スモールマウスバスとは
日本のルアーフィッシングのターゲットの中でも最も人気のある魚種のひとつであるブラックバス。そのブラックバス(Micropterus属)には何種類も存在するのはご存知でしょうか?
アメリカではじつに14種類(亜種含)が生息しており、日本では3種類のブラックバスが確認されています。
一般的によく釣られているノーザンラージマウスバス。琵琶湖や池原ダムで釣ることができるフロリダバス。そしてもう一種が今回のテーマである“スモールマウスバス”です。
スモールマウスバスの特徴
スモールマウスバスは和名でコクチバスと呼ばれています。その名の通り、ラージマウスバス(オオクチバス)と比較して口が小さいのが特徴です。冷水や流水を好むため、行動や習性はラージマウスバスのそれとは異なります。
釣りにおいてもラージマウスバスとの習性の違いを感じることが多いでしょう。スモールマウスバスは回遊性が強く、ラージマウスバスと比較してストラクチャーへの依存率が低いと言えます。また高水温期にはディープをメインに泳ぐことが多い魚です。
スモールマウスとラージマウスバスの見分け方
見た目の特徴はオオクチバスと大きく異なります。体色は茶色または褐色であり、状態によっては黒い虎柄模様が出ることが特徴です。ただしこれらは個体差があるため正確な同定方法とは言えません。
スモールマウスバスが釣れる場所
スモールマウスバスが生息する場所は限られています。日本国内で正式に放流された実績をもつフィールドは、下記の2箇所が挙げられます。
桧原湖(福島県)
磐梯山の噴火によって作られたのが桧原湖です。裏磐梯最大の湖として知られています。スモールマウスバスが数多く釣れるフィールドとして知られており、冬には氷上のワカサギ釣りができる場所としても有名です。
桧原湖スモール。夏も比較的涼しいので避暑フィッシングにもおすすめ。
野尻湖(長野県)
信濃の標高654mの高原に位置する湖です。昔から人気のスモールマウスフィールドとして知られています。サイズの大きいスモールを狙うことができるので、全国からモンスタースモールを求めてアングラーが足繁く通います。
野尻湖スモール。グッドサイズが狙える魅力があります。
野尻湖と桧原湖は、スモールマウスバスを観光資源として釣り人を歓迎している
上記のフィールドは、スモールマウスバスを観光資源として釣り客を歓迎しています。レンタルボートも充実しているので、釣りをする環境が非常に整っているフィールドです。
筆者もスモールマウスバス釣りを楽しむときには野尻湖と桧原湖に足を伸ばしています。
スモールマウスバスの釣り方
基本は回遊を待つ OR 探す
スモールマウスバスは回遊性の高い魚です。そのためストラクチャーを攻めていくラージマウスバスよりも、回遊を当てる作業が必要となります。
ブレイクなどの地形変化で回遊を待つ、ドラッキング(トローリング)でバスの回遊しそうな場所を広く探るなどの釣りが効果的です。
動かしすぎるのは厳禁!
トップウォーターにしてもボトムにしても、スモールマウスバス釣りにおいて重要なのは”ポーズ”です。ルアーを止めてしっかり待ってあげることが重要と覚えておきましょう。
とくにボトムでは長い時間待つことで、突然ルアーがひったくられたりすることもあります。
夏時期はトップウォーターも
ディープの釣りは魚探が有効で、魚探の見方で釣果が大きく変わります。ただオカッパリや魚探に不慣れだと水中のストラクチャーや、有効なボトムの地形変化を探すのは難しいでしょう。
そんなときはトップウォーターの釣りがおすすめです。目に見える潮目やオーバーハングなどを撃っていけばチャンスが訪れるでしょう。
スモールバスのおすすめルアー
スモールマウスバスの習性は、ラージマウスバスとは異なると先述しました。やはり有効なルアーもラージマウスバスとは少し異なります。
虫系ルアー
スモールマウスバスが落ちてくる虫を食っているような状況では虫系のルアーが有効です。水面に浮いてピクピクするようなルアーを選択しましょう。
小魚系ワーム
ベイトフィッシュを捕食しているバスには小魚のフォルムのルアーが有効です。ジグヘッドを使ったミドストやダウンショットリグなどで使います。最近ではホバストなども有効です。
ボトムエビ系ワーム
ボトムにいるエビなどを捕食しているスモールにはボトムでモゾモゾ動くようなルアーが効果的。スモールレイクは根がかりするような場所を攻めることが多いので、スナッグレス性能が高いワームがおすすめです。
シャッドプラグ
広範囲をサーチするときはシャッドプラグが効果的。キャロライナリグにしてドラッキングするような使い方もあります。
I字形ルアー
水面でワカサギなどのベイトを食っている時に抜群の効果を発揮するのがI字形です。目で見て使えるのでオカッパリにもオススメできます。
スモールマウスバス釣りを楽しもう
ラージマウスバスと比較すると釣りを楽しめる場所が限られているスモールマウスバス。ラージマウスバスとはまた違った魅力を持っています。
いつもと違うバスフィッシングをスモールマウスレイクで楽しんでみてはいかがでしょうか?
ライタープロフィール
ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。年間釣行日数は300日ほど。GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。国内では琵琶湖のバスフィッシングガイドとして活動中。フルタイムのプロアングラーとして日々現場に出ております。
Always had high hopes.
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.2019:5100g
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020