バラハタってどんな魚?

バラハタ(ナガジューミーバイ)は根魚でお馴染みのハタの一種です。全長は60センチから大型で80センチになります。ひれの後端が黄色で、各ひれの後端、尾びれの上下が長く伸びることで、他のハタと見分けることができます。バラハタの名のバラは薔薇のことで、文字通り成魚になると鮮やかな赤い色に、小さな斑点が混じる外観となるのが特徴です。
分布・生息域

日本では和歌山県以南の暖かい海域に生息しています。生息域は水深の浅い場所から水深200メートルといった深海まで幅広く、主に岩礁や珊瑚礁の付近で見られることが多いです。ハタ系といえば根魚のイメージがあり、岩礁帯などの海底からあまり回遊するイメージがないですが、バラハタは水中を活発に回遊します。
特徴

バラハタは外形上はひれの端部が長いこと、鮮やかな赤色の体色に斑点が入っているなどの特徴があります。採れる海域や地域によってシガトキシンという毒を体内に蓄積することがあり、通常は食用としません。過去に外形のよく似たスジアラと間違えて市場に流通する事件がありました。
生態

バラハタは暖かい海の岩礁帯や珊瑚礁を好み、釣りでは沖縄県などでスジアラをジギングで狙っていると外道として釣れる場合があります。バラハタの食性は肉食性で、海底に潜むエビやカニ、シャコなどの甲殻類から小型の魚などを大きな口でとらえて食べます。
バラハタが持つシガテラ毒とは

バラハタが他のハタ系と違う点は、棲む海域の個体によっては、シガトキシンという毒素を体内に蓄積している点です。シガトキシンはシガテラという食中毒を引き起こす原因物質で、熱帯の海のプランクトンが産み出す毒素。食物連鎖の頂点に近い魚食性のバラハタに蓄積されている危険があり、注意が必要です。
シガトキシンの中毒症状
中毒症状は短いと1時間、遅くとも8時間後には現れますが、2日以上経ってから症状が出る場合もあります。具体的な症状は、消化器系では吐き気や下痢、腹痛などが数日から数週間続く他、神経系では不整脈や血圧低下、めまいや筋肉痛、感覚異常など様々です。後遺症の回復は重症の場合は半年から数年を要します。
沖縄では高級魚!?
シガテラ毒が恐ろしいバラハタですが、フグなどと違って全ての個体に毒素が蓄積されているということはないようです。特に沖縄ではアカジンミーバイと並び高級魚とされていて流通しています。毒を蓄積するということは魚にも良くないこと。実際に毒に冒された見た目も悪く、個体は体表に黒ずみが際立つのが特徴です。
バラハタってどんな味?

バラハタが毒魚のイメージが先行しているようですが、沖縄の市場に流通しているものは「脂の乗った鯛のような味」と珍重されています。味噌汁の具材とすると身に弾力性があり、脂も乗っていて美味しいと評判です。ただし、個体によって中毒物質が肉や内臓に多少含まれているリスクがあり、毒は熱で消失しません。
アカジンミーバイ(スジアラ)との見分け

沖縄でアカジンミーバイ(スジアラ)といえば高級魚で、本州方面からもジギングで狙ってやってくる人気魚です。アカジンミーバイ(スジアラ)とバラハタ、見分けるポイントはヒレの形状です。特に尾びれの上下が長く伸びるのがバラハタで、沖縄ではナガジューミーバイ、つまり尾長ミーバイとして区別されています。
アカジンミーバイの釣り方はこちら!
バラハタの釣り方

釣り物としてバラハタは面白い魚で、専門で狙う人もいます。一般的に船からのジギングで狙う人が多いようです。暖かい海の根魚釣りで使うジギングタックルでよく釣れる魚となっています。根魚は青物ほど遊泳力がないので、ジグの動かし方やロッド操作はスローなアクションの方が反応はいいでしょう。
タックル
タックルはキジハタなどのロックフィッシュを狙う場合に準じたロッドやリール、ラインで構成するといいでしょう。ハードルアーを用いる場合はメタルジグ、ソフトルアーだと1/2オンスくらいのジグヘッドとワームが使いやすいです。水深が深いとメタルジグを重く、大型になると60センチにもなるので、ラインも太くします。
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基本的な釣り方

バラハタに限らず、根魚は上から落ちてくるものに興味を持っています。よって、一旦ボトム付近までルアーを落とし、スローにジャークを加えて、ある程度ルアーが底から離れたらカーブフォールで張らず緩めずのテンションで落としていきましょう。フォールでのアタリが多いので集中してアタリを取りましょう。
ジギングでバラハタ狙ってみよう!

バラハタは南国のジギングゲームの釣り物として、是非狙いたいターゲットです。一方、捌いて食べるというのは、少しリスキーな部分があるので止めておくほうがいいでしょう。美味しい魚で高級魚ですが、中毒の危険があり、同じく高級魚であるアカジンミーバイと間違えないようにしたいですね。
Barahata is not only dangerous but also one of expensive fishes in Okinawa.
バラハタは危険なだけでなく、沖縄では高級魚の1つ




