難攻不落のサヨリパターン
秋シーバス最難関パターンと言っても良い『サヨリパターン』。
筆者の地元でも秋口になると、サヨリが接岸し夕方からサヨリに着いたシーバスがボイルを始めます。
しかしながらボッコボコに釣れると思いきや、噂通りなかなかルアーを食わないのです。
今回は長年の実績と経験をもとに、サヨリパターンの攻略法を解説していきます。
サヨリが溜まる場所
まずはサヨリが“夜の時間帯に休んでいる場所”を探さなければなりません。
昼間の時間帯は沖を回遊しているサヨリですが、夕方〜夜になるとシャロー入り体を休めます。
条件が整っている場所では、水面にびっしりと大量のサヨリが溜まることもしばしば。
まずは、この条件を押さえていきましょう。
比較的静かな場所
暗くて静かな水深の浅い場所。さらに流れが緩く、波立たないワンドを探しましょう。
一度寝る場所を見つけたサヨリは、季節が進むまでの一定期間、同じ場所に戻ってくる習性があります。
サヨリが一斉にバシャバシャ飛び跳ねるので、溜まっていればすぐに分かります。
ただし先行者がいる場合は、水面を照らすのはNG。じっくりと水面を観察して、サヨリの有無を確認してください。
代表的な攻略方法
ポイントは「ルアー選び」「泳がせる向き」「タイミング」です。
まずは、これらの要点を押さえて狙ってみてください。
細長いルアーを使う
サヨリパターンで使用するルアーは、細長くて12〜15cm程度の表層を泳がせるルアーが基本です。
派手に動くものではなく、ロールの割合が多いミノー選びましょう。
水面に頭を少し出し、V字の波紋を出しながらゆっくり巻くのが基本的な誘い方です。
この動きを意識しつつ、ボイルした場所やサヨリの中をゆっくりと通すようにしましょう。
ルアーを泳がせる向きが大切
サヨリは夕方から夜にかけて、休む場所の方向を向いて泳いでいます。
このサヨリの泳ぐ向きに合わせて、ルアーを引くことが重要です。
暗くなった後も同じ方向を向いて休むため、サヨリが泳ぐ方向に合わせてルアーの向きを調整しましょう。
夕マズメは確実
夕マズメはサヨリが浅場に入ろうとするタイミング。ブレイク周りで待ち構えていたシーバスが、一気に捕食を始めます。
ブレイクラインが打てる立ち位置で構え、ボイルが始まる直前のタイミングからキャストを始めましょう。
ちなみにシーバスが捕食するタイミングは、目視で分かります。
水面に群れているサヨリが、いきなり機敏に動いたり、ぴちゃぴちゃと動き出します。
シーバスに追われている可能性があるので、サヨリの動きに変化があったらキャストしましょう。
ボイルが出る直前にキャストができると、高確率でヒットに持ち込めますよ!
それでもなかなか食わない場合
サヨリパターンではボイルしているけど、なかなか喰ってこないケースもあります。
とくに暗くなった時の単発ボイルなどは食わせづらいです。そんな時に試してほしいメソッドをご紹介します。
高速巻き
サヨリパターンといえば、ゆっくりと表層を巻くというのが鉄板の釣り方。
しかしながら、渋い日ほどサヨリの群れの下を、高速で巻きすると口を使ってくれることがあります。
スローで反応しない日は、ぜひお試しください。
群れを散らす
サヨリの群れの中に、直接ルアーを投げ込みます。
サヨリが驚いて逃げると、ルアーが逃げ遅れた1匹のサヨリのようになるのです。
水面とルアーを平行にして、着水させるのが重要です。
高速巻きからストップ
サヨリの群れの奥に投げて、高速巻き。
群れに向かってルアーを泳がせ、群れの中に入った瞬間、巻きを止めましょう。ポーズさせていると「ゴンッ」とバイトが得られるはずです。
とくにアピアの“エイチベイト”を使うとハマることが多い釣り方です。エイチベイトの場合、浮き姿勢止めると頭を上にして浮上します。
一度潜ったベイトが群れの中に、逃げ戻るような演出ができるのでおすすめです。
ボトムも大切!
サヨリがシーバスに襲われて弱ると、方向感覚がわからなくなるのか、ボトム付近を逃げ惑うシーンもよく目にします。
瀕死の状態では、沈んでいってボトム付近でヨタヨタしていることも多く、シーバスからしても捕食がしやすい絶好のサヨリです。
表層だけではなく、ボトム付近も攻めてみると意外と釣果が出ることも多いので、幅広く探りましょう。
シーバスは意外と下のレンジも意識しているのでしょう。
マル秘ブレードチューン
サヨリは尻尾を細かく震わせながらスーッと泳ぎます。
ミノーのリアに小さなコロラドブレードを付けると、サヨリの微波動に似ているのか、異常に反応してくれることが。
ブレードが大きすぎるとルアーが泳がなくなるので、小さめのブレードがおすすめです。
是非試してみてください。本当によく釣れるチューニングですよ!
サヨリパターンの実績ルアー
そんなサヨリパターンで使うルアーはどれが良いのでしょうか。
エリアにもよりますが、筆者がサヨリパターンで扱うルアーを3つほどご紹介したいと思います。
アピア エイチベイト
サヨリパターンには欠かせないルアーです。
表層で引波を立てながら泳ぐ姿は、サヨリのそのもの。
スローから早巻きまで対応できるので、様々な釣り方で使うことが可能。サヨリパターンには必携ルアーです。
アピア エイチベイト 140
ソルテックス パラガス
風があったり波立っているシチュエーションで、少しレンジを入れたい時におすすめのルアーです。
止めたときのルアーの水平姿勢、スロー巻いた時の弱いロールが効きます。
夕方のボイルが多い時間帯に、ボイルしたところで止めたり、ジャークを使った釣りにおすすめ。渋い日のデッドスロー主体の釣りでも効果的です。
ソルテックス パラガス160
スミス ハルカ125F
ベーシックなミノーですが、渋っている時や風が強い日のサヨリパターンで良く釣れます。
これまでに紹介した2種類のルアーと比べて、飛距離が出せるため沖のボイルの攻略でも使えます。
キレのあるロールアクションで、低速域から高速巻までカバーできるアイテムですよ。
スミス ハルカ 125F
季節限定のサヨリパターンを楽しもう
シーバス釣りには様々なシーズナルパターンがあります。中でもサヨリパターンは、非常に難しいシーズナルパターンの1つだと思います。
しかしながら、晩秋のシャロー帯でサヨリを狙うシーバスは、数も多くサイズも大きいので攻略しておきたいパターンです。
コツを掴めば、数多くのシーバスをキャッチできるので、是非トライしてみてくださいね!