「ブルーカレント3」の人気の秘密を実釣検証!
SNSで目にすることも多く、ユーザーからの評価が高いヤマガブランクスの「ブルーカレント3」。
老舗ロッドメーカーが手掛ける人気ライトゲームロッドで、シリーズとしては第3世代にあたります。
そんな根強いファンも多いライトゲームロッドの中から、2本のスピニングモデルを用意。
実釣でその使用感やフィーリングを検証していきます!
ブルーカレント3のラインナップ
型番 | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアーウエイト | 適合PE(号) | 適合ナイロン・フロロ | 定価 |
ブルーカレント3 53 | 1610mm | 53g | 83.5cm | MAX4.5g(JH0.1-4.5g) | 0.06~0.3 | 1~3lb | 23,100 |
ブルーカレント3 510 | 1775mm | 56g | 91.5cm | MAX4.5g (JH0.3~4.5g) | 0.06~0.3 | 1~3lb | 23.600 |
ブルーカレント3 63 | 1910mm | 59g | 98.5cm | MAX5g (JH0.3~5g / Plug1.6~3.5g) | 0.06~0.3 | 1~3lb | 24,100 |
ブルーカレント3 69 | 2070mm | 66g | 106.5cm | MAX7g (JH0.3~7g / Plug1.6~5g) | 0.08~0.4 | 1~4lb | 24,600 |
ブルーカレント3 74 | 2235mm | 71g | 114.5cm | MAX10g (JH0.3~7g / Rig1~10g / Plug1.6~7.8g) | 0.1~0.5 | 1~5lb | 25,200 |
ブルーカレント3 76 stream | 2290mm | 81g | 117.5cm | MAX12g (Plug1.6~12g) | 0.3~0.8 | – | 27,300 |
ブルーカレント3 711 | 2425mm | 81g | 124.5cm | MAX11g (JH0.5~7g / Rig2~11g) | 0.2~0.6 | – | 27,800 |
ブルーカレント3 82 | 2495mm | 83g | 128.0cm | MAX20g (JH2~20g / Float3.3~20g / Jig2~20g / Rig2~20g / Plug2~15) | 0.3~0.8 | – | 29,400 |
ブルーカレント3 53/B | 1610mm | 67g | 83.5cm | MAX4.5g (JH0.5~4.5g) | 0.3~0.5 | 3-5lb | 24,100 |
ブルーカレント3 69/B | 2070mm | 77g | 106.5cm | MAX7g (JH0.8~7g / Plug1.6~5g / Rig1~7g) | 0.3-0.6 | 3-6lb | 25,700 |
ブルーカレント3 82/B | 2495mm | 93g | 128.0cm |
| 0.4~0.8 | 4~10lb | 30,400 |
「ブルーカレント3」のスペックと特徴
ヤマガブランクスはブランクス自体が自社製造のため、純国産の高いクオリティが最大の特徴と言えます。
そんなジャパンクオリティの品質が魅力の、ブルーカレント3の特徴をおさらいしていきましょう。
ブランク
ブランクのデザインは、その名にふさわしい美しい深いネイビー色のバットと、ツヤのあるブラックが組み合わされたシックで高級感のある仕上がり。
性能面においてはシリーズ共通して、「リリースポイントを広く取ったシームレスな曲がりと、レスポンスの良さ」を追求したブランクスとなっています。
つまり、キャスト時は綺麗に曲がって扱い易い特性を持つロッドなのです。
ガイド
ガイドは、SiC-SステンレスフレームのKガイド仕様。
軽くて上位機種に採用されるチタンではなく、ステンレスを採用している点を見るとこの辺りは値段相応だな、といった感じでしょう。
グリップ
グリップは丸みを帯び、手にフィットして持ちやすい形状。
リールシートにはFuji製のVSS16リールシート。今回の2機種を含め、全モデルダウンロック仕様です。
「ブルーカレント3 63」をインプレ!
まずは1本目! 「ブルーカレント3 63」で実釣していきます。
63はシリーズの中でもショートレングスの部類で、カタログ上では「抜群の飛距離を叩き出しながらも、腕の延長の用な操作感でターゲットとの距離を縮めるショートレングスモデル」とあります。
実釣でその真価を試していきましょう!
持った感じとりあえず「軽い」。というのが第一印象。
リールにはダイワ ルビアスFC LT2000S(約200g)を合わせてみましたが、空気のような軽さは衝撃です。
これは1gのジグヘッドをキャストした際のロッドの曲がり具合。
軽いジグヘッドを投げているとは思えないほど、しなやかなカーブを描いています。
ジグヘッドは1g以下から4g程度まで、色んなウエイトをキャストしてみました。
どれをキャストしても投げやすく、しっかり飛んでいくのが好印象です。
▼ナイトゲームで魚を掛けてみたよ
実釣の本番であるナイトゲームでは、尺近いアジをしっかりキャッチ!
ロッドが満月を描くぐらい引いたのですが、ロッド全体のしなやかさで引きを受け止めてなんとかキャッチ!
ヒヤヒヤしました。笑
他にもメバルやカサゴなど、ライトゲームターゲットを数多くゲット。
このカサゴは25cm弱あるのですが、ロッドよく曲がるのも相まって凄く楽しめました。
ジグヘッドを使用したメバリングにもバッチリ!
港湾の岸壁沿いをタイトに探ったり、とにかく細かい釣りがやりやすかったことが印象的なモデルでした。
投げても掛けても良く曲がる!
声を大にして言いたい曲がりの素直さは、さすがヤマガブランクスといった感じ。
ヤマガのブランクスはしっかり曲がって粘り強いイメージですが、ブルーカレント3もそのテイストで味付けされています。
近年流行りの超高弾性シャッキシャキのアジングロッドとは違い、しなやかでじわ〜と曲がるブランクス特性は、ファイトしている時も超絶楽しいです!
キャストのし易さ◎
ルアーの重みを乗せやすい素直なテーパーと、美しい曲がりも63モデルの美点でしょう。
1g以下でも5gでもロッドは素直に曲がり、しっかり飛んでいきます。
ビシッ!と振り抜くというよりは、ロッド全体をムチのようにしならせてルアーを飛ばす感覚。
この手のロッドはリリースポイントも広くて、ビギナーでも投げやすいロッドと言える、そんなキャストフィールです!
手元重心からくる、スペック以上の軽さ
自重59gと数値的にそもそも軽いのですが、持った時はそれ以上に軽く感じました。
他のロッドと持ち比べてわかったのですが、63モデルは同程度のロッドに比べて重心がグリップにとても近い設計になっていたのです。
結果、リールをセットした時の重心が手元に来るため、より軽く感じられたのかと思います。
操作感も合格点
よく曲がりつつも、必要な操作性は確保されていました。
パリッとした操作感ではなく、アクション時にティップからベリーまで入るので、ジグヘッドの抵抗もしっかり感じられます。
高弾性ソリッドのアジングロッドほどのシャッキリ感はありませんが、モタッとした感じとシャープさのバランスがちょうど良いイメージです。
様々なターゲットを視野に!
ブルーカレント3 63は、万人に扱いやすい「オールマイティなショートロッド」と言えると思います。
実際使ってみると、キャストフィールから操作性までバランス良くまとまっていました。
6ft3inというレングスと持ち重りの無さを活かして港湾を攻略するも良し、アジ釣ってもメバル釣ってもカサゴ狙っても良し!という万能さがこのロッドのウリ。
近年、高感度・高弾性・超軽量が流行っている中で、粘り強くしっかり曲げてファイトを楽しめる、ブルーカレント3ならではの個性が光る1本だと感じました。
ヤマガブランクス ブルーカレントⅢ 63
全長 | 1910mm |
---|---|
自重 | 59g |
仕舞寸法 | 985mm |
ルアーウエイト | MAX5g (JH0.3~5g / Plug1.6~3.5g) |
PEライン | 0.06~0.3号 |
ナイロン・フロロ | 1~3lb |
お次は「ブルーカレント3 74」で実釣!
続いては、ロッドを持ち替え「ブルーカレント3 74」をインプレしていきます。
シリーズ中少し長めのレングスで、様々なシチュエーションで多彩なリグを使ってターゲットと楽しむコンセプトの、ややパワー系のオールラウンドモデル。
こちらはロッドの特性を考慮して、メバリングをメインに実釣してみます!
まずは試しにメバル用のプラグを使用してキャストをしてみます。
こちらもブルカレらしいしなやかさで、バットまでガッツリ曲がりルアーは彼方へ!
個人的に、しばらく高弾性のロッドばかり使っていたせいなのもありますが、「凄い曲がるやん!」というのが素直なファーストインプレッション。
試し投げでは、リップ付きのルアーやシンキングペンシル、ジグやワームなどを使ってみました。
どのルアーも、アクションや水中での状態を感じ取れたので感度は良さそう。
早く暗くならないかな、とワクワクしながらナイトゲームでの実釣に突入していきます!
▼ナイトゲームでメバル祭り!
実釣では、メバル用のプラグやジグヘッドワームを軸にシャローゲームを展開。
数投しているとコンッと小気味良いアタリとともに型の良いメバルがヒット!
ウィードが濃すぎるのでゴリゴリ巻いて難なくキャッチ。やはり感度は良く、バットパワーも強いモデルです。
その後、10匹ほどのメバルを釣ったところでこの日の実釣は終了。
この日の74でのメバルゲームが楽しすぎたので、撮影日以降もメバリングに使い続けてみて、良い点や気になった点が色々と見えてきました!
良く曲がるけどパワーもある!
63同様に、曲がりの美しさはやはり想定通りでした!
ただ綺麗に曲がるだけでなく、じわ〜とティップからベリー、ベリーからバットというように曲がり込みつつ、タメが効くトルクも感じられるのがこのモデルの特徴でしょう。
軽くて良く曲がってリフティングパワーもあるので、シーバスやチヌがヒットしても対等に戦えそうです。
よく曲がるから投げやすい
曲がりの良さはキャストのしやすさにも恩恵がありました。
ルアーを付けずにロッドを振っても容易に曲がるので、1g前後の軽量のジグヘッドでも3gを超えるルアーでも簡単に投げられます。
高弾性のシャキッとしたロッドと比較すると、ロッドが曲がってから戻るスピードが遅めなのでリリースポイントも広くミスキャストも少なくなりそうです。
食い込みと操作性のバランスもよし!
パワーはありつつも、食い込みの良さもメバリングにはベストな具合でした。
アジやメバルなんかの吸い込むタイプの魚の場合、ティップが硬すぎると吸い込みが浅かったり、吸い込んだ後の違和感で吐かれたりしますが、ティップがしっかり入るので掛け損じがかなり少ない印象でした。
さすがにもっと柔らかいソリッドティップには敵いませんが、程よい操作性と食い込みの良さが絶妙なバランスでまとまった竿です。
軽量さに加え、柔らかさと適度な張りのバランスがちょうど良く、ルアーの操作もそこそこしやすかったです。
パリッとしたキレのある激しいアクションをルアーに与えるというよりは、スラックを弾いたり、柔らかくルアーを動かしたり、ダート系のジグヘッドを綺麗にスライドさせるなどが得意なロッドだと思います。
プラッギングとの相性が最高!
実釣のメインであったメバルプラッギングとの相性は、思っていた通り抜群!
2g程度の軽量のプラグから5gを超えるシンキングペンシルまで、どのウエイトでもキャストしやすい懐の深さ、そして食い込みの良さがプラッギングにジャストでした。
ガッツリ曲がるオールマイティロッド!
ブルーカレント3 74は、ウエイトを乗せやすいキャストフィール、プラグの水を掴む感触、バイトの際の感度、ヒット後にメバルの突っ込みをロッド全体で受け止めるまで、一連の流れを柔軟にこなせられるオールマイティなロッドだと言えそうです。
7ft4inのレングスで遠投も得意で、軽量なので小場所での取り回しも抜群です。
港湾のメバル・アジから、少し外洋のライトゲームターゲットまで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力の1本でした!
ヤマガブランクス ブルーカレントⅢ 74
全長 | 2235mm |
---|---|
自重 | 71g |
仕舞寸法 | 1145mm |
ルアーウエイト | MAX10g (JH0.3~7g / Rig1~10g / Plug1.6~7.8g) |
PEライン | 0.1-0.5号 |
ナイロン・フロロ | 1-5lb |
曲げて獲る!のが楽しい万能系ライトゲームロッド
今回インプレッションしたブルーカレント3は、近年の超高弾性かつ超絶感度なロッドとは異なり、軽くて綺麗に曲がるうえ必要な感度と操作感もあり、魚とのやり取りを改めて楽しいと感じさせてくれるロッドでした。
シリーズ共通のヤマガブランクスらしい「曲がる」特性は、他のロッドでは味わえない魅力で、人気があるのも納得!
今回紹介した2モデル以外にも、「ブルーカレント3」には多くのラインナップがあるので、自分のスタイルにあったロッド探してみてください!