これが噂のアルコナイトリング
アルコナイトリングとは、ガイドに使用されているリングの1種。
海外においては幅広く使われているガイドですが、日本で見かけることはあまりありませんでした。
しかし、2015年モデルのシマノ・ゾディアスシリーズに搭載されたことがきっかけで、日本でも注目されるようになりました。
他のガイドリングとの比較
では具体的にアルコナイトリングは、どのような特徴を持ったガイドリングなのでしょうか?
幅広く使われている「SiCガイドリング」や「ハードロイ系ガイドリング」と比較しながら、その特徴を見ていきましょう。
価格
アルコナイトリングが、他のガイドリングと比べて優れているのが価格です。
ほとんどの場合、アルコナイトリングはSiCガイドリングに比べ、半額~約6割の価格です。
ルアーロッドにはだいたい7~8個ほどガイドが搭載されますので、例えばガイド一つあたり300円の差があるとすれば、2,100~2,400円ほど価格を下げられるということになります。
硬度&素材強度
日本で最も多く使われているであろうSiCガイドリングの硬度は2200~2400で、素材強度は55。
一方のアルコナイトリングは硬度1300~1500、素材強度は45です。
SiCガイドリングと比較すると数値の面では弱い印象を受けますが、実釣においては十分な強度を持っています。
放熱性
放熱性とはどれだけ熱を早く逃がすことが出来るかといったことを表し、数値が高ければそれだけラインを傷めづらいというものになります。
種類ごとの放熱性は、SiCガイドリングは0.15、アルコナイトリングは0.11、ハードロイ系ガイドリングは0.03です。
SiCガイドリングには及ばないものの、アルコナイトリングの放熱性は実釣に十分な値です。
比重
アルコナイトリングでちょっと気になるデメリットが比重です。
アルコナイトリングの比重は4.2、SiCガイドリングが比重3.2、ハードロイ系ガイドリングは比重3.8となので、ちょっと重さを感じてしまうことがあるかもしれません。
まとめると…
アルコナイトリングの特徴をまとめると、「実釣に十分な性能を持っており、価格を抑えることが出来るガイドリング」であると言えます。
SiCガイドリング搭載のロッドに比べて価格を下げられたり、ガイドの価格を抑えた分だけブランクスの性能を上げたりといったメリットを持たせることが可能です。
価格からすれば、そのロッドが持つ性能に納得すること間違いないでしょう。
アルコナイトリングを搭載したロッド
ここではアルコナイトリングを搭載したロッドをご紹介。
各シリーズからおすすめの1本をピックアップしていますので、ぜひ購入時の参考にしてみてください。
ダイワ ブレイゾン
ブレイゾンは、「高密度HVFカーボン」や「ブレーディングX」といったテクノロジーを搭載した実力派バスロッド。
1ピース・2ピースどちらもラインナップされており、そのモデル数は40機種以上にも渡ります。
662MBは1本で何でもこなせて、2ピースで持ち運びも便利なおすすめモデルです。
ダイワ ブレイゾン 662MB
自重:105g
継数:2本
仕舞寸法:103cm
ルアー重量:5-18g
ナイロンライン適合:7-16lb
シマノ トラスティック
トラスティックは2つの長さを使い分け出来る、珍しいタイプのパックロッド。
#3のタイプを変えることで30センチの長さ変更が可能です。専用ロッドケースも付いており持ち運びも便利。
S810MLであれば、ソルトでのルアーフィッシングを幅広く楽しめます。
シマノ トラスティック S810ML
自重:192g
継数:4本
仕舞寸法:72cm
ルアー重量:6-28g
ナイロンライン適合:6-16lb
メジャークラフト 三代目クロステージ
シーバスやライトジギングなど、幅広いソルトルアーに対応するクロステージシリーズ。
三代目である現モデルでは、「マイクロピッチクロスフォース」製法を取り入れたネジレに強いブランクスを採用しています。
ロングキャスト性能に優れたショアジギングモデル・CRX-1002LSJが高い人気。
メジャークラフト 三代目クロステージ CRX-1002LSJ
継数:2本
ルアー重量:40(30-50)g
PEライン適合:1-2.5号
プロックス 湾岸ウォーカーポータブル
おかっぱりでのシーバスに適した湾岸ウォーカーポータブル。アルコナイトリングKガイドの搭載で、ライントラブルを軽減しています。
価格は非常に安いながら、専用セミハードバッグが付属していてかなりお得感があります。
おすすめはちょっとしたライトショアジギングにも使える、シリーズで一番長いWWP863ML。
プロックス 湾岸ウォーカーポータブル WWP863ML
自重:142g
継数:3本
仕舞寸法:90.5cm
ルアー重量:10-30g
ナイロンライン適合:8-16lb
フロロライン適合:8-16lb
PEライン適合:0.6-1.2号
アルコナイトリング搭載ロッドを使ってみては?
コストパフォーマンスに優れたロッドを実現出来るアルコナイトリング。
日本ではSiCガイドリングが主流ですが、海外で主流であることからも分かる通り、その性能は決して見劣りするものではないはずです。
ぜひアルコナイトリング搭載ロッドを使ってみてはいかがでしょうか。