釣れるから使う。スライドスイマー250
2000年頃に巻き起こったビッグベイトブーム
ビッグベイトブームが日本に到来したのは2000年代のはじめ。
“デカイルアーでデカイバスが釣れる”というインパクトは凄まじく、バス雑誌では毎月のように特集が組まれるほど、当時は盛り上がりを見せていました。
ジャイアントベイトの時代へ突入
アンダー20cm、2オンスクラスが主流だったビッグベイト。当時はそのサイズですら「何を釣るの?」と、釣り場で出会った他のバサーに言われてしまうほどでした。
ところがさらにそれを上回る巨大サイズのルアーが、琵琶湖や池原ダムなどの日本のデカバスフィールドを中心に次々と生まれ始めました。
ジャイアントベイトの定義は曖昧ですが、全長25cm以上、自重は5oz(140g)以上のルアーであれば、ジャイアントベイトにカテゴライズして良いと思っています。
総じてとにかく重いので、投げるために専用のタックルが必要になります。そしてもちろん、このルアーで釣ることはそう簡単ではありません。
スライドスイマー250は実用的な競技ルアー
先述した通り、集魚力に優れたジャイアントベイト。その特性を生かしてサーチベイトとして魚を寄せて(もしくは探して)、食わせは他の小さなルアーで……という使い方をしがちです。
またジャイアントベイトが単純に好きで、「これで釣りたい!」という気持ちで投げている人が多いジャンルとも言えます。
そんなジャイアントベイトというジャンルの中で、琵琶湖ガイドである筆者が、“釣れるから”というシンプルな理由で使い続けているルアーがこちら!↓↓
スライドスイマー250(デプス)です。普段のガイドでも試合でも信頼して投げ続け、釣果を上げているルアー。
スライドスイマー250の特徴
全長250mm、重量6.2oz。初代のスライドスイマー250は硬質発泡樹脂でしたが、現行のモデルはABS製の中空コアボディ。
スラスイ250愛好家の中には、動きすぎない旧型が好きなアングラーも多くいます。筆者は手に入りやすい新型をメインに使っております。釣果は申し分なしです。
ソフトシェルとハードボティのコンポジット構造
スライドスイマー最大の特徴はハードボディをソフトシェルで包み込んだ二重構造でしょう。
これはスライドスイマーシリーズの元となった、サイレントキラー175から採用されている構造です。
大きなS字蛇行アクション&ハイスピードも可能なイレギュラーアクション
スライドスイマー250の特徴は、大きなS字蛇行アクション。ボディが大きく水を受けるため、タダ巻きだけで幅広いS字スイミングを見せてくれます。
リールを速巻きすれば、ロッドアクションを使用せずともイレギュラーアクションを演出できます。
スライドスイマー250の使い方
スローリトリーブ
タダ巻きでゆっくりと水面直下を巻いてくる使い方。とくに流れがある場所で使用すると効果的です。
ときたまポーズを加えてやることで、自発的なアクションが発生。こればバイトトリガーとなることが多いです。
リーニングジャーク
スライドスイマー250において最もサイズが期待できる使い方。グリグリとハンドルを回転→ポーズを繰り返します。
ハイスピードで泳いだルアーが急激なポーズを見せることによって、バスにスイッチを入れることができます。水面から水面直下、ボトム付近まで有効なアクションです。
ボトムジャーク
ボトムでポーズさせてから、ジャークでルアーを“すっ飛ばす”使い方です。岩の裏などに隠すとより効果的。
リザーバーなどのクリアな場所で、ルアーを目視しながら狙うときに多用する使い方です。
スライドスイマー250のタックル
ロッド
スライドスイマーは6.2oz。つまり約180gあります。普通のルアーを投げるロッドでは背負えないのは言うまでもなく、2ozクラスを中心に見据えたビッグベイトロッドであっても、投げるのは難しいでしょう。
筆者の使用ロッド
ツララ トランスセンデンス エストレーモ76
自重:212g
ルアーウェイト:10g 〜 180g
ライン:2号 〜 4号(PE)・16lb〜30lb(フロロ)
リール
ロッドは非常に重要ですが、リールもスライドスイマー250を扱う上では重要な選択です。ラインのキャパシティや剛性などを考えても基本的には大型のリールがマストです。
リーニングジャークアクションを活かすためにもギア比は高いものがよいでしょう。
筆者の使用リール
シマノ 21 スコーピオンMD 300XG
最大ドラグ力(kg):8.0
自重(g):315
ナイロン糸巻量(lb-m):16-210、20-160、25-135
PE糸巻量(号-m):4-180、5-140、6-120
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):107
ハンドル長(mm):45
ベアリング数(BB/ローラー):7/1
ライン
太糸を使うことが前提です。キャスト切れが怖いので筆者はフロロカーボンの30lbを基準に使っています。25lb以上が基本であると思っていいでしょう。
ラインを沈めて使うことも考えたフロロカーボンですが、陸っぱりの場合は扱いにくい場面もあるので、ナイロンを使用するのもいいですね。
リング・フック類
ルアーとの接続にはソリッドリング+スプリットリングのシステムや、オーシャンスナップを使用するのがおすすめです。
スナップはルアーの重量ゆえに、開いてしまうこともあるのでおすすめしません。
スライドスイマー250でデカバスを。
琵琶湖でガイドしている筆者が、実践的な武器として使うスライドスイマー250。そのサイズに抵抗があった人も、ぜひ一度投げてみてください。きっとビッグバスに出会えるはず。