琵琶湖で大ブームを起こしたミドスト
ミドストとは中層でワームを泳がせるテクニック。これまでリザーバーや野池などで多用されていたテクニックでした。
ワカサギの増加&ウィードの減少と同時にミドストが大流行!
これまでの琵琶湖はバルキーなワームをでウィードに引っ掛けて誘うような釣りが主流でした。
とくに琵琶湖の南湖はブルーギルがたくさん居たこともあり、テキサスリグや直リグなどをウィードにコンタクトさせる、そんな釣り方がビッグバスを釣る基本的な攻略方法だったのです。
ところがここ近年、ウィードが減少しブルーギルも激減。同時に北湖に生息していたワカサギやモロコなどの細いベイトが琵琶湖全体に入ってくるようになりました。
琵琶湖のミドストは独特?古くは“名古屋釣法”とも呼ばれる釣り方も
ミドストといえば、細いフロロラインに2〜3in程度のワームつけて……というイメージがあるかもしれません。
しかし、琵琶湖は釣れるバスや捕食されるベイトのサイズも大きい。それゆえにPEラインとビッグワームを使ったミドストが主流です。
とはいえ、これまで琵琶湖においてミドストというテクニックがなかったわけではありません。25年以上前から北湖のローカルで、名古屋釣法なるミドスト系テクニックが存在していました(厳密に言えば違うテクニックのようですが)
ベイトフィッシュを捕食するバスが多い琵琶湖では、本来ミドストのような中層を泳がせる釣りは相性がいいのかもしれません。
琵琶湖のミドストスタイル①:PE+ビッグワーム
今、琵琶湖のミドストと聞いて想像する釣りが、PEラインを使ったビッグワームのミドストでしょう。それは他の水域のミドストとは一線を画するストロングなスタイル。
オカッパリでアプローチ可能なシャローエリアから、10mを超すようなディープエリアまで、ジグヘッドウェイトを変えていくことで広く対応できる琵琶湖ならではの釣りです。
タックル
PEラインが必須です。0.6号〜1号が基準となります。リーダーは2号(8lb)〜4号(16lb)。
ロッドはUL〜MHパワーまで好みに応じて使われることが多いです。ティップがあまり硬すぎるものは向いておりません。はじめて選ぶのであればMLパワーがオススメです。ロッドの長さはボートだと6〜7ft、オカッパリだと7〜8ftが使いやすいでしょう。
ワーム
5〜6inサイズのワームが主流です。ボディ全体をロールをさせるワームと、ロールをさせずに尻尾を震わせるワームの2つに分けられます。
▼デプス サカマタシャッド5in
この釣りで最も人気のあるワームの1つ。主にボートからのミドストで使われます。強くロールさせることが可能でアピール力も高いです。
デプス サカマタシャッド 5インチ
▼デプス デスアダー6in
オカッパリでのPEミドスト人気No.1 ワーム。”デスアダー6インチのジグヘッドスイミング”というテクニックは、冬シーズンの琵琶湖陸っぱりで最も釣果が上がっている釣り方かもしれません。
古くからあった名古屋釣法の延長線上のテクニックと言っても過言ではないでしょう。ロールさせたりテールを震わせたりして使います。
デプス デスアダー6インチ
▼トランスセンデンス イギータ5in
筆者が作ったソフトベイト。ロールさせないアクションでオカッパリ、ボート共に使います。サカマタシャッドとデスアダーの中間的なイメージで使っています。
場所を選ばないのが魅力で、ロールをさせる OR させないアクションも、セッティング次第で可能なワームです。
トランスセンデンス イギータ5インチ
ジグヘッド
ジグヘッドは様々な形状があり、ウエイトなども含めると選択肢も非常に多いです。筆者自身はボート、陸っぱりでの使い分けはもちろん、ポイントによっても変えています。
ボートでは1.3〜3.5gくらい。おかっぱりなら0.5g〜1.3gくらいの、極軽いジグヘッドが使いやすいでしょう。
めちゃくちゃ良い掛かり方をしています。流石専用設計!
小さいフックを使用するのが大きな特徴で、はじめて見るとサイズの違和感に驚かれるかもしれません。例を挙げるとデスアダー6inの場合、#2フックサイズが基準です。
軽いウェイトかつ、強い糸に対応できる太軸フックが必要とされる特殊な釣り。近年の琵琶湖でミドストのブームに火をつけた冨本タケルプロがプロデュースの、『ホリゾンヘッド』はロールアクションを強く出せるように、薄刺ししやすい形状をしているのでおすすめです。
がまかつ ホリゾンヘッド LG 3.5g
琵琶湖のミドストスタイル②:フロロカーボンライン+スモールワーム
琵琶湖のミドストの全てがPEライン+ビッグワームを使ったミドストというわけではありません。
とくに夏〜秋にかけてマイクロベイトが増えるここ近年は、全国で一般的とされるミドストセッティングが琵琶湖でも有効となる季節があります。
実際にライトなラインとルアーで行うミドストは、ビッグバスを叩き出すパワーを持っているのです。
タックル
ラインはフロロカーボンの3〜6lbを使用します。ロッドはUL〜Lパワーまで好みに応じて使われることが多いです。
PEセッティングよりもより柔らかいロッドが向いています。ロッドの長さはボートだと6〜7ft、オカッパリだと7〜8ftが使いやすいでしょう。
ジグヘッド
0.5〜1.3gくらいのジグヘッドが主流です。細軸のフックがマッチします。ロールアクションをさせたい場合は薄刺しできるモデルを選びましょう。
ワーム
リアルフォルムなソフトベイトが主流です。ノンソルトの比重の軽いワームが使いやすいです。
スモールワームのミドストで最も人気のあるソフトベイトがヴィローラ2.8inです。人気だけではなく実力も兼ね備えるミドストワームです。夏の琵琶湖では入手困難になるほどの威力を誇ります。
ディスタイル ヴィローラ 2.8インチ
琵琶湖のミドストの釣り方・注意点
基本アクションは適当に竿をトントン
筆者のミドストロクマルフィッシュの映像です。ちょんちょんするだけで食ってきます!
ミドストでよく言われるアクション。中層をフワフワ泳がせながらレンジキープする…などと聞くと、難しく感じてしまいませんか。
確かに自分の思ったレンジを自由自在にコントロールできたほうが釣れるかもしれません。
リールはあまり巻かない
ロッドはトントンするだけ。ではもう一方の手。リールのハンドルを巻くスピードはどうでしょうか。
結論から申し上げますと”できるだけ巻かないほうがよい”と言えます。ミドストの強みは中層を移動距離を抑えて誘い続けられるということ。
リールのギア比などによっても変わってきますが、ジグヘッドがボトムに沈んでいかないギリギリのスピードでリールを巻くとよいでしょう。
ロールさせるか、ロールさせないか
ミドストは浅く針を刺せばロールしやすく、反対に深く刺せばロールしにくくなります。ワームの重心が上にあるほうが倒れ込みやすくなるからです。
また、ワームを反らせ気味にセットするとロールしやすくなり、まっすぐにすると控えめになります。ロールの強弱は状況によって使い分けるとよいでしょう。
ベイト(小魚)がいる場所をさがすべし
オカッパリ、ボート問わず琵琶湖ミドストで最も重要な点。それは“ベイトフィッシュ”がいる場所を探し出すことです。
ミドストは究極の食わせ技だと言えます。それゆえバスがベイトを捕食しているようなポイントに投入することが重要です。
まっすぐ刺して、瞬間接着剤で補強
ミドストをする上で最も重要なことはまっすぐ針を刺すことです。ズレないように注意しましょう。
また、ミドストワームは構造上どうしても針持ちが悪い。小さいフックでビッグワームを使うときは、キャスト毎にズレてしまうこともあります。
琵琶湖ミドストはビッグバスを仕留める必殺技
琵琶湖のミドストの凄いところは春夏秋冬シーズン問わすにビッグバスを仕留める力があることです。極寒の冬も、灼熱の夏もベイトをバスが追ってさえすればミドストは効果的。
みなさんも琵琶湖ミドストで夢のビッグバスを狙ってみてはいかがでしょうか。
ライタープロフィール
ビックリマン高田
海外釣行ツアーChillTrip所属のプロガイドであり、Transcendenceのロッドデザイナー。国内の釣行はバスがメインですが、GTから近所の小魚まで淡水海水問わずになんでも釣ります。とくに琵琶湖の釣りが得意分野です。年間釣行日数は300日。
Always had high hopes.
I wanted Monsters,I want Monsters…
Put my past Trophy’s .I vie for new Trophy’s.2019:5100g
2020:5110g
2008:4800g
2019:4600g#sences#transcendencejp pic.twitter.com/DbNIWc6LNH— ビックリマン高田雄介 (@bikkurimantkd) April 7, 2020
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