やっと来た東京湾の青物!
今年も東京湾にやっと青物が入ってきました!! ご存知でない方もいらっしゃるかと思うのでお伝えしますと、東京湾はじつは青物が居ついている海ではありません。
外からイワシなどのベイトについて青物が入ってこないと青物がほとんどいないのが東京湾です。しかしベイトについて入ってきた群れは基本的に高活性!
今年もサワラ・イナダ・サバなどの東京湾青物シーズンが始まりましたよ!
東京湾青物のシーズン
ベイトが入ってくると青物が入ってくる、ベイトが入ってくると青物が釣れるというのが東京湾の海なので、シーズンというよりは『ベイトが入った時』が青物が釣れるタイミングです。
ここ2、3年は6月と9月にベイトが東京湾に入ってくることが多く、そのタイミングで青物が釣れることが多いので、6月と9月が青物シーズンと言えるかもしれません。
今年はイナダ・ワカシ・サバが好不調を繰り返しながら6月から代わる代わる釣れ続いており、やっとサワラが湾の奥に入ってきたという状況です。
東京湾青物のタックル
青物と一言に言ってもサワラ、イナダ、サバなど大きさも種類も違うので、狙い方もタックルも微妙に違います。
狙い方は大きく分けてキャスティングとジギング。今回はオールマイティに使えるキャスティングタックルとジギングタックルの2種類をご紹介します。
ロッド
東京湾の青物釣りではいわゆる青物ロッドはほとんどの場合必要ありません。
近年梅雨時にブリクラスの回遊がみられる時があるのですが、それ以外の場合サワラを狙う場合もイナダを狙う場合も、キャスティングならボートシーバスロッド、ジギングならライトジギングクラスのロッドで十分対応可能です。
青物ロッドはパワーがありすぎる為、東京湾の青物釣りには向きません。キャスティングは7フィートMクラスのボートシーバスロッド、ジギングは6~6.6フィートMLクラスや2か3オンスクラスのスロージギング、ライトジギングロッドがおすすめです。
テイルウォーク ボートゲーマーSSD S73M
自重:115g
継数:2本
仕舞寸法:114cm
ルアー重量:MAX35g
テイルウォーク SSD SPJ 633
自重:115g
継数:1本
仕舞寸法:191cm
ルアー重量:MAX350g
リール
キャスティングタックルは3000番クラスのスピニングリールでハイギアがおすすめです。サワラ狙いではジャーキング、イナダ狙いではスキッピングで青物を狙う為、スピードが出せるリールの方が釣りが楽です。
ジギングはデジタルカウンター付きのベイトリールがおすすめ。中層に魚探反応が出ることが多く、デジタルカウンターがあるとピッタリそのレンジに誘いを合わせることが可能なので効率的に青物にジグをアピールすることができます。
テイルウォーク スピーキー 3500HGX
自重:270g
最大ドラグ力:9kg
巻取り長さ:82cm
テイルウォーク エランDG2
自重:255g
最大ドラグ力:5.5kg
巻取り長さ:81cm
ライン
サワラ狙いでのキャスティングでは1.2号以上の太さのPEラインが必要です。あまり太すぎるとイナダのキャスティングに切り替えた時の、軽いプラグでの飛距離が犠牲になってしまう為、太くても1.5号程度くらいまでにしましょう。
リーダーはナイロンの25~30ポンドほどをセットします。ジギングは1号のPEラインにフロロカーボンの25ポンドほどをセット。
青物ジギングはもちろんですが、最近はアジやタチウオなどのライトなターゲットも近い場所で狙える場合もある為、ライトなセッティングにしておくと柔軟に幅広いターゲットが狙えます。
>>次ページでは仕掛けに船長直伝釣り方のコツを解説!
ルアーと釣り方
東京湾での青物釣りでは、狙う魚種と釣り方でルアーを使い分けます。代表的な釣り方でいえばキャスティングでのサワラ釣りはミノーのジャーキング、イナダ・ワカシのナブラ狙いではシンキングペンシル等のスキッピングです。
ジギングについては魚種によっての差はなく、狙う水深でジグの重さを使い分けます。ここでは使うルアーの紹介と狙い方についてお伝えします。
サワラ狙いのルアーとアクション
サワラ狙いでは10~14センチ程度のミノーのジャーキングで狙います。ジャーキングのパターンは様々ですが、基本は上に上げてくるようにバシバシと強めのジャークを入れ続けます。
ジャークの間に少しのストップや、タダ巻きを入れるパターンが効果的な時もありますので、色々なアクションのパターンを試してその日のヒットパターンを探しましょう。
巻きスピードは1秒間2回転程度が基準くらいのスピードになります。
イナダ・ワカシ狙いのルアーとアクション
キャスティングで狙うイナダ・ワカシの多くはナブラ撃ちです。なんでも食ってくるほど高活性の群れならいいのですが、シラスのような小さいベイトを捕食している時は、派手なナブラの割には口を使わせるのが非常に難しくなります。
そんな時はシンキングペンシルやトップウォーターで狙うスキッピングと呼ばれるテクニックが有効です。スキッピングとはルアーを潜らせず、水面を跳ねさせてくるアクションのことで、ルアーを跳ねさせて魚に見せないことで、見切られることなくイナダ・ワカシに口を使わせることができます。
見せないことが重要なのでリールを巻く速さは、ルアー回収時並みの超早巻きです。速く巻かないと魚を騙せないので、怖がらず思いっきり早く巻きましょう。
ジギング
最近の東京湾ではワンピッチジャークのような派手なアクションよりも巻きで誘うジギングの方が釣果が出ています。船長からの指示ダナ付近を巻いて落としての繰り返しで青物を狙います。
この場合サワラでもイナダでもとくにアクションは変わりません。重要なのは巻いて落としてを1~2回繰り返したら必ずピックアップする事です。ピックアップして新しい場所に落とし直してアピールする方が、確実にバイトの確率は上がります。
60グラム程度のウェイトを基準に、潮流れと水深で40~80グラム程度で調整しましょう。
裏本命デカアジ
今年の東京湾青物の特徴として、デカアジの回遊が多い事が挙げられます。30センチ台がほとんどで、中には40センチを超えるアジも混じるので、お土産釣りにこれ以上の釣りはありません。
狙い方はジギングかジグサビキ、専門に狙うのであればバチコンなどで狙う事ができます。お手軽に数も確実に釣れるのはジグサビキですので、1~2袋ジグサビキをタックルボックスに忍ばせておくのも良いと思います。
いる時に釣れ! 東京湾青物は今がチャンス!
何度も書いてしまっていますが、東京湾は青物が普段から居る海ではありません。ベイトについて群れが入ってきてくれないと釣ることが難しい海です。
しかし入ってくれば基本は高活性。エサを食べながら湾の中に入ってきているので、釣りあげた魚は脂がのっていえることが多く、美味であることも特徴です。
いるときは釣れる・いないときは釣れない! いるうちがチャンスですので、釣果が出てるうちに早めに東京湾青物チャレンジしに来てくださいね!
筆者の紹介
須江一樹
横浜市新山下から出船するシーバスガイド&チャーターボート「アイランドクルーズ」の船長として、日夜東京湾の魚を追いかけている。
サポートメーカーは、テイルウォーク、ハイドアップ、テトラワークス、イチカワフィッシング。趣味は淡水の釣り。