アオリイカが釣れる時期って?

そこで当記事では、エギングに精通した地元民が、それぞれの地域別にアオリイカのシーズンを詳しく解説!
記事後半ではアオリイカのポイント選びについて解説するので、ぜひ釣行の際に活用してください。
地域別・アオリイカの釣期
東京湾周辺

とはいっても、都内で狙うのは厳しいので横浜以西がポイントです。
秋イカのシーズンは9月1週目ごろから始まり、11月ごろまで釣れ続きます。エギのサイズは、9月初旬〜9月後半は2.5号、9月後半〜10月半ばは3号、それ以降は3.5号が目安です。
ビギナーの方は、9月2週目〜10月半ばぐらいで釣行するとアオリイカを釣りやすいと思います。
冬はシーズンオフで、親イカは6月の1〜2週目あたりで釣れますが、場所選びがかなりシビアです。
難しいテクニックは必要なく、初心者の方がキロアップを連発しているのも見かけますが、「10m離れるだけでアタリ無し」といった現実もあります。
釣り自体は難しくありませんが、実際に釣る人はかなり限られるため、かなり確率が低い釣りだと思った方がよいでしょう。
秋にも春にも共通していえることですが、東京湾特有の茶色っぽい濁りが入る日があり、こんな日は釣れた試しがありません。出くわしてしまったら、大人しく釣り物を変えるのがキチかもしれません。
神奈川県三浦半島

そこから9月いっぱいくらいまでは2.5〜3号のエギで200〜400gサイズの数釣りが可能です。
10〜11月にかけてが秋のハイシーズンで、3〜3.5号のエギでアベレージ400〜600g程度、終盤には1kgクラスも狙えるようになります。
12〜3月までは水深が深いエリア限定でアオリイカを狙えますが、ヤリイカやマルイカなどのツツイカ系をエギで狙え、冬季はこちらがオススメです。
親イカは毎年4月頃の暖かくなってきたタイミングで始まり、1kgオーバーを狙うことができます。
ただし、親イカを釣るには回遊してくるポイントや産卵に絡むシャローエリアをしっかりと把握しておくことが必須のため、難易度はかなり高め。
親イカは7月くらいまでは釣れますが、ハイシーズンは4〜5月です。
静岡県中部

そして、静岡県中部ではサーフでのエギングも盛んです。サーフは漁港よりも少し大きなサイズが釣れ、9月の新子シーズンであっても3〜3.5号のエギで釣ることができます。
そこから季節が進むにつれてアオリイカのサイズは少しずつ大きくなっていき、11月末頃にはキロアップが釣れることも。
とくに季節が進むほど漁港よりもサーフの方が釣りやすく、サイズが大きくなる傾向にあります。その後は、海水温にもよりますが12月末までエギングを楽しむことが可能です。
9〜12月末まで秋のエギングを楽しめる静岡県中部ですが、その中でもハイシーズンと呼べるのは9〜11月初旬くらいといえます。
冬季はシーズンオフとなり、春の親イカシーズンが開幕するのは3月末くらいです。
そして、まず初めに釣れ始めるのがサーフ。沖から接岸してきたアオリイカが、産卵場所となる浅場に向かう通り道となるからです。漁港にアオリイカが接岸するのはだいたい4月に入ってから。
もっとも親イカを狙いやすいのは4〜5月初旬くらいまでで、毎年ゴールデンウィーク前後に3kgオーバーの釣果が聞かれます。
その後6月くらいまで狙うことができ、7月に入るとかなり確率が下がってきます。静岡県中部で親イカを仕留めるなら4〜5月に本腰を入れるのがおすすめです。
大阪府泉南〜和歌山県紀北

10月に入ると300g程度に成長した個体も多くなり、エギのサイズも3〜3.5号が中心に。
11月後半になると800g前後の大きな個体も釣れますが、数はかなり減ってくるので難易度が高く、秋のハイシーズンは9月2週目〜10月末ぐらいまでです。12月以降は親イカが回遊してくるまではオフシーズンになります。
親イカはゴールデンウィークを過ぎた5月1週目頃から釣れはじめ、6月末まで釣れます。
大潮や中潮など潮が大きく動くタイミングで釣果がでやすいため、5〜6月の大潮周りのタイミングに合わせるのがおすすめ。
釣果が上がるのは産卵場所に近くて潮通しがよいポイントで、朝夕もしくは夜間に釣れることが多いです。
親イカは6月いっぱいまでが本格シーズンですが、7〜8月の夏場にも稀に釣れることも。筆者は8月末にケンサキイカを狙っていると800gの親イカが釣れたこともあり、低確率ですが夏場も狙えなくは無いと思います。
和歌山県中紀〜南紀

秋イカのシーズンとしては、南紀方面でまとまって釣れだすのが8月始め、中紀方面は8月半ば頃から釣れ始めます。
秋のハイシーズンは10〜11月末までですが、12月以降も水温が16℃以上を保っているようならまだまだ釣れ、冬でもエリア全域で良型狙いのエギングを楽しめます。
中紀方面は水温が下がりやすいので厳寒期の2月頃は厳しくなりますが、南紀方面は2月でも釣果が望め、3〜4月頃になると沖から接岸してくる3kgオーバーの超大型も釣れだします。
冬期は水温の安定の仕方で釣果も変わるため、水温が18℃前後で安定している期間に潮通しのよい漁港や地磯などのポイントをおさえ、なおかつ潮周りがよい日を狙うのがおすすめです。
そして、4月の終わり頃からそのまま親イカシーズンのピークを迎え、中紀でも南紀でも5〜6月頃までシーズンが続きます。
以降も早く産まれて成長した個体がそのまま7月から釣れだすため、黒潮の影響を受ける中紀〜南紀エリアはほぼ年中エギングが楽しめる貴重なフィールドといえるでしょう。
兵庫県瀬戸内海側

時間の経過とともに新子が徐々に大きくなり、12月1週目ぐらいまでは岸から狙うことが可能です。
エギのサイズに関しては、9月初旬〜9月後半は2.5号、9月後半〜10月中頃は3号、それ以降は3.5号を目安にしてください。
11月後半になると800g以上の個体も現れてきますが、11月中盤を過ぎるとかなり釣りにくくなり、場所も限定されるため、ハイシーズンといえるのは9月2週目〜10月末ぐらいです。
親イカは5月末ぐらいから釣れ始め、場所によっては8月のお盆辺りに釣れることも。ただし、一箇所で5〜8月まで釣期が続くことは非常に稀で、どの場所も可能性があるのは2週間程度です。
正直、親イカはタイミングとピンスポットを把握していないと釣ることが難しく、実際に釣果をあげる人はかなり限られています。
そのため、兵庫県瀬戸内海側では「親イカ狙いはかなり期待値が低い」というのが現実です。
兵庫県〜福井県日本海側

9月後半になってくると2.5号〜3号のエギでコロッケサイズの数釣りが楽しめるようになり、宮津・舞鶴・小浜といった湾内でも場所を問わずに浅場で釣れます。
ハイシーズンの週末の防波堤は人が多過ぎて釣り荒れる傾向にあり、意外とサーフが狙い目です。
10月いっぱいまではシャローで釣れますが、サイズが大きくなるに連れて深いエリアではないと釣り辛くなってきます。
基本的に12月と1月はオフシーズンですが、ヤリイカに混じってキロアップのアオリイカが釣れることも。水深10mを超える深場をメインに攻めると大型アオリイカも狙えます。
親イカは毎年ムラがありますが、大抵4月2週目〜5月頭頃でピークを迎えます。太平洋側に比べるとサイズや数は期待できませんが、2kgオーバーを毎年手にしているアングラーもいるほど。
京都市内や大阪からもアクセスが良くなったので狙う価値は十分あります。
長崎県平戸〜生月島周辺

例年多少のズレはあるものの、秋の新子シーズンは9月1週目~2週目にシーズンインとなり、コロッケサイズのアオリイカを狙うことができます。
サイトフィッシングも楽しめるので偏光グラスや2.5~3号サイズのエギを用意しておきましょう。
10~11月の晩秋を迎えるころにはサイズもアップし、キロ前後の群れに遭遇するケースも多く、ギャフなどのランディングツールは必ず備えておきましょう。
12月になると海水温の低下と共にハイシーズンが終わりを迎え、冬イカシーズンがスタート。
厳冬期のエギングはポイントが絞られるので数釣りは難しくなりますが、潮通しがよくて水深が深い場所をマズメ時に狙うと確率が大きく上がります。
3月下旬になると南側から北上するように春の親イカシーズンがスタート。
堤防や湾内でも2kgオーバーが上がり、6月いっぱいまでエギンガーを楽しませてくれます。親イカシーズンは藻場やストラクチャーの絡むポイントをラン&ガンで探りましょう。
7~8月は個体数が減るものの、外洋に面した潮通しのいいポイントを狙うとキロオーバーに出会うことがあります。
釣果やサイズ、狙い方は変わるものの、1年中アオリイカを狙える長崎県平戸〜生月島は魅力溢れるエギングスポットです。
なお、春は産卵床の設置・資源保護のために禁漁になっている場所もあるため、必ず確認してから釣行してくださいね。
ポイント選びのチェック項目

時期と場所を外さなければ、アオリイカを釣るのはそんなに難しくありませんよ。
釣果情報

そのため、まだ経験が少ない方は必ず釣果情報をチェックするようにしましょう。
もちろん、直近の釣果情報がもっとも有益ですが、前年同時期の釣果情報も見逃さないようにしてください。
アオリイカはいる場所といない場所がハッキリしているので、初めは無理に自分でポイントを探すのではなく、素直に釣れている(釣れていた)場所に行くのが確実です。
スミ跡

アオリイカは釣られるとスミを吐くため、釣れた場所には必ずスミ跡があります。
スミ跡の濃さや乾燥具合を見れば、スミ跡の新鮮さ(いつぐらいに釣れたか)がわかるはずです。
イカを目視

また、エギを追ってきたイカが見えることも多いため、偏光サングラスを掛けて注視するようにしておきましょう。
初秋に関してはアオリイカを見るチャンスが多いため、日中に釣行してポイントを探すのがおすすめです。
潮通し

この傾向は大型ほど強く、生まれたばかりのアオリイカは港内で徐々に大きくなり、大きくなるに連れて沖や潮が通す場所に出て行きます。
そのため、初秋は港内が主なポイントですが、時間の経過とともに堤防の外側や先端、外洋に面した場所にポイントが移行するのです。
とくに秋のシーズンは潮通しが良いポイントを狙うことで、より大きなイカを釣ることができます。
藻やシモリ

そのため、外敵から身を守る隠れ家となる藻場やシモリ(水中の障害物)が大好きです。
また、アオリイカはホンダワラやアマモなどの頑丈な藻に卵を産み付けるため、とくに春は藻の存在が重要。
なるべく高い場所から海中を観察したり、航空写真でシモリの位置を確認したりしましょう。
エサの存在

海面を覗いてベイトの有無を確認したり、サビキ釣りの釣果を見たりするとアオリイカとの距離が縮まりますよ。
時期と場所が最重要!

この2点さえ押さえてしまえばアオリイカを釣るのは難しくなく、初心者が2kgアップを連発! なんてこともザラにありえます。
逆に、時期と場所を外せば何をやっても釣れないので、「アオリイカは情報戦」だと思って釣行するようにしましょう!