仕上げ
取り外したパーツを展開した姿がこちら。意外と少なく感じるのでは無いでしょうか。
パーツ点数は機種によって異なり、一般的には高級機種ほどパーツ点数が増加します。
注油・組み付け
各パーツの洗浄が終われば、ビスの締め具合を調整しながら、順番通りに組み付けていきます。
ギアにはギアグリスを、ベアリングにはオイルをそれぞれ添付します。
間違っても、ギアにドラググリスを挿すのは禁物です。
グリスと言えど性質が全く異なるので、リールが壊れます。
動作確認
順番通りに組み付け、最後に動作確認をして完了!
オーバーホール後(とくにギア交換を行った場合)は、回転が重くなったように感じることもあります。
しかし、大半のケースはギアやグリスが馴染んでいないことが理由なので、使用を重ねるうちに解消されるはずです。
オーバーホールの注意点
最後に、オーバーホールをするときに大切なポイントをおさらいします。
1. 無理は禁物
固着して外れないビスなどは、ヘタをすると舐めてしまいます。
パーツを潰してしまうと修理費が高額になるため、無理をせず、取り返しが付かなくなる前に作業を止めましょう。
2. 取り外したパーツは綺麗に並べる
代表的な失敗は、パーツの紛失や、パーツの組み付け順が分からなくなることです。
慣れないうちは、絵具用パレットなどの上に、取り外した順に綺麗に並べることをおすすめします。
3. 基本的に個人ではやらない方がいい
「ここまで書いておいてなんなんだ!」と思うかもしれませんが、個人でオーバーホールをするのは危険です。
場合によっては、メーカーの保証が効かなくなる可能性や、症状が悪化することも。そのため、オーバーホールは製造元のメーカーに依頼することが原則です。
個人でオーバーホールをする際は、「失敗するかもしれない」という前提で進めるようにしてください。
筆者の紹介
佐藤稜真
某リールチューンメーカー在籍時、Facebook・Instagram運営を手がけながら全国のイベントで年間100台以上のリールをメンテナンスしていた経験を持つ。
中学生の頃からカタログのスペックを暗記するほどのリール好き。関東のフィールドでのエリアトラウト・シーバスフィッシングをメインにしている。