玄界灘の釣況をレポート
段々と梅雨入りが近づいてくる6月。
ジメジメとした日が増えて億劫になる人も多いかと思いますが、この時期は色々なターゲットを狙うことができます。
その中でも、エギング、タチウオ、スーパーライトジギングで狙うイサキ、イカメタルなどが人気ですが、2020年6月の釣況は果たして……
遊漁船「エル・クルーズ」の船長でもある筆者がレポートしていきます!
待望のイサキがシーズンに突入!
SLJファン待望のイサキがいよいよシーズンに突入。
5月下旬頃から釣れだしており、現在も腹パンで脂ノリノリのイサキが良く釣れています!
昨年もよく釣れましたが今年も好調で、1人10枚を楽に超す釣果も珍しくありませんよ。
その他のターゲットは?
ではその他の人気ターゲットの釣況はというと……
エギング
昨年は異常なほどによく釣れたアオリイカですが、今年は不調気味。
群れが入ってきたタイミングではボチボチの釣果を出すことができますが、その群れを釣り切った後の数日はかなり厳しい展開になることも多いです。
ハズレの日も多い今年は、当船ではエギングのみでの釣行は控え、リレー便などでのお土産として狙っています。
イカメタル
当船は夜焚きではなくデイイカメタルですが、今年も昨年に引き続き不調気味。
決して釣れないわけではないですが、ポロポロと拾い釣りをするといった印象で、他の魚の釣果に余裕があれば狙ってみている感じです。
タチウオ
博多湾内で手軽に狙うことができるタチウオも人気ターゲットですが、こちらはようやくシーズンに入ったといったところ。
先日の6月3日に今季始めて釣行しましたが、釣る人で15本程、最大指5本の釣果もありましたが、全体的には指3本以下の個体も多かったです。
とはいえシーズンは始まったばかりですし、湾内の釣りということで出船率も高く、短時間(4~5時間程)でも気軽に楽しめるので今からはおすすめの釣りの1つです。
今後の展望
それでは昨年の釣果、現在の傾向を踏まえて今後の展望を解説していきます。
イサキの狙い目は6月いっぱいまで
7月に入ってからも狙うことができるイサキですが、ほとんどの個体が6月いっぱいで産卵を終えるので、食を楽しみたい方は6月中の釣行をおすすめします。
今年の釣れ方を見ても好調と判断して良いので、よほどのことが無い限り6月いっぱいまでは楽しむことができるでしょう。
エギング
アオリイカは例年であれば6月いっぱいまで楽しむことができますが、釣況の改善は期待できず、低調のままシーズンを終えると予想しています。
もともとイカに関しては、年によって当たり外れが激しいのでこの辺は仕方ないですね。
イカメタル
イカの町として知られている佐賀県唐津市の呼子でも、「今年も不漁」との予測が出始めているようです。
福岡県でも2019年の漁獲量は過去最低とのことで、佐賀玄海漁協(唐津市)は今年の4・5月の状況を踏まえて「去年並みか、それ以下しか獲れていない」と分析しています。
夜焚きで出船している遊漁船はまだ少ないので何とも言えないところではありますが、個人的にも今年は不調と予測していいます。この予測が外れてくれるのを願うばかりです。
タチウオ
7~8年ほど前から博多湾の夏の風物詩と化したタチウオの釣果も年々減少傾向にあり、一昨年・昨年はそれが顕著に現れました。
最盛期は半日で1人4~50本以上の釣果をあげることも珍しくありませんでしたが、年が経つにつれてシーズンが始まる時期も遅れ、釣果も減少しています。
今年もその流れは変わることなく、良くても昨年と同等程度の釣果になるのではないかと思われます。
筆者の紹介
岩室拓弥
釣具店・釣具メーカー勤務を経て、現在は福岡市東区箱崎港から出船している遊漁船「エル・クルーズ」の船長。
職業柄オフショアがメインとなっているが、元々は陸っぱりがメインでメバリング・エギングなど様々な釣りの経験も豊富なマルチアングラー。