確立されたゲームフィッシュ“サザンサラトガ”
サザンサラトガ
オーストラリア東部の限られた水系にのみ生息するアロワナの仲間。全長は最大で1メートルにまで成長します。
アジアアロワナとは別種
姿かたちはよく似ていますが、アジアアロワナとは別種の魚。鱗の模様が大きく違うのが特徴です。
強い縄張り意識を持つ魚
獰猛な性格ゆえにルアーへの反応がとても良く、ジャンプを繰り返すファイトは世界中のアングラーを魅了しています。
また、乱獲によって極めて絶滅の危険性が高いアジアアロワナに対し、環境管理が徹底されているオーストラリアにおいてはスポーツフィッシングの対象魚として親しまれています。
誰でも気軽に狙うことができ、ゲーム性が高い釣り方も魅力的な魚です。
この魚の難易度は?
初場所&私有地でないこと、バレやすい魚であることから、1日で今回の目標である全員安打は難しいかなと判断しました。
余裕を持って2日間の釣行です。
(こう見えていつも必ず結果を出すために頭使っているんです。つまり心配性ってことですね苦笑)
サザンサラトガを求めて@オーストラリア
クイーンズランド州南部へ
サウスウェルズ州でマーレーコッドフィッシングを楽しんだ僕たちは、サザンサラトガを狙いに600キロ北上することに!
▼マーレーコッドの記事はこちら
広大なフィールド「ボルンバダム」に到着
今回の釣行の舞台となるのはサンシャインコーストから車で約1時間のボルンバダムです。
釣りは勿論、キャンプやカヤックなど日常レジャーで休日は賑わいをみせます。
ボート=◎ 陸っぱり=△ 釣りにはライセンスも必要
ボルンバダムは私有地では無いため、フィッシングライセンスを購入すれば誰でも釣りをすることができます。
とは言え、陸っぱりは一部区間を除き禁止。よって今回はボートからの釣りを楽しむことに。
いざ出船。いつだって初めての場所はワクワクしますよね〜。
ポイントはこんな感じ。立ち木にリリーパッド、雰囲気バツグンです。
ルアーアングラーなら誰しもヨダレが出てしまうような風景がずーっと続きます。
こんな湖に浮いていられるだけで本当に幸せです。
トップウォーターが効果的と聞いていたが……
当初は、立ち木の周りやリリーパッドの中で水面を泳ぐサラトガをサイトで狙うと聞いていた一行。
トップウォータープラグを中心に用意していたのですが、残念ながらこの日は魚が沈んでしまっている様子。
毎度そう上手くはいきません。
当りレンジを探しだせ!
ダム湖ということもあり水深は10メートル以上。そんな中、サラトガはサスペンドしているそうです。
ガイドの指示は上から50センチずつレンジを刻んで欲しいとのこと。(まるでメバル釣りのよう)
この時点で4時間ノーフィッシュ。
少しずつ焦りが出はじめ、ルアーローテーションをした……その直後
ついに!!!!
やったーーーー!
静かな湖上に響き渡る声。
でも、それに答えるかのようにワライカワセミも笑ってくれた……のできっと大丈夫(笑)
この魚、めちゃくちゃ綺麗なんですけど(惚)
スピナーベイトで丁寧にレンジを探って当てた一匹ということもあり嬉しさ倍増!
うっすらと桃色がかった頬や、角度によって変化するボディのグリーンがとても美しい。
ヒットルアーはスピナーベイト
こういった場面(レンジキープ能力が求められるシチュエーション)で強いのがスピナーベイトです。
サラトガ狙いの場合は、1/4〜1/2オンスを持っておきましょう。
パターンを掴めば連発
ようやく僕にもヒットしました!(開始5時間)
これは緑色が強めですね〜。ホントに美しい。
全員安打で一安心
最後に僕にも1匹釣れたところで遅めのランチです。
プレッシャーから開放されました。これで心底楽しめるぞ〜。(ワクワク)
狙うは70オーバー!(DAY 2)
幸先良くナイスサイズがヒット!
2日間通してスピナーベイトが本当に効果的でした。
それにしても良く引きます。
鱗にかがやく「ピンク色」がサザンサラトガならでは。何度釣っても見入ってしまうのです。
再び静寂をかき乱す友の声が
デカイぞーーー!
ヒットと同時に強烈なジャンプを繰り返すサラトガ。
ランカーであることは間違い有りません。
しかし油断は禁物。冒頭で説明したとおり、サラトガはバレやすい魚なのです。
網を構えてランディングの構えに入るガイド。
まさに一進一退のファイトとはこのことです。
もはやワライカワセミも黙らすほどの声量でした(笑)
圧巻の73センチがお目見え
見てください。この堂々たる風格。
シーバスで言う86センチといったところでしょうか。
こんな魚を狙って釣れるんです。それもルアーで。
さすが生き物の楽園。オーストラリア最高。
もう出来すぎです
今日も美味しいサンドウィッチをいただき、残りわずかのオーストラリアでの一時を楽しむことに。
終了間際、トップに出たぞっ!!
お遊びがてらシンキングペンシルで表層を探っていたもうひとりの親友に強烈なバイトが!(まさに水柱が立つとはこのこと)
始まりました、通称「サラトガジャンプ祭り」。やっぱり飛びまくるのね〜この魚(笑)
豪快なジャンプがアングラーを極度の緊張状態へ。でも、この緊張感こそが釣りの醍醐味なのです。
いくつになってもドキドキできるって、やっぱ釣りって素晴らしいなぁ!
何というか、跳ね方にも気品が。サラトガのファイトは見ていて「優雅」とすら感じるほどです。
跳ねようとして、ボートに驚き反転したサラトガ。それすら美しい。
これまた滑らかな動きがたまりません。(あっ、もしかして僕、サザンサラトガに惚れてるかも)
無事ランディング!
若干ネットからはみ出ていますが(笑)何とかランディングに成功しました!
旅を締めくくるにふさわしい75センチが登場。
体高もありよく太っています。どの魚もコンディションがとても良い。
細かい牙が溢れてる!
アロワナは種類問わず口がとても硬い魚。
今回、僕たちは幸い「バラし」に悩まされることはありませんでしたが、針がかりの悪そうなこの口を見れば納得もできます。
アロワナの仲間は空気呼吸ができないため、酸欠に弱いので注意が必要です。
写真撮影は速やかに。そしてしっかり回復させてからリリースしました。
「いつまでも、サラトガフィッシングを楽しめる環境であってほしい」。そう願いながら、アングラーにとっての楽園“オーストラリア”をあとにしました。
ルールがあるからこその楽園
オーストラリアは私有地に関する問題やフィッシングライセンスの取得義務など、釣りを始めるまでにいくつかクリアしなければならないことが多い国です。
不安なく楽しい釣行にするためにも、ツアーの利用や現地ガイドに同行を依頼することをオススメいたします。
この記事を書いた人
山根 kimi ヒロユキ
“初めての1匹”を求めて、世界中どこへでも行く怪魚ハンター「山根ブラザーズ」の兄。
釣りに留まらず、ガサガサや漁業者と協力してまでも、まだ見ぬ生き物を追い求め、日々水辺に立っている。
サザンサラトガも「Chill Trip」におまかせ♪
オーストラリアで釣りをする場合は、ツアー会社に頼んだり、現地ガイドを利用することをオススメします。
僕がアテンドさせていただきます! ぜひ一緒に怪魚釣りの旅に出かけてみませんか?!
関連記事