スピニングリールの「スプール」をリールマニアが詳しく解説

2020/05/21 更新

スピニングリールの顔ともいえるスプール。しかし、スプールについて深く考えたことがない人も多いのではないでしょうか。リールマニアがダイワ・シマノのスプールについて詳しく解説します。


アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部

意外と知らない?スプールの話

リールのスプールの画像
突然ですが、リールのスプールについて深く考えたことはありますか?

そもそもスプールとは、リールの糸を巻く部分のことです。そのデザインによってリールの印象が大きく変わるので、リールの「顔」とも言えるでしょう。

今回は、そんなスピニングリールのスプールについて、ダイワ・シマノそれぞれの特徴をリールマニアがお話しします。

ダイワのスプール編

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ダイワのスプールの大きな特徴として挙げられるのは、樹脂製スプールと金属製スプールの2種類が存在することです。

それぞれの特性と形状について解説します。

エアスプール

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エアスプールはABS樹脂にメッキ加工を施したスプールで、テカテカとした光沢とブランキングが少ない鉄仮面風の外観が特徴です。

1990年代後半〜2015年前後のミドル・ハイクラスのリールを中心に搭載されており、甲高いドラグサウンドは好き嫌いが別れます。

05イグジストのように全番手がエアスプールを採用したリールと、07ルビアスやカルディアKIXのように番手によって金属製スプールと併用されたリールもありました。

後者の場合、浅溝モデル(2004や2506など)にはエアスプールが採用され、深溝モデルには金属製スプールが採用されています。

2015年以降は搭載されている機種が少なくなり、後述の薄肉アルミスプールへのシフトが進んでいます。

薄肉アルミスプール

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エアスプールに変わるような形で登場したのが薄肉アルミスプールです。その名の通り、薄肉化したことでアルミながらエアスプールを上回る軽さを達成しています。

2018年に打ち出されたLTコンセプトの一端を担うパーツで、アンダー2万円のフリームスにも搭載され、自重の軽量化に大きく貢献しました。

エアスプールとはドラグ音も大きく異なり、以前の爆音はなりを潜めて上品な音質に変化しています。

LC-ABS

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現行リールの大半の機種は、LC-ABSというスプール形状になっています。スプールの前つば部分に2段階の段差を設けることで、糸の放出性能と整流効果を高めています。

旧来のABSのトラブルレスな使用感はそのままに、飛距離が5%程度アップされました。レブロスなどのエントリーモデルにも採用されているので、誰しもがその恩恵を感じられます。


シマノのスプール編

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シマノのスプールはダイワのそれとは異なり、近年はエントリーモデルからハイエンドモデルまで一貫して金属素材が用いられています。

しかし、その形状などに大きな特徴があります。

AR-Cスプール

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AR-Cスプールとは、前つば部分を広げた形状のスプールで、近年のシマノ製リールのアイコンともいえるでしょう。

傾斜がついた前つばに対して糸巻き部分がオフセットされることで、糸の放出と整流を両立し、トラブルの少なさと飛距離の向上を実現。

2007年に登場したAR-Cスプールは2020年時点でも大きな形状の変更はなく、その完成度の高さを物語っています。そして今や、一部の投げリールなどを除き、低価格帯からハイエンドまでほとんどのリールに搭載されています。

スプールリングは、上位機種からチタン、ステンレス、アルミの順で差別化されています。

ロングストロークスプール

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ロングストロークスプールは従来よりも全長が長くなったスプールで、14ステラに初搭載されました。C3000番サイズ比では、従来のスプールよりも飛距離が5%程度向上しています。

2018年まではステラにしか搭載されていませんでしたが、2019年にヴァンキッシュ・ストラディックにも採用されて大きな話題となりました。

AR-Cスプールと同様に、今後はシマノ製スピニングリールの標準的なスペックとなるかもしれません。

スプール大好き!

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普段釣りをしているとあまりスプールのことなんて考えないかもしれませんが、こうして改めて見直すと各社の設計思想などが反映されていて興味深いですよね。

10年後、20年後にはどんなスプールが登場しているのでしょうか。考えるだけでワクワクします!
撮影:TSURI HACK編集部

筆者について

佐藤稜真

某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。

中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。

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佐藤 稜真
佐藤 稜真

某リールチューンメーカー在籍時、年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つリールマニア。TSURIHACK TVへの出演、個人チャンネル「リールマニア/ Reel Mania」で活動中。

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