極寒の筏(いかだ)釣りに挑戦!
今まで筏(いかだ)釣りを一度も経験したことがなかった、TSURI HACKライターの小林です。
筏釣りには以前から興味はあったものの、なかなか行く機会がありませんでした。
というのも、一人で空いた時間を使って気軽に楽しめるルアー釣りが主体のため、じっくりと時間を使った釣りは触れる機会がなかったのです。
そこで今回は友人を誘って筏釣りに行ってきました。
利用したのは徳島県鳴門市の『細川渡船』
僕が住んでいる所は徳島県南部。近所にもいくつか筏はあったりするのですが、せっかくの初体験。
ということで、同じ県内でも北部にあたる鳴門のウチノ海へと向かいました。今回は『細川渡船』さんにお世話になります。
ウチノ海は紀伊水道や鳴門海峡などに繋がる内陸に面した海なのですが、鳴門の潮流によって流れ込んできた魚を釣ることが期待できるエリアです。
先ずは電話で予約を
先ずはウェブサイトをチェック。スマホ対応はしていないものの、頻繁に更新している様子が伺えます。
渡船を利用するには予約は必須。事前に電話で済ませておきましょう。
取材に行ったのは1月。この時期は6時30分が始発で、それ以降は1時間毎に渡してくれるようです。
船頭さんから情報収集
電話予約のついでに、最近の釣果も必ず聞いておきましょう。
この時は「イワシやサヨリが回ってきとる」とのことでしたので、サビキでイワシを釣り、泳がせてハマチや真鯛、ヒラメを狙う作戦で行くことに。
「虫エサだと何か釣れそうですか?」という問いに対しては、「この辺だとカレイが釣れるけど、今は産卵終えて釣れとらんなー」との返答。これで自分のやりたい釣りが漠然とつかめました。
必要な釣具を準備
釣れる魚の情報を元に釣具の準備をします。船に乗って筏に行くため荷物はまとめておくと何かと楽です。
イワシを狙ってハマチや真鯛がメインの釣りになりそうなので、サビキや泳がせなどの仕掛けを購入してきました。
「サヨリも釣れるかも」ということなので、サヨリの仕掛けやルアーなども念の為持っていきます。
鳴門筏釣り体験レポート@細川渡船
出港(早朝6:30)
予約当日、釣具屋さんにて冷凍のオキアミや虫エサを購入し、細川渡船の乗り場に6時ごろ到着。
どこが乗り場なのか迷いそうだなぁなんて思っていましたが、非常にわかりやすい場所です。
「予約の小林です」とお伝えし、荷物を乗せます。
先客の常連の方がすでにいらっしゃったので、軽くお話し。すると、カセでシラサエビを使い真鯛を狙う様子。
この日は僕と友人で筏釣り、カセに一人、沖に一人と3組のお客さんでした。
出港するころには、朝日と山のグラデーションが美しいこと。さて今日は何が釣れるのか? 釣り人が一番ワクワクする瞬間です。
筏で釣り開始
船で運んでもらうこと10分。筏に到着です。
到着した時はまだまだ暗かったので、薄明かりの中、準備を進めていきます。
この日はサビキ用にエギングロッド、泳がせ用にショアジギング用ロッド、虫エサ用に鱒レンジャー2本を持ち込みました。
筏の上はこんな感じ。おおよそ20帖ぐらいでしょうか? 大人2人で楽しむ分には十分過ぎる広さです。
またこの日は風がそこそこ吹いていましたが、筏の揺れもなく快適。とはいえ極寒でしたが。
イワシを狙ってコマセを撒く
まずは、とにかくコマセを撒いてイワシを寄せることが最優先。アミエビやらパン粉やらを混ぜ、コマセを作っておきます。
刺し餌用のMサイズのオキアミも用意。コマセで寄せてオキアミで食わせるイメージです。
「サビキに掛かった小魚を食いにくる青物もついでに釣ってしまおう」という、なんとも欲張りな仕掛けを準備。その名も“うっかり青物サビキ”(笑)
ささめ針 うっかり青物サビキ
水深は約10メートル。コマセを表層からボトムまで撒いて、イワシの回遊を待ちます。
虫エサでカサゴ
コマセを撒いて待っている間は退屈なので、虫エサもとりあえずぶっ込んでおきます。
餌の程よい量が分かりませんが、朝から15時ぐらいまで楽しむ予定なので500円分を購入してきました。
▼イソメが余ったときの保存方法はこちら。
実績抜群の3gの虫ヘッドに虫エサをつけてぶっ込みます。
オーナー カルティバ 虫ヘッド JH-89
朝一は飽きないスパンで、いい感じにカサゴが釣れ続いてくれます。でも流石にちょっと小さい……すべてリリースサイズです。
同じセッティングでマハゼも数匹ゲット。極寒期のマハゼはサイズが良いこと。
ルアーを投げるも反応なし!
コマセを撒きながらイワシが回遊してくるのを待ち、その間虫エサをぶっ込んでおきアタリが出るのを待つ。さらに空いた時間でルアーを投げてみるも反応は全くナシ(笑)
ただしアタリは無くとも、メタルジグなどを投げて地形を把握しておくのは重要。反応がなかったとしても、こんなときにルアーを持っていると何かと便利です。
そんな事をやっている間にも、ぼちぼち釣れるマハゼ。釣れない時の癒やし系フィッシュです。
ぶっ込んでおいたブラクリに釣れてくれるのはカサゴ。こちらも低水温期の癒やし系フィッシュですね。
困ったことがあれば携帯電話でやり取り
ちなみにトイレはこのように簡易なモノが設置されています。“海へダイレクトにドッボン”スタイルで、そのまま養分となる仕組み。
こうしたトイレに抵抗がある方も多いかもしれませんが、船頭さんは常に携帯電話に出られるように待機しています。
ゆったりとアウトドア時間を楽しめます
また、携帯用のガスバーナーやコーヒーなどを持ってきておけば、こんなひとときも。
お昼をまたいで釣りをしますので、昼ご飯の準備も忘れずに。寒空の中食べるカップラーメンのうまいこと、うまいこと……。
帰港(15時納竿)
朝からずっとコマセを撒き続けましたが、結局イワシが回ってきたのは一瞬だけ。その一瞬釣れただけで後は沈黙。
20cm近いイワシなので、大量に釣れたら最高に楽しかっただろうなーと、ちょっぴり未練。
「15時に迎えに来てください」と携帯電話で連絡をしていました。時間通りお迎えの船が到着。
結局釣れた魚はカサゴ、マハゼ、イワシ。船頭さんに「惨敗でした」などとお話をしながら帰港しました。
初筏釣りレポートのまとめ
季節次第で釣果は左右されます
この日は潮がトロ~ンとしていて、魚の活気も一切感じることがなく、見事にハズレを引いてしまった一日でした。
何より釣りには不向きな極寒期。特に今年は例年よりも水温が低いので、なかなか残念な釣果となってしまいました。
季節次第では全く釣果が変わってきますので、水温が安定した時期にまたリベンジしてみたいところ。
沖やカセも楽しそう
最初にも少し触れましたが、筏以外にも沖やカセ(小舟)にも行くことができます。
カセで真鯛を狙った常連さんも、先日60cmぐらいの真鯛を釣ったそうですが、この日はダメだったようです。
沖に出ていたお客さんはサビキにイワシ200匹。そのイワシで真鯛とハマチを釣ったそうです。
僕らが筏で狙っていた釣りを、完全に沖でやられていました。船にはバケツにイワシの鱗が大量に。この日は沖が正解だったか?
細川渡船について
利用料
筏釣り(チヌ釣り) | 4,000円(こども2,000円) |
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カセ釣り | 10,800円 (2名まで・ダンゴ用サナギ・山土付)※1名で使用の場合でも10,800円 |
仕立て船釣り(五目釣り) | 45,000円 (4名まで・餌代込み) |
駐車場
細川渡船さんは駐車場も完備しているので準備等の際にも何かと安心です。
出船時間など
▼一番船
夏季 4:30
冬季 6:30
*一番船の時刻は、日出前30分を目安としているようです。正確な時刻は予約時に確認したほうが良いでしょう。
*一番船以降は、1時間毎に運行。
▼最終納竿
16:00
*最終納竿までに帰る場合は、指定された時刻(1時間毎)に迎えの船がきてくれます。ご希望の時刻を指定しましょう。
予約・お問い合わせ
090-3180-3960
(受付時間:06:00~18:00)
船頭さんは物腰が柔らかいながらも、聞けば聞く分だけ色々と教えてくれる方でしたので頼りにしてみるといいですよ。
ライタープロフィール
小林大介
愛知県出身徳島県在住。映像クリエイター、フォトグラファーとして地方の限界集落で活動中。山の猟師でもあり、デジタルとアナログの両極端な生活を楽しんでいます。
海、川、ルアー、エサ釣りと限らず、楽しく美味しい釣りはなんでもトライするのが信条です。