今シーズン使い込んでみた渓流ルアー『Dコークス』について語りたい
スミスの新作ルアー『Dコークス』を買ってみました
Dコークスは、昨年スミスから発売された渓流用のヘビーシンキングミノーです。
スミスといえばDコンタクトやDインサイトなど、超がつくほどの実力派ルアーを世に送り出しているメーカーですね。
▼Dインサイトの記事はコチラ
Dシリーズ初の“重心移動”に興味があったんです
普段新作ルアーにはあまり興味が沸かない僕ですが、Dコークスはちょっと違いました。
だって、固定重心が定番となっている渓流用ルアーでありながら“重心移動”を搭載しているんですよ!
いつもなら疑ってしまうところですが、スミスが作ったルアーとなれば話は別です。
定価1,870円(税込)ということで、相変わらず他メーカーのルアーよりちょっとだけお高い値段設定ですが、Dコークスを購入してみました!
無論、たくさんの渓流魚が釣れました!
インプレするからには、しっかり使い込んでみよう!
ということでシーズンを通して使用した結果、Dコークスのお陰でたくさんの渓流魚と出会うことができました。
なかでも水深のある滝での黄金尺イワナとの出会いは、「Dコークスだったから釣れたなぁ」と思わせられる1ピキでした。
海で使ってもバッチリ釣れましたよ!
渓流以外でも、ソルトのライトゲームでもDコークスは釣果を出してくれました。
汽水域でのマングローブジャック狙いで大活躍してくれましたよ!
DコークスとDコンタクトの違いを机上インプレ
への字のボディは共通している
真横からDコークスを観察すると、Dコンタクトと形状が良く似ています。
フラットなボディにへの字の背中は、やはり釣れる要素であることに間違いないんですね。
スミス Dコークス 51
スミス Dコンタクト
Dコークスのスペックを見るとDコンタクトと似ている
Dコークスは、2サイズがラインナップされています。Dコンタクトと合わせて詳細を見ていきましょう。
DコークスとDコンタクトの決定的な違いは重心
「ほとんど一緒じゃん!」って突っ込みたくなるDコークスとDコンタクトですが、ある一点が違うことで全く違うルアーとして認識できます。それが、重心の位置。
Dコンタクトはやや後方気味の固定重心であるのに対し、今回ご紹介しているDコークスは重心移動が採用されています。
試しにDコークスを振ってみると、「コロン、コロン!」とタングステンウェイトが動く感触が分かります。
ちなみにDコークスの前よりの重心(アクション時の重心)は、ほぼ中央といった印象を受けました。
つまり、Dコンタクトよりも前方に重心がくることになります。
ボディ腹部にちょっとした違いを発見
重心以外に違いはないかと見比べていると、Dコークスの腹部がやけに平たい形状をしていることに気づきました。
また、リップがややDコークスの方が大きいようにも感じます。
腹部が平たいことはフォール速度や動きに、リップの大きさは水噛みに影響がありそうですね。
それでは、実際に両者を使い分けて感じた実釣インプレに移りましょう!
Dコークスが誇る“重心移動”の利点について
重心移動の利点①|飛距離バツグン!
これはもうご想像の通り、重心移動の恩恵を受け良く飛びます。
キャスト時にしっかりとタングステンボールが後方に移動してくれるので、ストレスの少ないキャストができます。
重心移動の利点②|初期フォールが素早く、くるくる回りながら真っすぐ落ちる
Dコークスを使い込んでみて気づいた重心移動の利点として挙げられるのが、着水直後のファーストフォールの精度です。
後方重心のまま着水するので、フリーフォールでストーンと素早く落ちていきます。このフォール速度は固定重心のルアーでは表現できないでしょう。
またフォールの様子をしっかり確認すると……クルクルと回りながら真っすぐに落ちていきます。
ヒラヒラとどこに落ちていくか分からない沈下ではなく、正確なピンポイントフォールができるのもDコークスの良い所ですね。
重心移動の利点③|アクションを始めるとすぐに重心が移動
着水し狙いのレンジまでDコークスを沈めたら、トゥイッチでアクションを付けていきます。
ファーストアクションでしっかりとタングステンウェイトが前方に転がり、重心がルアー中心部にすぐに移動します。
水中での重心移動にも問題点はなく、使っていてストレスフリーなルアーです。
正直言って、使い始めた頃は出番が少なかったです
Dコンタクトで良くね?ってのが第一印象でした
Dコークスを買ってすぐの頃は、どうしてもDコンタクトと比べると……。
正直Dコンタクトを大きく上回る長所がすぐには見つけられず、このルアーのインプレは辞めとこうかな。と、思っていました。
Dコークスの動きはややゆっくり目です
僕がDコークスに苦手意識を抱いた理由のひとつが、釣りのテンポが遅くなってしまうことです。
ファーストフォールこそ素早く落ちていきますが、重心が前方に移動してからのフォールは、真っ平なボディ腹部の形状が抵抗となり極端に遅いんですね。
また、ややリップが大きいこともあり、トゥイッチの動く距離も少し抑え気味。
ただ、しっかりと慣性スライドをしていることには気づいていたので、使い手の僕に問題がありそうだなと感じ、その後も使い込んでみました。
▼Dコンタクトの慣性スライドについてはコチラの記事でご紹介
Dコークスの長所を把握できたら使用すべき場所が分かりました
深い淵で尺イワナを釣ってDコークスの長所に気づきました
いかにも大きなイワナが潜んでいそうな滝つぼに差し掛かり、一投目にDコンタクトを投入すると20cm前後のイワナ達が数匹絡んできました。
ポイントの環境から、「チェイスしたイワナよりも大きなイワナがいるはず」と感じたので、思い切ってDコークスを沈めてみたんです。
ファーストフォールでしっかり沈め、ゆっくり目のテンポでトゥイッチするとヒット! 真夏の源流で、Dコークスを使って黄金の尺イワナに出会うことができました。
Dコークスはレンジキープ力が凄い!
Dコークスは、アクション時のフォール速度がヘビーシンキングミノーとしては非常にゆっくりであるため、とてもレンジコントロールがしやすいルアーです。
深いレンジやダウンでさえも一定深度をキープできる能力は、Dコンタクトより上ですね!
移動距離を抑えながら“ネチネチ”誘える
釣り人が入渓しやすいような渓流では、ここぞというポイントでネチネチと誘えるDコークスがDコンタクト並かそれ以上によく釣れる状況がありました。
「Dコークスは遅いルアー」と感じていた第一印象から、「Dコークスはスローダウンできるルアー」ということに気づいてからは、効果的にDコークスを使用することができています。
「ここで食ってくるだろう!ここで食わせたい!」そんなピンポイントでじっくりとトゥイッチさせて……ドンッ!
渓流魚がバイトするとDコークスの楽しさが分かると思います。
渓流や源流ではDコークス51がオススメ!海や湖ではDコークス65も◎
渓流や源流では、Dコークス51だけで大丈夫かなといった印象を受けました。
川幅の広い本流やベイトが大きい湖、そしてソルトではDコークス65も活躍することでしょう。
スミス Dコークス 65
みなさんも重心移動を備えたDコークスで、スローダウンした食わせのミノーイングを体感してみてはいかがでしょうか。