青物(青魚)とは?
青物とは青い魚の総称です。これといった明確な定義はありませんが、背が青いことや群れで回遊するという特徴をもっています。代表的な魚はサバやイワシ、カンパチ、サンマなどです。
サバ
サバは春から秋がシーズンの青魚。足場の良い防波堤からサビキ釣りで狙うことができるので、初心者におすすめのターゲットです。
釣れるのは平均20cmのものが多いですが、掛かるとグングンとパワフルな引で釣り人を魅了します。
エサ釣りだけでなく、ルアーフィッシングの対象魚としても人気で、5~10g程度の軽いメタルジグで狙うと良いでしょう。
美味しい魚で調理法も様々。塩焼きやフライ、煮付けがおすすめの食べ方です。鮮度の良いサバの場合、刺し身で食べることもできますが、アニサキスがいる場合があるので要注意。
サバの釣り方
サバの料理法
イワシ
日本で釣れるイワシは主に3種類でマイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシです。サバと同じく防波堤からサビキ釣りで狙います。
釣れるシーズンは7月から10月頃。回遊のタイミングに当たれば、入れ食い状態を味わえます。多くの釣果を期待できるので、初心者でも気軽に釣ることができる魚です。
イワシは魚に弱いという字のとおり、傷みやすい魚。釣った後は、しっかり下処理をして保管するようにしましょう。
イワシの釣り方
イワシの料理法
アジ
アジは木の葉のような平たい体と、尾びれ近くにあるゼイゴが特徴的な魚です。釣り場は漁港の堤防や河口など。サビキ釣り、かご釣り、小さなプラグやワームを使ったルアー釣りで狙うことができます。
とりわけ、ルアー釣りは「アジング」と呼ばれ専用のタックルが出されるほど人気で、一年を通して楽しむことができます。
初夏から秋にかけてがハイシーズン。サイズと量を求めるなら活性が上がる夜釣りがおすすめです。様々な調理法がありますが、定番料理はお刺身やフライ、南蛮漬けなど。
アジの釣り方
アジの料理法
サワラ
成長するに従って、呼び名が変わる出世魚です。60cm以上のものを一般的にサワラと呼びます。釣り方はルアー釣りや、活きエサ(アジやイワシ)を使った泳がせ釣りがメジャーです。
鋭い歯を持っているため、ハリスやリーダーは太めのものを用います。6月から12月頃までは防波堤などのおかっぱりでも狙うことができますが、冬になると深場に移動するため、船釣りがおすすめです。
サワラの釣り方
サワラの料理法
ソウダガツオ
スズキ目サバ科の魚で、カツオの仲間というよりはサバに近い魚です。大きいもので最大60cmになりますが、平均は30~40cm程。
回遊魚のため地域によって釣れる時期は異なりますが、7~12月が防波堤などのおかっぱりから、もっとも良く釣れるシーズン。釣り方はメタルジグやミノーを使用したルアー釣りや遠投かご釣りがおすすめです。
その他、サビキ釣りでも狙うこともでき、回遊のタイミングに当たれば入れ食いも経験できます。
ソウダガツオはすぐに鮮度が落ちる魚なので、美味しくいただくには釣ってすぐの血抜きと下処理が重要です。
ソウダカツオの釣り方
ソウダカツオの料理法
カンパチ
カンパチという名前の由来は、目のところにある黒い線が漢字の八の字に見えるから。ブリやヒラマサとともに「青物御三家」と呼ばれています。
最も大きなもので全長2m、体重80kgにまで成長。パワフルで暴力的な引きをするので、釣りの対象魚として大変人気の魚です。
釣り方は船からのジギング釣り、アジなどの活きエサを使った泳がせ釣りなど。主な釣期は夏から秋にかけてですが、地域によっては春から初夏でも狙えます。
カンパチの釣り方
カンパチの料理法
ブリ
ブリも大きさによって呼び名が変わる出世魚です。地域によって様々な呼び名があります。関東では35cm以下をワカシ、60cmまでをイナダ、60cm~80cmをワラサ、それ以上をブリと呼びます。
頭から尾びれの付け根まで走る黄色いラインが特徴的な魚です。ヒラマサによく似ていますが、「上あごの端が角ばっている」ことと、「目からエラぶたの幅が広い」という違いがあります。
釣り対象魚として大変人気があり、主に船からのジギング、泳がせ釣り、カゴ釣りで狙うことができ、もちろん防波堤や磯などの陸からも釣ることができる魚です。
ブリの釣り方
ブリの料理法
ヒラマサ
大型の肉食魚で、大物釣りの対象として人気の魚です。平均1m程ですが、最大で2.5mにも成長します。回遊速度50kmに迫るパワフルな引きが特徴的です。大型のヒラマサ狙いなら春か、晩秋から初冬にかけてが良いでしょう。
船からも陸からも狙うことができ、それぞれ釣り方は異なりますが、ジギングやトップウォータプラグを使ったルアー釣りのほか、泳がせ釣りやカゴ釣りといったエサ釣りでも楽しめます。
ヒラマサはブリと比べて脂が少なく、筋肉質で歯ごたえのあるさっぱりとした味わいの魚です。刺身や照り焼き、煮魚などあらゆる調理法で美味しくいただくことができます。
ヒラマサの釣り方
ヒラマサの料理法
釣って楽しく食べて美味しい青物
サバやイワシ、アジといった小物から、カンパチ、ブリ、ヒラマサなどの大物まで。青物は幅広く釣りのターゲットとして親しまれています。
どれも釣って楽しく、食べて美味しい魚です。調理法も多種多様で、栄養価が高いのも青物が愛される理由でしょう。ただし、青物は傷むのが早いため、血抜きなどの下処理は重要です。
加えて、アニサキスやシガテラなどの食中毒の例も報告されているため注意が必要でしょう。