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オオモンハタは大きさで味と価値が変わる!他のハタとの見分け方も解説

オオモンハタは大きさで味と価値が変わる!他のハタとの見分け方も解説

目次

オオモンハタについて

オオモンハタの特徴は斑点模様

オオモンハタ

オオモンハタはスズキ目ハタ科アカハタ属に分類されるハタの仲間です。

体側の茶褐色の斑紋尾ビレの緑辺が真っすぐで白いことが特徴。

また、アカハタやキジハタといった他のハタと比べると、やや体幅が薄くて尾ビレが截形(さいけい)であり、遊泳力の高さを連想させます。

最大サイズは50cm超え

大型のオオモンハタ

オオモンハタは最大で全長50cm体重2kg前後にまで成長します。

オオモンハタはサイズによって釣れる場所が異なり、20cm前後の幼魚は漁港内などの身近な釣り場で狙えますが、40cmを超える良型を狙う場合は外洋に面した磯やゴロタ場が主戦場です。

オオモンハタの生態

房総・伊豆半島以南の太平洋側に分布

伊豆

オオモンハタの生息域はオーストラリア東部からアフリカ大陸東部、すなわち西太平洋からインド洋にかけてと大変広く、日本はその北限部です。

日本国内では房総半島以南の太平洋側や九州西部の東シナ海に生息しています。

岩礁帯と砂地が近接する環境を好む

岩礁帯に生息するオオモンハタ

オオモンハタは沿岸域に分布する普通種で、岩礁帯やサンゴ礁に生息しています。

沿岸域の中でも、とくに岩礁やサンゴ礁と砂地が近接するような環境を好みます。

繁殖期は夏

泳ぐオオモンハタ

オオモンハタの繁殖行動は初夏から夏にかけて、複数回行われるとされています。

他のハタ類と同じく、オオモンハタも雌性先熟の性転換を起こす魚です。

▼性転換を特集した記事です

日本海側にはほぼ生息しない

日本海で釣れたキジハタ

相模湾以南の太平洋側では一般的に見られるオオモンハタですが、日本海側でその姿を見ることはほとんどありません

日本海側で体側に斑紋のあるハタが釣れたら、キジハタの可能性が高いと言えるでしょう。

他のハタ類との見分け方

ハタの仲間

ハタの仲間にはオオモンハタのように斑紋を持つ種類が沢山あり、中には素人では見分けられないほど似ているものも。

ここでは、釣りの対象魚になりやすい3種類のハタとの見分け方をご紹介します。

キジハタ

キジハタ

キジハタとオオモンハタの見分けは、尾ビレの形と色に注目すると分かりやすいです。

尾ビレが丸くて縁が白くなければキジハタ、一方でオオモンハタは先述の通り尾ビレの縁が真っすぐで白くなっています。

カンモンハタ

カンモンハタ

沖縄県など暖かな海ではカンモンハタという魚がよく釣れます。

カンモンハタとオオモンハタの判別は、斑紋の形と尾ビレの形に注目しましょう。

カンモンハタの尾ビレは丸く、斑紋は所々で斑点が繋がっているのが特徴です。

オオモンハタの斑点は繋がることはなく、一つずつが独立しています。

チャイロマルハタ

チャイロマルハタ

チャイロマルハタは、初めて見るとオオモンハタとの判別が難しいかもしれませんね。

オオモンハタとチャイロマルハタの大きな違いはやはり尾ビレの形状で、チャイロマルハタは縁が丸いので見分けられます。

根魚だが中層を釣るのが吉

釣れる場所の探し方

磯

オオモンハタは岩礁帯やサンゴ礁を好む魚ですので、磯やゴロタ浜などが狙い目です。

とくに湾の出入り口などで潮通しが良く、岩場と砂地が隣接するポイントが◎。

20cm前後の幼魚であれば湾内や漁港内で釣れます。

オオモンハタを釣りやすい時期

大型のオオモンハタ

オオモンハタは初夏から夏にかけての繁殖期に釣果が上向くとされていますが、極寒期を除いては長い期間狙える魚です。

また、晴天時よりも曇天や雨天時によく釣れるため、ベストシーズンを挙げるとするなら梅雨時期と言えるかもしれません。

ルアー釣りが一般的

ルアーで釣ったオオモンハタ

オオモンハタはアカハタやカサゴとは異なり、離底して泳ぎ周りながら餌を探す魚です。

そのため、ジグヘッドとシャッドテールワームを組み合わせて中層を狙うのがセオリー。

アクションはスイミングを基本とし、水深が深い場所やボートからの場合はリフト&フォールも効果的です。

陸っぱりのタックル例

  • ロッド:40gまでを遠投できる8~9ftのロックフィッシュロッド
  • リール:スピニング3000~4000番、ベイト200~300番
  • ライン:PE2号程度+リーダー25lb程度
  • ルアー:ジグヘッド30~40g+シャッドテールワーム4in前後

ボートのタックル例

  • ロッド:30~40gを扱える7~8ftのロックフィッシュロッド
  • リール:スピニング3000~4000番、ベイト200番~300番
  • ライン:PE1.5号程度+リーダー25lb程度
  • ルアー:ジグヘッド30~40g+シャッドテールワーム4in前後

▼ロックフィッシュゲームを特集した記事です

餌釣りでも釣れる

餌釣り

ルアーで釣るのがポピュラーですが、するするスルルーや泳がせ釣りといった餌釣りで釣れる魚です。

磯釣り(するするスルルー)

餌釣りで狙う場合も、海底より数m上の中層を意識することが重要です。

ブッコミ釣りでも釣果は出ますが、キビナゴを使ったするするスルルーがオススメ。

潮通しの良い磯が釣り場として適しており、岸際や地形変化を狙って餌を流していきます。

タックル例

  • 竿:磯竿3~4号
  • リール:6000番前後
  • 道糸:ナイロン8~10号
  • ウキ:するするスルルー専用ウキ
  • ハリス:フロロ6~10号
  • 針:真鯛針12~14号など

船釣り(泳がせ釣り)

オオモンハタを船から狙う場合は、イワシの泳がせ釣りが一般的です。ハタ五目という呼び名で出船している場合も。

活きたカタクチイワシやマイワシを餌に岩礁帯を狙っていくと、オオモンハタやアカハタ、マハタ、ヒラメ、青物などが釣れます。

タックル例

  • 竿:7:3調子、オモリ負荷50号前後の船竿
  • リール:両軸リール、小型電動リール
  • 道糸:PE3号前後
  • 仕掛け:泳がせ用仕掛け、胴突仕掛け(ハリス6~8号)
  • オモリ:船宿の指示に合わせる

オオモンハタの旬と食べ方

オオモンハタの旬は初夏

オオモンハタの旬

オオモンハタの旬は繁殖期にあたる初夏から夏にかけてとされています。

一方で、冬から春にかけて釣れるオオモンハタも美味であり、「1年を通して味が落ちない魚」と言っても良いでしょう。

オオモンハタは時期よりも大きさで食味が変わります。

市場価値は2,000円/kg程度

オオモンハタの市場価値

オオモンハタは大きければ大きい程、脂が乗って食味が良いです。

美味しくなる目安は、40~45cm/1~1.5kg

そのため、オオモンハタの値段は大きさによって変化する傾向にあり、1kg以上の個体は2,000~4,000円/kgと高値で取引される場合もありますが、小さな個体は数百円~1,000/kg程度と値が落ちます。

大型は刺身が美味しい

オオモンハタの身

脂の乗りが良い大型個体は、数日寝かしてから刺身にするのがオススメ。

白身魚らしい甘みと旨味、食感を楽しめます。

小・中型は酒蒸しがオススメ

酒蒸し

小型や中型も刺身で食べられますが、大小釣れた場合は、小さい方を加熱調理に回すのがオススメです。

煮付けや水炊き、酒蒸しなどと相性が良く、甘みがあって身離れが良く、大変美味。

我が家では昆布出汁1:酒1:塩少々の割合でシンプルに煮ています。

アラは煮物や汁物に

あら炊き

アラや骨からも旨味豊かな出汁が出るので、潮汁やお味噌汁にすると良いでしょう。

大きな個体は頭にも身がありますので、煮付けにしても◯。

ハタの仲間は唇がプルンとした食感で美味しいので試してみてください。

オオモンハタを釣ってみよう!

オオモンハタの釣果

千葉県以南の太平洋側の地域にお住まいの方にとって、オオモンハタは身近なロックフィッシュです。

サイズに拘らなければ、カサゴやムラソイなどと一緒に手軽に釣れます。

大型になると強い引きを楽しめるので、ぜひ磯やボートから狙ってみてくださいね。

撮影:山根央之

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