ホウボウ

ホウボウを釣るには?タックルや仕掛け、釣り方に美味しい食べ方まで!

色鮮やかな体色や大きな胸鰭等、特徴的な体をしているホウボウ。そんなホウボウ釣りの人気がどんどん高まっています。本記事ではホウボウがどんな魚なのか、どうやって釣ればいいのか等の情報をご紹介しています。

目次

アイキャッチ出典:釣具のポイント

釣って楽しい!食べて美味しい『ホウボウ』

ホウボウ

出典:PIXTA

ホウボウとは、カサゴ目ホウボウ科の海水魚。活け締めのホウボウは高級魚の一つと言っていいほどの市場価格で、それだけ味に定評があります。

釣り物としては、遊漁船での乗合や手漕ぎボート等を使い、沖合に出て釣るのが基本です。仕掛け操作や『追い食い』をいかにしてさせるのか。

高い技術が求められ、釣り物としても人気を集めている魚種の一つです。

ホウボウってどんな魚

ホウボウ

出典:PIXTA

特徴的な体つきをしているホウボウ。大きな頭に円錐形の体、色鮮やかな赤い体色と大きな胸鰭、そして3対の発達した軟条と、他の魚とは似つかない体つきをしています。

軟条3対は海底を歩くためと、味を感じ取り、餌を見つける役割を持っています。食性は肉食性で、エビや小魚を餌としています。

生息域は、北海道南部から沖縄県まで幅広く、日本以外では南シナ海あたりまで広く分布しています。

生息水深も幅広く、水深25メートルほどの浅海から、600メートルの深海にまで生息し、底が砂泥の場所を好みます。

ホウボウの釣り方

ホウボウの釣り方

餌釣りやルアー釣りの外道として扱われることもあるホウボウですが、今では専門に狙う遊漁船もあるほど人気が高い魚です。

基本的には餌釣りで狙うことが多いですが、一部ルアー釣りで狙うケースもあります。

以下で基本となる餌釣りのタックルを見ていきましょう。

ホウボウ釣りで使うタックル

片テンビン仕掛け

制作:TSURI  HACK編集部

ホウボウ釣りで使うタックルは、ライトな船釣り用のものを使います。

餌はサンマやサバの切り身をちょん掛けして使うのが基本。

以下にタックルの詳細をまとめました。

竿

手持ちの場合は長さ1.8~2.7メートル、錘負荷20~60号程度の仕掛けが操作しやすい竿を使います。調子は7:3~6:4が使いやすいです。

置竿で狙う場合は長さ3メートル前後、30~50号の錘が使いやすいものを選んでみましょう。

ホウボウ釣り専用の竿は販売されていませんので、アマダイやヒラメ狙いに使う竿を代用するのがおすすめです。

▼ ダイワ ライトアマダイ X 190

誘いを入れやすいアマダイ竿は、ホウボウ釣りに代用しやすい竿の一つ。

ライトアマダイ Xは、高感度グラスソリッド穂先でアタリを取りやすい竿です。

ブレーディングXで強化されたバットが、誘いでもやり取りでもパワーを発揮してくれます。

ダイワ ライトアマダイ X 190

全長:1.9m
自重:105g
継数:2本
仕舞寸法:100cm
錘負荷:20-60号

▼ シマノ 海春 30-300

海春シリーズは、6:4の調子で仕掛けを安定させやすいのが特徴。

ホウボウ釣りでは30-300の品番がおすすめです。

自重が軽いので置竿だけでなく、アタリが少ない時は手持ちで誘いを入れながらも使えます。

シマノ 海春 30-300

全長:3m
自重:165g
継数:2本
仕舞寸法:153.5cm
錘負荷:20-80号

リール

リールは水深が浅い場所では手巻きのカウンター付き両軸リール、50メートル以上の水深を狙う場合は小型電動リールがおすすめです。

糸巻量はPE2号を150メートル以上巻ければ十分です。

▼ ダイワ レオブリッツ 200J

片手でクラッチ操作と巻き上げ操作が可能なJOGパワーレバー搭載の小型電動リール。

ハイパワーなBRITZモーター搭載で、仕掛けの回収もホウボウとのやり取りもスムーズに行うことが出来ます。

ダイワ レオブリッツ 200J

ギア比:4.8:1
自重:460g
最大ドラグ力:8kg
ナイロン糸巻量(号-m):3-250/4-170
PE糸巻量(号-m):2-300/3-200

▼ シマノ バルケッタBB 300PGDH(右)

水深が手元で分かるカウンター付きの小型両軸リール。

手巻きの場合は巻き上げが楽に行えるリールを選ぶのがポイントです。ギア比5.8のPGタイプであれば、楽に巻き上げ出来ます。

リールサイズは300番を基本としてみてください。

シマノ バルケッタBB 300PGDH(右)

ギア比:5.8:1
自重:220g
最大ドラグ力:5kg
巻取り長さ:58cm
PE糸巻量(号-m):1.5-200/2-150/3-100

道糸

道糸は感度に優れるPEラインを使用します。

太さは1.5~3号程度がよく使われています。釣りに慣れていれば細め、初心者の型であれば太めを選ぶと釣りがしやすいです。

リールには150メートル以上巻いておきましょう。

ホウボウ釣りで使う仕掛け

ホウボウ釣りでは片テンビン仕掛けが基本。

錘は水深に合わせ20~60号を使用、仕掛けは吹き流しタイプで全長1.5~2メートルほど、針は2~4本のものを使います。幹糸は太さ4号、ハリスは2号程度です。

ホウボウ釣りの仕掛けは市販がほとんど無いため、自作もしくは船宿で販売されているものを使いましょう。

基本的な釣り方

誘いの入れ方がキモとなるホウボウ釣り。

仕掛けが着底したら竿で錘を小さく跳ね上げつつ巻き上げたり、1メートル程度大きく誘い上げて竿を下げながらリールをゆっくり巻いて上下にジグザグに誘ったりしてみましょう。

いずれの誘い方でも、ホウボウが追いつけるスピードで、海底から3~4メートル上まで誘うのが基本です。

ホウボウ釣りは追い食いが面白い

ホウボウの釣果

出典:PIXTA

ホウボウのアタリは千差万別で、明確に竿に伝わってきたり、なんとなく重さを感じるだけだったりと様々です。

ただしホウボウ釣りの場合は、アタリがあってもすぐにアワセを入れず、「追い食い」を狙ってみると面白いです。

ホウボウは条件のよい場所に集まっていることが多いため、1匹が食いついた後に待っていると、2匹3匹と続けて食ってくることが多いです。

追い食いが狙えれば、釣果を大きく伸ばすことが出来るでしょう。

ホウボウは食べても美味しい

ホウボウの食べ方

出典:PIXTA

ホウボウは「キミウオ(君魚)」と言われ、かつては殿様が食べる高級魚として扱われていました。

旬は秋から春にかけて、寒い時期ほど脂が乗り美味しくなります。

身は透明感のある上質な白身をしていて、良い出汁が出ます。

ただ身があまり取れない「歩留まり」の悪い魚であるため、汁物にしたり、煮たりして食べるのがおすすめです。

おすすめの食べ方1:鍋

寒い時期に旬を迎えるホウボウは、良い出汁が出て楽しめる鍋がおすすめ。

身からアラまで全部食べられるので、歩留まりの悪さも気になりません。

酒や塩でちょっとだけ味付けして、上品な味わいを楽しんでみてください。

おすすめの食べ方2:煮付け

ホウボウの煮付けはご飯がどんどん進んでしまうほど美味。

下処理は鱗を落とし、エラと内臓を取ったら身に切れ目を入れるだけ。

醤油・酒・砂糖・みりん・水で作った煮汁を沸騰させ、10~15分ほど煮たら完成です。

おすすめの食べ方3:刺身

歩留まりの悪いホウボウですが、その身をシンプルに味わいたいなら刺身にしてみましょう。

見た目からは想像がつかない旨味と甘みの強い上品な身を一度味わうと、その味の虜になってしまうでしょう。

残ったアラは湯引きして汁物にすれば、残さずに美味しく食べられます。

ホウボウ狙いに出掛けてみよう!

ホウボウの釣果

出典:PIXTA

近年ではホウボウを専門で狙う遊漁船も多いです。

他の船釣りで使っているタックルを代用して十分楽しめるので、冬の釣り物が少ない時期にはうってつけのターゲットです。

ぜひホウボウ狙いに出掛けてみてはいかがでしょうか。

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