見えているイカが釣りたい
秋のエギングで必ず通る道『サイトエギング』。
見えている魚は釣れないと言いますが、見えイカも同じで中々釣れません。
ただし、ちょっとしたポイントを押さえるだけで、見えイカでも反応させることも!
今回はそんな秋イカを抱かせるためのサイトエギング攻略法をご紹介します。
すこし賢くなった秋イカにも有効
一般的に春に産まれたイカが成長し、コロッケサイズになるのが9月〜10月。
初期のイカは活性も高く、好奇心も旺盛なので、すぐにエギを抱いてくれます。
ただ、少し時期が進むとイカが賢くなり、追いかけてくるものの、エギを抱かない状況が発生します。
抱かない理由が分かれば、抱かせられる!
イカの視力は0.6程度あると言われており、自然界の動物は動体視力も良いです。
これは想像ですが、おそらくイカがエギを抱かない理由とは、この視力に由来することが多いと考えています。
例えば「エギを見せすぎてしまった」「警戒させてしまった」「エギのサイズが合っていない」などの要因が重なると、なかなかエギを抱かなくなってしまいます。
(※中には「やる気がない」場合もありますが……これはどうしようもないですね。)
「見せすぎない」「警戒させない」「エギのサイズを合わせる」などを意識するだけで、簡単に釣れちゃうのです!
1.エギを見せすぎないこと!
イカが追い掛けてきて、手前まで寄ってきた場合。
数回シャクって落とし、反応を見ます。これで抱かなければ、早めにエギを水中から抜きましょう。
この“抜き上げる”速度感が大切です! 一気に水面に抜き上げることで「イカが狙っていた餌を見失ったと思わせ」本能的に餌探し回ります。
次の一投では、より活性が上がり、積極的にエギを抱いてくるのです。
2.落とす場所は斜め後ろ!
エギを投入するのは、見えているイカの斜め後ろを狙いましょう。
イカの真後ろに落としてしまうと、ラインが被ってしまい、不要に警戒心を抱かせる原因になります。
なぜか斜め後ろに着水させると、かなりの確率でエギを抱いてきます。
理由は不確かですが「1度見失ったエギが、死角に一気に飛び込んでくるので、反応しやすいのでは?」と考えています。
落とした後も肝心
▼イカの少し下のレンジまで持っていき、レンジキープして寄せてくる
エギを斜め後ろに落とした後は、どうすれば良いのか。
効果的なのは、落ちてからイカの少し下のレンジまで落とします。そこからレンジキープさせじわーっと、手前に漂わせながらエギを引いてくる釣り方です。
少し下のレンジにエギを置くことが肝心で、上を漂わせるよりも抱かせやすくなります。
▼イカが後ろにスーッと回り込んで抱く
イカがエギを抱く時は、後ろに回り込むか、横から抱くかのどちらかです。
捕食対象に気づかれないように、後ろや斜め後ろから抱こうとします。
イカの動きをよく観察して、抱こうとしている段階でエギを抜かないようにしてください。
逆に、抱く動きを見せない場合は、「シャクる」or「エギを抜く」ようにしましょう。
エギからロッドまでの距離が短いので、強く合わせてしまうとゲソが切れてしまう、程よく合わせましょう。
3.イカは焦らしプレイが好き
焦らされたいイカが、居るのをご存知でしょうか。
少しエギを見すぎたイカのことで、
釣り人が多い人気の防波堤で効果的なテクニックの『焦らし』。
エギにイカが近づいてきても、近づけさせずにシャクリ続けることで、イカの興奮度を高めます。
一切エギを止めずに、常に動かします。
エギまでの数センチの距離にきても、抱かせずにシャクる。
また近づいてきたらシャクる、と繰り返すことにより、イカがエギに向かってくるスピードが徐々に上がります。
ある程度焦らしたら、エギを底に落とさず、水中でステイさせると、びっくりするほどしっかり抱くようになります。
エギに触らせないこと
通称『イカパンチ』。
イカが捕食対象か確認するために、触腕で対象に少し触れることがあります。
これを『イカパンチ』と言いますが、じつは触れさせたり、軽く抱かせたりしてしまうと、若干スレてしまうのです。
そうすると深く抱かなくなってしまうケースが多いので、見えイカには、極力『イカパンチ』をさせないようにしましょう。
4.底で放置
スレきったポイントで有効になるのが、エギを底に置いておくテクニック。
シャクったあとに底に放置していると、イカが寄ってきて簡単に抱いてくることがあります。
イカからすると、餌を追い詰めたような感覚で抱きやすくなるのです。
ズル引きも良い!?
サーフエギングをしていると、波打ち際まで追い掛けてくることが多々あります。
サーフでは、防波堤と違って、足元でシャクったりすることが難しいですよね。
このような時は、放置して波でゆらゆらさせても良いですし、ズル引きしても好反応を示してくれます。
5.エギのサイズを合わせよう
単純にエギのサイズを変えるのも有効です。
なかなか抱かないと思った時は、3号から2.5号に落としてみるなど、適宜エギを変えてみましょう。
逆に2.5号を常に使ってしまうと、小さなイカがかかってしまうことも多いです。
この場合は『3号で寄せて、2.5号で仕留める!』といった使い方をしてみるのも有効ですよ!
その場での釣果だけでなく、今後のイカの成長を考え、釣りたいサイズを選ぶのも重要ですよ。
6.釣り人による「スレ」に対応
冒頭で『イカは目が良い』ことに触れました。
じつはイカはリーダーやスナップなども、ばっちり見えているようです。
とくにサイトエギングで狙える場合は、水質も綺麗なため目立ちます。
水中で水に溶け込むリーダーやスナップの結び目の端を短くするなど……できる限り、不自然に見えてしまう要素への対策を行いましょう。
オススメのリーダー
まず、使うべきリーダーはフロロラインが良いです。
フロロはナイロンに比べて、イカから見えづらくなります。
中でもサンラインから発売されている『エギリーダーBS』という商品は、水に溶け込む色なのでおすすめです。
他にも水に溶け込む色が使われているラインなどを選んでみても良いかもしれません。
サイトエギングをマスターしてステップアップ!
サイトエギングはスキルアップに繋がります。
目に見えていない沖でも、同じようなイメージでエギを操作すれば、釣果は飛躍的に伸びるはず。
ステップアップのためにも、見えているイカのサイトフィッシングをぜひ攻略してみてください。
また小さすぎるイカは無理に釣らずに、できる限り大きなイカを選ぶこともお忘れなく。
筆者の紹介
ちゃったTV なおと
ベイトシーバス歴15年超え。京都を中心に活動するマルチアングラー。
ライトゲームからオフショアまでマルチに釣る。最近はベイトタックルを用いて、さまざまな魚種を釣ることにハマっている。