リフトアンドフォール攻略講座
TSURIHACKアンバサダーの内田です。
今回はシーバスフィッシングにおけるリフトアンドフォールについて解説します。
肌感ですが、リフトアンドフォールあるなしでは釣れる魚の量が異なります。新たな食わせの引き出しをマスターしましょう!
筆者の紹介
https://instagram.com/p/BlaX7wQhxms
愛知県在住。愛称はウッチーダ。仕事・家庭・釣りと3足のわらじを履き、日々奮闘中のサラリーマンアングラー。
APIAではプロスタッフ、BlueBlueではフィールドテスターと2社を兼任。イベントなどではトークショーを担当することも。
メインターゲットはシーバス。チニングやメバリングなど、季節に応じたターゲットを追っています。
TSURI HACKではHowtoや最新の釣り動向、時には編集部の無茶ぶりをテーマに、楽しく・わかりやすく執筆していきます!
そもそもリフトアンドフォールって何?
リフトアンドフォールとはルアーを上下に操る釣法の事です。ロッドを上下に動かしてルアーをアクションさせます。
上昇させることをリフトアップ、下降させることをフォールと呼び、これを連続的に行うことで魚をバイトさせます。
シーバスフィッシングでもかなり有効な手段です。
なぜ釣れるのか
上から落ちてくるものに対しての反射的本能、もうひとつが捕食の性質にあると考えています。
少ない運動でより確実に捕食するため、流れてくるエサや落ちてくるエサにのみ反応する場面も多いです。
このふたつの習性をうまく利用したテクニックが、リフトアンドフォールによるアプローチです。
使うルアーの種類
フォール(下降)させる必要があるため、シンキングのルアーが前提となります。
シンキングミノーやシンキングペンシル、バイブレーション、ブレード、ジグヘッドと言ったルアーが代表的でしょう。
沈下速度の違いでリフトアンドフォールのスピードも変わってきます。
どんな時に使う?
リフトアンドフォールを使うシチュエーションもさまざまです。
代表的な例をあげると、シャローのデイゲームでバイブレーションを使う時、水深があり広いオープンエリアで魚を探す時、夏場・冬場の活性が低い状況でボトム付近を狙う時、テクトロや壁打ちで際を狙う時など。
どれも共通して言えるのは「ただ巻きで食わない時」が多いですね。
Case1.シャロー×日中×バイブレーション
河川や干潟のデイゲームでシーバスを狙うのに、バイブレーションで広く探ることが多々あります。
ただ巻きが中心になるシチュエーションではありますが、よく遭遇するのが“そもそも活性が低くルアーを追いかけない”という状況。
この場合バイブレーションをリフト&フォールだけで寄せてくると、付近に居たシーバスがリアクションで口を使うことがあります。
操作方法
私の場合、キャストしてから多少の糸フケをとってルアーの進行を安定させた後、ロッドをリフトアップさせてルアーを上昇させます。
最頂点を過ぎた後にロッドを下げ、上下操作によってできる糸ふけを回収するように巻きます。この時ルアーを前に進める程の強いリトリーブは不要です。
糸ふけをとってからのフォールでラインテンションがかかるようになったら、次のリフトアップ操作に入ります。
これは文章で説明するよりも実際やってみて感覚を掴む方がいいですね。
ワンポイントアドバイス!
慣れてくると、リフトアップ操作により水面に落ちたラインが水から離れて作られる直線上の水しぶきを見ながら、ルアーの位置やリフトアンドフォールのタイミングを把握する事ができます。
一定間隔で操作できるようになったら、微妙にピッチを変えることでリフトアンドフォールの上下幅を変えることもできます。
このような変化も重要ですよ!
操作動画
説明するよりも見た方が早いですね。シャロー河川でリフト&フォールさせている動画を入れてみましたので、ご参考まで!
ルアーの紹介
APIAのUPRISING59はシャローエリアのリフト&フォールで魚を掛ける事をメインに設計したルアーです。
薄型で極力上昇時の抵抗を受けないボディ形状と、12グラムというウェイト設定でリフトアップ操作が軽やかで「リフトアンドフォールを続けられる」ルアーです。
リフトアップではただ抵抗が弱いだけでなく、軽やかだけどキレのある連続的な波動を出す事ができ、操作感もあるバランスの取れたバイブレーションです。
Bassdayのレンジバイブ55もこの釣りで使い易いルアーです。なんといっても連続的でキレのある波動が印象的。
あとヒラヒラ落ちるフォールが特徴的ですね。リフトもフォールもアピール力が強いルアーです。
Case2.テクトロ&壁撃ち編
港湾部や堤防に多い壁際の釣り。ここでもリフトアンドフォールの釣りは有効です。特に水中に「エグレ」がある場所などはシーバスが身を隠せる絶好のポイント。
シーバスがバイトする瞬間が見えことも多く、魚が口を使うタイミングなどを学ぶことができます。
「フォールで口を使うってこんな感じなんだな」と視覚を通じて理解する事ができます。ここ、とても重要です。
操作方法
私がこの釣りをする時は、ジグヘッドとワームをセットしたワインドルアーを使います。
ワインドルアーを使うことで、上下の操作だけではなく横方向へのダートも使う事が可能になるためです。
基本は壁際に投げて、ちょんちょんとロッドを操作しながら細かいピッチでリフトアンドフォールを行います。
テクトロの場合は狙うレンジより少し長めの垂らしを確保し、ロッドの上下のみで壁際を歩きます。
ワンポイントアドバイス!
この釣りは魚が居さえすれば、かなりの高確率で魚が反応する印象です。
エグレより水面の位置が少し高い潮位が理想的ですし、マイクロベイトやその他ベイトフィッシュが壁際水面にいる時は浅めのレンジがベストです。
また太陽の高さと壁でできるシェードが長すぎず短すぎない(60cmくらいが理想)タイミングなども重要です。
フォールさせる位置はエグレの少し下を狙い、条件の揃った場所を狙いましょう。
ルアーの紹介
この釣りで私が多用するルアーがBlueBlueのニンジャリです。シーバス狙いならSサイズもしくはSSサイズが使い易いですね。
このロッド上下操作に対し横方向に飛ぶようにアクションし、その横幅をロッド操作で簡単にコントロールできるのです。
横方向のダートとリフトアンドフォールの上下方向を組み合わせながら、変幻自在にアクションを発動させるとても楽しいルアーです。
ブルーブルー ニンジャリ ワームS 5個入
Case3.低活性ボトム攻略編
上の2つの事例は少し早めの操作が必要なリフトアンドフォールでしたが、低活性時のボトム攻略は多少スローな操作が多いです。
例えば夏の港湾部、潮の動きが悪く水が淀んで厳しい状況の時、ボトムをゆっくりとリフトアンドフォールすることでバイトする魚がいます。
これは冬場の水温低下により魚の活性が低い時にも有効です。
操作方法
基本は通常のリフトアンドフォールと同じですが、そこまで大きなロッドアクションではなく、少しネチネチした感じでゆっくり上下させてルアーを見せながら
巻いてくるイメージですね。ベイトフィッシュというよりは、ボトムの甲殻類が動き、時に跳ねるような感じでルアーをアクションさせましょう。
ワンポイントアドバイス!
ボトムはストラクチャなどの変化がある場所がバイトが多いです。但し、根掛かりも多いので大きな岩などのストラクチャを感じたら少し上にあげて細かいリフトアンドフォールで誘いましょう。
慣れるまではダブルフック・シングルフックなどに変えるのも根掛かり対策としてお勧めですね。
ルアーの紹介
この釣りで多用するのはBlueBlueのナレージ50/65およびAPIAのLUCK-V GHOST、ローリングベイト77ですね。
少し浮力のあるバイブレーションでゆっくり操作できるものが有効です。
また光の届かないエリアな事が多く、アピール系カラー設定があるのも良い点ですね。
使いどころが多いのが「リフトアンドフォール」

正直まだまだ書ききれない程、リフトアンドフォールには強い状況があります。
それだけ、リフトアンドフォールをマスターすれば獲れなかった魚が獲れるようになるという事です。
専用のルアーも多数ありますので、ぜひこの機会に挑戦してみて下さい!