コルクグリップは目抜けしてしまう
バスロッドやトラウトロッドなどでよく使われるコルクグリップ。
しっとりとした質感や軽さ、かっこよさから多くのアングラーに愛されています。
性能と見た目的にいいところが多いコルクグリップですが、「目抜け」という劣化からは逃れられないんです。
触り心地がボコボコに
目抜けとは、コルクの素材の穴が露出してしまう現象。
もともと穴はパテで埋めてあるのですが、使っているうちにパテが抜けて穴ボコだらけになってしまいます。
触り心地もボコボコですし、お世辞にも見栄えが良いとは言えませんね。
おすすめの補修剤がこれ
そんな目抜けしたコルクグリップを元のように復活させるアイテムがこちら!
コニシの「木材補修用ウッドパテ ラワン」です。
今までいろいろなパテを試してきましたが、このコニシのパテがもっとも優秀でした。
水に溶けない
一般的に、ロッド用コルク補修パテは水性のものが主流です。
水性なので水が付くと溶けてしまい、またすぐに穴が露出してしまいます。
しかし、コニシの木材補修用ウッドパテはアクリル樹脂系なので乾燥すれば水に溶けにくく、かなり長持ちしてくれます。
色がコルクに近い
ウッドパテの色がコルクに近いため、補修跡が目立ちにくいです。
一般的なロッド用パテはかなり色が薄いので補修後が目立ってしまいますが、コニシのウッドパテならまったく気になりません。
ちなみに、「タモ白」というカラーも発売されているため、間違えずに「ラワン」を購入してくださいね。
コルクグリップの補修方法
必要なもの
必要なアイテムは、コニシ木材補修用ウッドパテ(色調ラワン)、#300くらいの耐水サンドペーパー、爪楊枝、ヘラ、マスキングテープ、適当な大きさの紙です。
ヘラはなくても作業できますが、広い範囲を補修する場合はあると便利です。
マスキングをする
傷を付けたくない場所(リールシートや金属パーツなど)を、マスキングテープでマスキングしておきましょう。
傷を付けてしまわないように、念入りにマスキングすることをおすすめします。
ウッドパテを紙の上に出す
ウッドパテを少し多めに紙の上に取り出します。
パテの液体が紙に染み込むため、少なくとも紙は二重にしておきましょう。
とくに初めて開ける場合は、ブシュっと透明な液体だけが出てくるため、紙に液を吸わせてしまいます。
パテの硬さを調節する
出したばかりのパテは柔らかく、カスタードクリームくらいの柔らかさです。
そのままでは作業しにくいばかりか、コルクに液が染み込んでしまうため、ホイップクリームくらいの硬さに調節します。
紙の上で爪楊枝を使って混ぜながら、紙に液を吸わせて硬さを調節しましょう。
爪楊枝を使って穴に押し込む
ちょうどいい硬さになったところで、目抜けの穴にパテを押し込んでいきます。
穴にしっかりと定着するように、パテをぐりぐり押し込みながら埋めてください。
この時、パテは少し盛り上がるくらいに多めに盛っておきましょう。
盛り上がっている分は後からヤスリで削り落とせるので、多めに盛るのがキレイに仕上げるコツです。
乾燥したら紙ヤスリで整える
穴埋め作業が終わったら、完全に乾燥するまで24時間は置いておきましょう。
乾燥したら紙ヤスリを使って表面を平らに成形していきます。
空砥ぎでもいいのですが、少量の水を付けながら作業するとヤスリの目詰まりを防げるのでおすすめ。
水を付けると空砥ぎと比べてよく削れるので、くれぐれも削りすぎには注意してください。
補修完了!
こちらが補修前と補修後の比較画像。
補修前と比べると、こんなにもキレイになりました!
もはや同じロッドとは思えないほどの蘇りっぷりです。
注意点
ヤスリを強く掛け過ぎると、コルクまで削れてグリップの形が変わってしまいます。
ヤスリ掛けの際は、慎重にゆっくりと作業するようにしてくださいね!
補修も楽しみのひとつ
コルクの目抜けは使っているとどうしても起こってしまいます。
これはコルクグリップの短所ですが、逆に、目抜けの補修もコルクグリップの“楽しみ”のひとつではないでしょうか。
目抜けが気になってきたら、ぜひ補修してみてくださいね!