まさに釣り人向きな、田舎暮らしLIFE

田舎暮らしを始め、今年でかれこれ7年の月日が経ちます、TSURI HACKライターの小林です。
僕はもともと愛知県の出身。30歳ごろまで愛知県に住んでいましたが、釣り好きが高じ、海の近い町に住みたいと思い始めたことがきっかけ。現在の住まいである、徳島県の田舎町に移住をしました。
以前、田舎暮らしのリアルという切り口で記事を執筆したところ、思いがけず好評をいただき、みなさんの田舎暮らしに対する興味・関心を肌で感じた次第です。
もう少し釣り人目線で掘り下げてみました
そこで、今回は釣り人でもある僕がリアルに感じる、釣り人にとっての田舎暮らしのメリットはなにか? を語ります。釣りブーム&田舎暮らしが注目される昨今。「釣りのために移住をするのってどうだろう?」と気になっている方々の参考になれば幸いに思います。
釣り人が田舎に移住するメリット
メリット①:釣り人が少ないのでプレッシャーとおさらば

先ず圧倒的に釣り人が少ない。これは一人で静かに釣りをしたい人間(僕のような)にとっては最高の環境でしょう。
愛知県に住んでいる時には、太平洋から日本海まで有名スポットへ何度も足を運びましたが、土日となると凄まじい人でごった返します。
そんな環境だとな、かなか自由にやりたい釣りができなかったりもするもの。癒やしを求めに海に行ったのに、なんだか逆にストレスを抱えて帰ってきた……なんてことも少なくはありません。

ひとりでやる夏の豆アジ釣りはなんとも言えない楽しさがあり、好きな釣りのひとつ
田舎では良いポイントでのんびりと釣りができます。(釣り人が来たとしても、おなじく競争心の低い、のんびりとした釣り人だったり)
あまりにも釣り人が少なすぎて「この釣り場、釣れるのか?」と毎回疑問に思うほど。ですが、しっかり魚は居るもんです。
メリット②:山も海も川も湖も、とにかく釣り場が豊富

日本は山地に恵まれ、海に囲まれた島国です。
海に近い田舎町であれば、必然的に山やそこを流れる川、ダム湖なども近くに存在します。とにかく釣り場に恵まれています。

僕自身、年々やりたかった渓流釣りを、徳島県に移住してから本格的にやることができた
愛知県に居る時は、岐阜県(長良川の支流)まで足を運び、年に数回だけ楽しんでいました。それが徳島県に移住してからというもの、家から車で30分の所で渓流釣りができるのです。
「今日はサクッと渓流行ってくるかな」と、その時の気分で楽しめるなんて、とっても贅沢。おかげで昨年は100匹以上のアマゴが遊んでくれました。

また、山があるような環境であれば、ほぼ川もあると言っていいでしょう。となれば、途中にダム湖も存在します。
そのダム湖にバスがいるならば、バス釣りが楽しめちゃったりもするのです。
プレッシャーのかかっていないダム湖は、バスが非常に素直でスレていない。めちゃめちゃ釣りやすいんですよ(笑)
昔のメインフィールド、大江川、五三川と比べたら、それはもう雲泥の差です。

ダム下り、下流や河口にいけば、うなぎ釣りも楽しめ……

梅雨時期からは手長エビを釣ったり、捕ったりすることもできる。
なので山も海も川も全て揃っている環境だと、釣りの枠を越えた自然遊びができてしまうのです。(田舎のテナガエビはとにかくデカイ!)
夏の夜にこれを唐揚げで食べるのが最高なのです。
メリット③:生活費が安いから釣りにお金をまわせる

また生活コストが都会などと比べると圧倒的に低いことも、田舎暮らしの大きなメリットでしょう。
田舎にいけばいくほど家賃が安いのは当たり前。その他にも、野菜はご近所さんからいただいたりもしますし、魚は自分で釣ってきた魚を食べているので、食費もかなり安く抑えることができます。
おまけに、良くも悪くも周辺に娯楽施設があまりないため、お金を浪費する機会も少ない。浮いた分のお小遣いを釣具にまわすことができるというわけです。
メリット④:釣り場が近く、仕事前(後)に釣りができる

僕が住んでいる家は、一番近い釣り場まで車で10分。なので「明日は仕事前にちょっと釣り行ってくるか!」という具合に楽しめます。
周りでも、明け方から釣りを開始し、7時30分ごろになるとぞろぞろと帰っていく人たちをよく見かけます。逆に17時以降になると、作業着のまま釣りをしている人もちらほら。海の近い田舎町はそんな生活スタイルなのです。

仕事ついでにちょっとアジング。なんてことも良くやっています
車にタックル一式を載せておけば、サッと釣りができてしまう環境は最高の一言。
仕事前なら青物狙い、仕事後ならアジやメバル。または、バス釣りをやっていることが多いですね。
メリット⑤:とにかく釣れる!

やはり田舎は魚影が濃く、良く釣れてくれるのも魅力的。
自然が相手なので、魚の食い気が無いときや、潮がいまいちなときはもちろん釣れない時もあります。
しかし、ハマった時の爆発力は凄まじいものがあります。

やはり釣り人が少ない分、釣れるべきポイントが攻められていなかったりします。
良いポイントに入り、しっかりと狙えば、必然的に釣果として反応が返ってくるもの。そもそも攻められていないポイントもあったりするため、そんな穴場を見つけさえすれば、一人爆釣劇も夢ではありません。
愛知県に住んでいる時には知多半島や福井県まで遠征に行っていました。
その時もある程度は釣れましたが、田舎の魚影の濃さや人的プレッシャーの低さなど、その時の楽しさとはまた別物という感じです。
もちろんデメリットもある
仕事をサボっているのがバレバレ(笑)

田舎町に住んでいると、近所付き合い等で顔割れしているため、平日の昼間から釣りをしていると、いとも簡単にバレてしまいます(笑)
仕事のスタイルはそれぞれなので、サボっていようがとくに気にする必要もないのですが、そうしたことが嫌で地元では滅多に釣りをしないなんて人も居たりするほど。
人の目を気にしてしまう人はデメリットに感じるかもしれませんね。
エサ屋(釣具屋)までが遠い

ゴカイなどの釣りエサは、田舎の近場の釣具屋さんでは扱っていなかったりするので、活餌を使った釣りは簡単にはできません。
もちろん田舎町でも、活餌を扱っている釣具屋さんはあります。ただ、僕の今の生活環境で手に入れようと思ったら、車で片道一時間かかりますのでなかなか大変です。
最近、エサ釣りにハマっているので、エサの確保に困っているというのが現状です(泣)
釣れているポイントがバレると人でごった返す

普段誰もいないような場所でも、「釣れている」なんて情報が入るだけで一気に人でごった返します。
魚は釣れないよりは釣れた方が絶対に楽しい。釣れているポイントに人が向かうのは仕方がありませんが、時々度を越して人が集まり、マナーやモラルが失われることがあります。
素晴らしい釣り場が、失われるようなことだけは避けたいものです。
まだしばらくは田舎暮らしを続けます

これを読んでくださっている方々は「田舎暮らしってどうなんだろう?」「釣りがしたいから田舎暮ししてみようかな」なんて、考えていることだと思います。
経験者としては、釣り好きなら絶対に田舎暮らしをオススメしたいと思います。やっぱり素晴らしい環境が待っていますからね。
近くの磯やサーフで青物やヒラスズキ、漁港に行けばアジ、渓流に行けばアマゴが釣れ、ダム湖に行けばバス釣りもできる。
他にもウナギや手長エビなど、これでもかというほどの魚たちが釣れる環境に、改めて感謝している毎日です。
しかし、生まれてこのかた流浪な人生を全うしているので、いつまでこうした田舎暮らしを続けるのかは分かりません。
まだしばらくは続けたいなぁと思いながらも、最近は「マングローブジャックとか、熱帯の魚を毎日釣る生活も楽しいだろうなぁ」、そんな妄想に耽っていたりもします(笑)
ライタープロフィール

愛知県出身徳島県在住。映像クリエイター、フォトグラファーとして地方の限界集落で活動中。山の猟師でもあり、デジタルとアナログの両極端な生活を楽しんでいます。
海、川、ルアー、エサ釣りと限らず、楽しく美味しい釣りはなんでもトライするのが信条です。
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