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【大阪湾アジングレポートVol.5】超低水温期は湾奥を狙え!水深と明暗が大切です

アジングに精通する藤原真一郎がホームフィールド大阪湾の釣況をレポート。今回は、超低水温期の釣りを解説します!

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目次

アイキャッチ画像提供:藤原真一郎

寒波による水温低下

年始以来、寒波がいくつか到来して大阪湾の水温は下降の一途を辿りました。

泉南のシャローでは水温が6℃代になっている日も……。

さすがにこれは冷え込みによる一時的な水温低下ではありますが、それでも一気に魚の気配が少なくなりました。

天候が回復すると11〜12℃程度まで戻るので、そのタイミングならアジが釣れることもありましたが、どうしてもメバルとガシラの世界になりがち。

そんな中、「どうしてもアジを狙いたい」という方!

この時期の大阪湾はエリア選びがとても大事なんです。

狙うは湾奥のアジ

北西風をもろに受ける泉南エリアに対し、湾奥エリアには例年アジが残ります。それにはいくつかの理由が考えられます。

湾奥も低水温にはなりますが足元から水深が深いので、泉南のシャローほど水温の上下動が大きくありません。そして、場所によっては温排水の影響があることも。

また、埋立地に挟まれた水道のような地形で潮もよく動きます。こういった地形はもともとアジが好む条件です。

だからといって湾奥が通年良いわけではなく、夏は水温が上がって沖との水温差が大きくなったり、溶存酸素量が低下したりと、おそらくマイナスの条件もあるのでしょう。環境に左右され難い分、小アジ主体にもなります。

ところが、冬場は沖との水温差がなくなります。水温自体はその年によって上下しますが、沖との水温差の小ささは良型アジの行動範囲を広げる要因になるのかもしれません。

加えて、流入河川があるのでエサが少なくなる冬場にもプランクトンが豊富に供給されることも接岸の好条件といえるでしょう。

そのため、2月・3月といった低水温期にも日和が良ければ良型の数釣りが期待できます。

というわけで、湾奥エリアに着目し、その中で明かりの効いているポイントを選んだ上で、状況は変わりやすいのでランガンしつつ狙ってみる。

これが低水温期の大阪湾での基本形になります。

水深のある湾奥攻略

活性の高いときは開けた場所でフォール中にどんどんアタッてきますが、水温低下とともにボトムの釣りが中心になります。

足下に出来た岸壁の明暗のボトムは、冬の湾奥アジの付き場の典型例です。

いろんなアプローチ方法がありますが、まずは手返し良くサーチしてみるのがおすすめ。

着底させやすい少し重めの2gや3gのジグヘッドを潮上にキャストして沈めます。

着水後ベールを戻し、流れが効いている場合は次にラインテンションが掛かってくる潮下に入るところ(ジグヘッドが自分の前を通り過ぎたところ)から、レンジを微調整。

着底したらテンションを掛けてジグヘッドを少し持ち上げ、そのままカーブフォールで着底させたり、テンションをキープしてボトムの少し上を漂わせたりしつつ、足元の明暗部にジグヘッドをクロスさせていきます。

オープンのボトムで食ってくることもあれば、アジがかなり手前のボトムに寄っていることもあるため、足元まで丁寧に探ってみましょう。

ボトムステイからの巻き上げ

止めない釣りで反応が無ければ、軽いジグヘッドに交換する前に、ステイを織り交ぜた釣りを試してください。

ジグヘッドが着底したらしばらくボトムに置いておきます。

そこから、おもむろにリールを2・3回転巻いて底から上昇させたらリーリングを停止。

それと同時にロッドを軽くリフトし、フワっと食わせる間を与えます。

「巻き上げてフワァ」は強い場面が多いですよ。

ナチュラルドリフト

それでもアタリが少なかったり食い切らなかったりする場合、ジグヘッドを軽くして1.5gや1g、ときには0.6〜0.8gといった風に浮遊感をより強くしたナチュラルドリフトを実践します。

これは、潮流を利用しながらロッドワークだけでジグヘッドを流すアプローチです。

基本は2in程度のワームで反応は得られますが、シビアなときにはノレソレ1.8inのような小さくて静かなワームで食わせていけばOK。

逆に、気配が感じられないようなときにはトレモロAJの2.6in。「水掴みの良いロングワームに変えた途端!」ということも少なくありません。

フォール中に触りやアタリが一度でも出たら、長くて柔らかくてリブが深いワームで探り直してみると面白いと思います。

足で探すことも大切

上記のアプローチ以外にも、テンションを急に抜くようなアクションが効果的だったり、アワセミスにリアクション的に食ってくる場合もあったりするので、いろいろなアクションを試したいところです。

とは言え、アプローチやアクション云々の前に、タイミングや水温次第なところも大きくあります。

反応が薄ければそれほど粘らず、他の場所を見に行ってみるのも良いかもしれません。

ジグヘッドのセレクト

ジグヘッドにはラウンド型や船型などいくつかのタイプがありますが、この時期の港湾エリアのような中層以深の釣りではAJカスタムのようなショートダート系のジグヘッドが有効です。

足元から深くて流れもある状況の中でもレンジをキープしやすく、静かな釣りもダートの釣りもできるので使い勝手が優れます。

他のエリアにも応用できる!

このような釣りは全国どこでも、足下からそこそこ深いような港湾型の釣り場なら使えます。

スポット的(限定的)な明かりまわりや、岸壁の手前の明暗のボトム付近にアジが溜まることは大阪の湾奥に限ったことではありません。

砂上げ場と称されるようなポイントやフェリーの出入りがあるような岸壁は要チェックです。

そうしたシチュエーションで釣りが許されているポイントがあれば、ぜひ今回解説したようなアプローチで狙ってみていただけたらと思います!

カサゴの世界

例年、遠浅の泉南エリアの波止場や消波ブロック帯ではアジが厳しく、メバルやカサゴが主たるターゲットに。

とくにカサゴは愛すべき癒しのお魚で、冷たい海でも健気に食ってきてライトゲームアングラーを楽しませてくれます。

アジ・メバル狙いの続きで、ジグヘッドを底に沈ませて狙っても良いですし、近年は夜釣りでもトラブルなく使えるようになったベイトフィネス系の釣り方もとても楽しいものです。

3~7g程度のライトテキサスや直リグ、ダウンショットなどを底質に合わせてチョイスし、ボトムをずるずるとサーチします。

大事なのはステイを織り交ぜること。底質を感じながら止めて食わせましょう。

冬の夜は潮回りによっては潮位が低く、アジやメバルが厳しいときもあるため、そんな時はボトムをノックしてカサゴを訪ねてみてはいかがでしょうか。

今後の展望

昨年はこの時期もアジがバンバン釣れていたのですが、今年は昨年と比較して水温が低め。

「アジ狙いとなると港湾の中でも場所を選ぶなぁ」というのが正直なところです。

しかし、一時的に表層が低水温状態にはあるものの、例年よりベースの水温は依然として高いのは間違いありません。

そのため、全体的に釣れ出す本格的なシーズンインは早いのではないかと予測しています。

実際、2月の半ば現在、港湾寄りの一部エリアではアジが釣れていて、暖かく穏やかな日には高活性な25cm前後の数釣りも成立しています。

また、産卵と低水温で低調になっているメバルの再始動もそろそろです。

例年2月20日過ぎ辺りから波風の無い、メバル凪の夜が訪れます。

そうするとライズが始まり、良型含みの数釣りを軽量ジグヘッドやプラグなどで楽しめるので、トップウォータープラグやリップレスミノーなどもバッグに忍ばせておきましょう。

次回は春に向かって活性が高まるメバルと本格シーズンインを占うアジの接岸状況についてレポートいたします。

ぜひ、お楽しみに!

画像提供:藤原真一郎

ヒットルアー

タックルデータ

ロッド:ラグゼ 宵姫天 S52UL-solid(がまかつ)

リール:イグジスト LT1000S-P(ダイワ)

ライン:ソルティメイト 鯵の糸ナイトブルー 0.35号(サンライン)

リーダー:ソルティメイト スモールゲームリーダーSV1 4lb(サンライン)

筆者の紹介

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藤原真一郎

ホームフィールドの大阪湾で平日釣行を重ね、週末は全国各地に遠征するアジングフリーク。アジング歴は20年以上で自己記録は50㎝。

がまかつ LUXXEプロスタッフ・サンラインフィールドテスター・アルカジックジャパンブランドビルダー・スワンズモニターを務める。

ジャパンルアーアングラーズ所属。大阪府在住。

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