が求められる釣りは、ブランクタッチで握る方も多いはずです。
感度がいい
じつは、EVAやコルクがロッドに伝わる振動をかなり吸収してしまっているのをご存知でしたか?
これはグリップを改造した時に気づいたのですが、リールより上側のグリップをなくすだけで、感度がめちゃくちゃ上がったんです!
つまり、ダウンロックでナット周辺がシンプルな作りのロッドは、ティップから伝わる振動をロスなく手元に伝達してくれるわけです。
小指・薬指でホールドできる
繊細さや感度を求める釣り以外にも、常に小指・薬指をメインに握るタイプのアングラーに向いています。
ショアジギングやエギングでも、小指・薬指でロッドをホールドする方には好相性です。
緩みにくさは人による
ここまで何度かナットの緩みやすさに触れてきましたが、ナットの緩みには個人差があることを覚えておいてください。
手の大きさや握力は人によって違い、握り方にも微妙な差があるので、同じロッドを同じようにグリップしても、頻繁に緩む人もいればまったく緩まない人もいます。
そのため、自分の握り方や癖などをしっかりと見極めた上で、自分に合ったロッドを選んでみてください。
ロックナットが付いているロッドも
ナットの緩み防止のためにロックナット(二重ロック)が装着されているロッドもあります。
ロックナットがあるだけてナットの緩みはかなり改善され、ナットを締め直す煩わしさから解放されるはず。
どうしてもナット緩みが気になってしまう方は、ロックナットが装着されているロッドを選ぶのもひとつの手です。
自分の握りに合ったグリップを選ぼう
グリップはロッドの中で唯一触り続ける重要な部分ですが、意外と拘っていない方も多いのではないでしょうか。
本当は調子やパワー、長さと同じように、グリップも拘るべき要素です。
ぜひ、釣り方や握り方にあったグリップを考えてロッドを選んでみてくださいね!