湾奥河川で秋爆を体験しよう
東京湾奥河川の水温も下がり、秋ハイシーズンがいよいよ開幕します!
最近ではコノシロパターンが注目されがちですが、東京湾奥河川で“秋爆”を体験するために注目すべきベイトは『サッパ』です。
今回は私がホームとしている東京湾奥で成立する『サッパパターン』をご紹介していきます。
年によってはサッパが沖へ抜ける12月末ごろまで、釣れ続く攻略必須のベイトパターンなので、ぜひ参考にしてみてください。
秋爆メインベイト『サッパ』
サッパとは、20cmに満たないニシン目ニシン科の魚です。
瀬戸内海ではママカリという名の郷土料理でも馴染みのある魚。サビキ釣りで手軽に狙える魚種なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
体高があるフォルムは、小型のコノシロ(コハダ)と似ているため、間違えられやすいです。
あまり変わらないように思えますが、コノシロは「体の上部に黒い斑点がある」「背びれ後方が糸状に伸びている」などの特徴があります。
東京湾奥河川を遡上する
東京湾奥では、初秋頃から栄養豊富な河川の上流、中流辺りまで海から群れで遡上してきます。
サッパは夜だと比較的浮やすく、水面をピチャピチャ跳ねている事が多いので、イナッコ同様に見つけやすいです。
秋の湾奥河川では小型の4cm前後〜10cm前後までが多いように感じます。
例年“サッパの群れが入ってくると秋爆が始まる”といっても良いほど、シーバスの好むベイトフィッシュの一つです。
サッパパターンの攻略法
キーワードは“サッパの群れが多くとどまる場所”を狙うこと。
これを意識するだけで複数キャッチの秋爆感を堪能できると思います。
唯一難点を上げるなら、先にセイゴ、フッコクラスが主体で捕食をするため、サイズが伸びにくい事でしょうか。
東京湾奥の秋といえば“数釣り”だと思いますので、思いっきり楽しんでみてください。
タイミングと潮回り
シーズン初期は、大きく動く日の満潮下げ始めからエントリーするのがオススメ。
一度河川内に入ってきたサッパの群れは抜けにくいです。そのためシーズンが進むと潮回り関係なく、緩潮や上潮でも狙いやすくなります。
緩潮はサッパがすぐに流れないので爆発力のある時合は少ないですが、ヒットレンジさえ掴めばコンスタントに長い時間釣れ続くこともあります。
ただし、バチパターンのように絶対に“コレ”といった時合があるわけではありません。自分の生活スタイルに合わせた釣りができるのも魅力的です。
サッパの溜まる場所
代表的なのは、常夜灯が効いた明暗部。
このような場所にサッパは多く溜まります。
明暗部のポイントに入ったら、サッパがいるか確認しましょう。水面に波紋が出ているかで確認ができます。
次にシーバスの活性です。これはボイルが出ているかどうかで判断していきます。
ボイルが出ていれば、シーバスが表層を意識している非常に高活性のチャンスタイム!
表層レンジを意識し、シンペンなどでボイル地点へルアー送り込んでいくように狙っていきましょう。
▼ 普段ダメなポイントが良くなるケースも
明暗部は非常に分かりやすいポイントゆえ、なかなか目的のポイントに入れないこともしばしば。
とはいえ、10〜11月はハイシーズン真っ盛り!
ベイト量が多い流域内さえ見つけられれば、普段は反応が薄い場所でも連発することがあります。
ポイントに入れない時は、常夜灯が弱い場所、僅かなヨレや地形の変化などを回ってみてください。
状況変化に合わせた釣りをする
ボイル祭りでイージーな日に当たることもありますが、翌日は全然反応しないこともあります。
また釣れるルアーも同じく、釣れていたルアーが翌日はまったくハマらないことも。
わずかな流速の変化やベイトの状況で常にヒットレンジ、有効なアクション、魚の着き場が変わっていきます。
そのため手札を幅広く持つことが、秋爆を体験するために必須となるのです。
魚の入れ替わりを意識する
高活性な時合がやってきても、そう長くは続きません。
シーバスはサッパの群れに付いているため、サッパが流れてしまうとシーバスも抜けしまうのです。
といっても、しばらくすると別の群れが流されてきて、また次の時合いに突入することもしばしば。
一回時合いが終わってしまっても、すぐに諦めないで投げ続けましょう。
また時合いが終わっても、ルアーを変えるだけでバイトが得られることも。
ボイルが発生しているときは、上のレンジで使えるルアーを中心に使用しましょう。
ボイルが収まったときは、レンジを徐々に下げ、活性が低いシーバスを狙ってみてください。
シンキングペンシルで差をつけよう
基本はミノーを使ったドリフトの釣りで狙います。
もちろん、それだけでも構いませんが、筆者が多用するのは“シンキングペンシル”です。
飛距離が出しやすく、レンジコントロールもしやすいシンキングペンシル。使いこなせると釣りの幅が広がりますよ!
シンキングペンシルの使い分け
▼ レンジ
水面直下、水面下20cm、水面下40cm、ミドル、ボトム……etc。
ポイントの水深に合わせて、徐々にレンジを刻み、魚が捕食しやすいパターンを見つけましょう。
同じグラム数でも、「表層引きがしやすいもの」「ボトムのレンジを刻みやすいもの」など様々なタイプがあります。
ほんの数cm違うだけで違うだけで、バイト数が増えることも。それぞれの特性に合わせて使い分けることが重要です。
▼ アクション
私は同じレンジ感のルアーでも、大きく分けて3種類のアクションを使い分けます。
- ・ウォブリング
- ・ローリング
- ・S字スラローム
経験上、バイトは出るけどノラない場合は、アクションが合っていないことが多いです。
こういう状況ではアクション違いを意識して、ルアーローテーションしてみてください。
さらにこの3種のアクションの中でも、わずかな振り幅の違いで、釣果が変わることもありますよ!
▼ 飛距離
常にアングラーが入れ替わり、ルアーを投げ込んでいるのが東京湾。だからこそ、スレてしまい、なかなか口を使わない魚が多いときもあります。
そこで重要なのが「先行者が狙えていない場所を、いかに丁寧に探れるか」ということ。まずは先行者が打てていないポイントに届かせることを意識しましょう。
さらにフルキャスト先でスローな展開ができる、レンジキープ力に優れたルアーを選ぶと食わせやすいですよ。
オススメのシンキングペンシル
ガルバ73S
リップがあるので水面直下レンジをキープし引いてこれます。
ボイルが出ている時はとくに有効です。
ローリングベイト77
ボトムレンジをナチュラルにアピールできます。
しっかり巻いても、流れに同調させボトムを流すだけでも効果的です。
ジグザグベイト60S
姿、形もまさにサッパそのもの!?
水面下20cm前後をスラロームアクションさせながら流していくと有効。
スローリトリーブでも破綻せず、サーチ時のパイロットルアーとしても有効です。
クレイジーツイスター80S
中層レンジの攻略に有効です。
アクションは特殊リップ構造によるタイトロールアクションで、一見泳いでいないように見えますが水平姿勢でしっかりとロールしています。
ボイルしているけど表層で中々喰わせられない時も効果的です。
スキッドスライダー95S
流れが効いてきた時、かなり有効です。
速い流れの中でもウェイトを感じ、ルアーがどこにあるのか掴みながらドリフトできます。
流れより早く巻いても破綻せず飛び出してこないので、流れの中でも早めに巻くことも可能です。
ハイシーズンを楽しもう!
東京湾奥でシーバスが最も釣れる秋のハイシーズン。
今回の記事を参考に「サッパパターン」を攻略し、記憶に残る魚をキャッチしてみてください。
また秋は楽しい反面、釣り人が増え様々な方面で事故やトラブルが増える季節でもあります。
一人一人がマナーを守り、この記事を読んでいただいた方々が模範となって、秋の東京湾奥を楽しんでいただけますと幸いです。