エギの動かし方

日本古来の漁具であるエギは、ミノーなどのハードルアーとは違ってアングラーがアクションを加えないと動きません。
そのため、エギを動かすシャクリやジャークと呼ばれる、ロッドを使ったアクションが必要不可欠。
シャクリはイカを釣るためにとっても重要な操作です。
さまざまなシャクリ方がある

現代のエギングにはさまざまなシャクリ方が存在することをご存知でしょうか?
例を挙げると、スラックジャークやバイオレンスジャーク、サウンドジャーク、エンドタップジャークなどなど……日々新しいシャクリ方が生まれているんです。
そんな数あるシャクリ方の中でも、エギングをする上で絶対に覚えておきたいシャクリ方を4種類ご紹介します!
マスターすべき4種類のシャクリ方
ワンピッチジャーク
エギングのもっとも基本的なアクションがワンピッチジャーク。
ロッドアクション1回に対してリールのハンドルを1回巻くシャクリ方で、エギを左右にダートさせることができます。
シャクリの注意点は、シャクった後にロッドを元の位置にしっかりと戻し、糸フケを出すこと!
糸フケを出さず、エギを引っ張るようなシャクリでは、エギは綺麗にダートしてくれません。

アオリイカを狙う場合は春は2〜5回、秋は5〜10回ほどシャクリを行い、その後フォールさせてイカが抱くタイミングを作ります。
その日の状況やイカの活性の高さに応じでシャクリの回数を調節してみてください。
ハイピッチショートジャーク
ハイピッチショートジャークは一見、ワンピッチジャークを素早く行っているだけに見えるかもしれません。
でも、ワンピッチジャークと違うのは、糸フケを出さないこと。
糸フケを出さずに素早くシャクることで、エビや小魚が逃げるような動きを演出できます。

ハイピッチショートジャークはイカが素早い動きに反応する場合に有効です。
特に秋口のコロッケサイズが釣れているタイミングでは効果絶大!
底まで沈めたエギをハイピッチショートジャークで一気に水面近くまで浮上させると、エギに追尾してくるイカを確認できるはずです。
スラックジャーク
PEラインを使ったエギングが生まれたとほぼ同時に生まれたシャクリがスラックジャーク。
エギが手前に寄ってくることを防ぎながら、幅の広いダートアクションでイカにアピールできることが特徴です。
ロッドを上にあげた状態から1度下げ、たるんだ糸を弾くようにロッドをシャクリます。

かなり軽い力でシャクれるので、非力な方や女性でも簡単にマスターできるシャクリ方です。
大切なことは、ロッドを下げた時にしっかりと糸フケを作り出すこと!
糸フケがないと上手くシャクれないばかりか、エギもダートしてくれません。
縦ジャーク
現代のエギングで忘れられがちなアクションが縦ジャーク。
ロッドを下げて糸フケがない状態から、勢いよくロッドを上に振り上げてエギを引っ張ります。
エギは一切横方向にダートせず、上斜め45°くらいに跳ね上がるアクションです。

ダートアクションが効かない状況で意外と効果が高いのが縦ジャーク。
周りが釣れていない中、縦ジャークにだけ連続ヒットなんてことも多々あります。
春でも秋でも通用するシャクリ方なので、覚えておいて損はないはずです!
シーズンによるシャクリ方の違い
春は移動距離を抑える

大型が釣れる春のシーズンはアオリイカが産卵を意識しているため、エサをあまり活発には追わなくなります。
そのため、エギを早く派手に動かすよりは、ゆっくりとしたアクションに反応がよくなる傾向が強いです。
シャクリの回数を少なくしたり、スラックジャークを多用したりして攻略するのがセオリーといえます。
秋はハイアピールが吉

秋の新子シーズンは活発にエサを捕食するため、かなり離れたところからでもエサ(エギ)を見つければすっ飛んで来て捕食します。
そのため、エギの動きも強く大きくすることで効率よくイカを釣ることができます。
ワンピッチジャークやハイピッチショートジャーク、縦ジャークで遠くのイカに気づかせるような意識でシャクリましょう。
シーズンで使い分けよう!

アオリイカは春と秋で反応のいいシャクリがまったく異なります。
同じワンピッチジャークでも回数や強さを調節することで、アオリイカに出会う確率は格段にアップするはずです。
シーズンやその日の状況に応じてイカの反応がいいシャクリ方を探してみてください。