玄界灘の釣況をレポート
朝晩はめっきり冷え込み、冬の到来を感じるようになってきましたが、海の中はまだまだ秋模様。いろいろな魚が遊んでくれます!
11月の当船はジギングとティップランのガイドがメインになり、プラスαでSLJやタイラバを楽しんでいただきました。
そんな2020年晩秋の釣況と、今後の展開について遊漁船「エル・クルーズ」の船長である筆者がレポートしていきます。
ヒラマサは日ムラ・個人差が目立つ
もっとも出船機会の多いヒラマサジギングですが、11月は釣果ムラがやや目立ったように思います。
個人差も激しく、その日その日のパターンに上手く合わせることができれば好釣果に恵まれましたが、ジグのアクションやサイズ、フックバランスなどが合っていないと厳しい1日になることも……。
かたや1人で5~6本キャッチしているのに、他の同船者はショートバイトのみで終わるか、キャッチは1本のみ。そんな日も何日か味わいました。
とはいえ、エリア・日によっては良いベイトが入ってきていることも少なくなく、確変モードに突入することも。
全体的に言えば、決して良いというわけではなかったですが、ボチボチ楽しむことができた11月のヒラマサでした。
ティップランは数・型ともに好調
11月初めの頃は釣る人で10杯オーバーを記録するものの、サイズに関してはやや小振りな印象だったティップラン。
しかし、中旬に差し掛かった頃から一気にサイズが良くなり、キロオーバーも多くキャッチすることができました。
ちょくちょく筆者も竿を出していましたが、最大で1.5kgのアオリイカをキャッチ。
ティップランを予定していたときに限って時化ることも多く、出船機会はあまり多くはなかったのですが、出船すれば釣る人は10~15杯の釣果でキロ超えにも多く恵まれました。
SLJ・タイラバ
先述したようにジギングは厳しいタイミングも多かったため、SLJ・タイラバに逃げることも多かったです(笑)
ジギングの合間に嗜む程度ではありましたが、40~50cm級の食べ頃なマダイは良く釣れてくれました。
他にもアマダイやアコウ、マハタなどの根魚も楽しませてくれましたが……
一番テンションが上がったのが、こちらのカンダイ(笑)
個人的にフカセ釣りで楽しんでいたターゲットではありますが、当船では初登場でした!
今後が楽しみなターゲット
12月も引き続きジギングとティップランがメインですが、まだまだヒラマサは好期です。
サンマが入ってきたらキャスティングも楽しくなってきますよ!
ティップランも12月いっぱいまではシーズン。
季節が進むにつれて確実にサイズは良くなってくるので、今後が楽しみなターゲットの一つ。数・型共に期待できます。
ブリ・サワラも美味しい季節
これから寒くなってくると旬になるのがブリ(ヤズ)。
九州ではヒラマサの方が圧倒的に人気ですが、正月用に親しまれていることもあり、この時期だけはブリの人気が急上昇します(笑)
港から2時間以上掛けての遠征で狙うことが多いですが、近海でも写真のように丸々として脂が乗っている個体を十分に狙うことができますよ。
専門に狙うことは少ないですが、サワラも美味しくなる季節。12~1月は産卵期前の脂の乗った良型サワラがよく釣れてくれます。
釣れ過ぎると血で船上が大変なことになるので、釣れすぎるのは勘弁……と思われている魚ですが、この時期のサワラは狙う価値アリ。
ジギングをしていると勝手に釣れることも多いですが、キャスティングなどで狙ってみるもの面白いかもですね!
本格的な冬を迎えるにあたり、釣行回数が減ってしまう方も多いと思いますが、12月も引き続きオフショアフィッシングを楽しんでいきましょう!
筆者の紹介
岩室拓弥
釣具店・釣具メーカー勤務を経て、現在は福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の船長。
職業柄オフショアがメインとなっているが、元々は陸っぱりがメインでメバリング・エギングなど様々な釣りの経験も豊富なマルチアングラー。