釣りの名脇役「フックシャープナー」について
魚と最初にコンタクトする「針先」は、鈍ったままにするとフッキングしなかったり、バレやすくなったりと、釣果に直結するレベルの影響が出ます。
そんななまった針先をその場で研ぎ直せるのが「フックシャープナー」。要するに釣り針用のヤスリですが、これがあるのとないのでは大違い。
エキスパートほど常備していたりする、針先を研ぐ「フックシャープナー」について解説していきます。
メリット1:なまった針先を鋭くできる
釣り針の構造上、魚以外に岩などの硬いものに針先が触れやすく、いつまでも鋭い状態を保つのは至難の業。
なまった針を使っていると、魚があたっても掛からなかったり、バレてしまったりといったことが簡単に起きます。
バラしが連続しても、フックシャープナーで針を研ぐだけでフッキングへと持ち込めたりもするのです。
メリット2:フック交換の手間とコストが省ける
なまった針は基本的に交換するしかありませんが、釣り場ではそうも言ってられない状況もあります。
例えば、時合いがまさに起きているその時。シャープナーでサッと研ぎ直せば、魚の活性が落ちる前に復帰が可能です。
また、フックがなまったばかりに捨てるしかないジグヘッド、ラバージグ、スピナーベイトなども、フックシャープナーで完全ではないものの使える状態に復活させられます。
フックシャープナーの使い方とコツ
針先から根本に向かって研ぐ
フックシャープナーは、針先から根本に向かって研ぐのが正しい使い方。
根本から針先に向かって研いでしまうと、バリと呼ばれる取っ掛かりができてしまい、かえって刺さりにくくなります。
また、研ぐ角度変えながら研ぐと針先をさらに鋭くすることが可能です。
砥石の粗さ(粒度)を使い分ける
フックシャープナーは、製品によって砥石の粗さ(粒度)が違うものがあります。
粒度の大きな砥石で大まかに研いだ後、粒度の小さな砥石で仕上げると、滑らかに刺さるフックへ仕上がるでしょう。
市販のフックシャープナーの中には、表と裏で粒度の異なるものもあり、一つで荒砥ぎと仕上げ研ぎが可能です。
研げたかどうかは爪に当てて確認
フックシャープナーを使って針先が正しく研げたかどうかは、針先を爪に当てて横に滑らせると確認できます。
針先が爪に引っ掛かって滑りにくいようであれば研げていて、滑るのであれば鋭さが不十分ということ。
最初は新品のフックと比較してみると、研げているか否かがわかりやすいでしょう。
フックシャープナーの選び方
素材で選ぶ
フックシャープナーの主な材料は、ダイヤモンドやセラミックス。
どの素材を使っても大きな違いはありませんが、研ぎ面の硬度が高いダイヤモンドであればどんなフックでも安心。
とくに、GTや青物、マグロなどを狙うような大きなフックにはダイヤモンドのフックシャープナー一択でしょう。
形状で選ぶ
最初に選ぶフックシャープナーとして一番のおすすめが「溝が付いたタイプ」のシャープナー。
溝に針先を当てて動かすだけで綺麗に研げ、フックシャープナーの扱いになれてなくても研ぎ間違えが少なくなります。
針を研ぐのに慣れてきたら、細さや長さなど自分好みのシャープナーを選んでみてください。
持ち運びやすさで選ぶ
フックシャープナー自体は道具としては小さく、なくしやすいもの。
カラビナが付いているものや、ストラップを付けられるものは持ち運びしやすく便利でしょう。
フックシャープナーおすすめ10選
ラパラ フックシャープナー
硬度の高いセラミックスである「酸化アルミニウム」を素材に使用したフックシャープナー。
溝が設けられていて、溝に沿わすだけで針先を研げるので初心者にもおすすめ。
スライド式の収納なので、持ち運びもしやすいでしょう。
素材 | 酸化アルミニウム |
---|
スミス ダブルダイヤモンドシャープナー
表には細目、裏には中目と、異なる粒度のダイヤモンド粒子を貼り合わせたフックシャープナー。
ダイヤモンド粒子なのでしっかりと研ぐことができ、荒砥から仕上げまで1つのフックシャープナーでこなせます。
付属品としてフックの曲がりを修正できる、ステンレスパイプが付いている点も魅力的です。
素材 | ダイヤモンド粒子 |
---|
スミス エギシャープナー
スミスから販売されている、エギのカンナを研ぐためのフックシャープナー。
通常のフックシャープナーでは研ぎにくいエギを研ぐために、V字型の先端形状になっています。
根がかりとは切っても切れない関係のエギンガーなら、1つ持っておいて損はないでしょう。
素材 | ダイヤモンド粒子 |
---|
ゴールデンミーン GMフックシャープナー
ゴールデンミーンから販売されている、スライド式で持ち運びしやすいフックシャープナー。
溝が設けられているので、溝に沿って針先を数回スライドさせるだけで正確に針先を研ぐことができます。
研ぎ素材にはダイヤモンド粒子が使用されており、性能にも申し分ありません。
素材 | ダイヤモンド粒子 |
---|
第一精工 MCフックシャープナー
指先でしっかりと握ることができる、広めのグリップを採用したフックシャープナー。
溝のある面は仕上げ用として、溝のない面は荒砥ぎ用として使うことができます。
細目の面に溝があることによって、針先を完璧に仕上げることができるでしょう。
素材 | ダイヤモンド粒子 |
---|
オーナー フックシャープナー(荒砥用)
オーナーから販売されている、荒砥用のフックシャープナー。
側面の溝に沿ってスライドすることで研げるので、初心者でも戸惑いなく扱えます。
また、針先の形状によって左右の溝を使い分けることが可能です。
素材 | - |
---|
オーナー フックシャープナー(仕上げ用)
オーナーから販売されているフックシャープナーの、仕上げ用モデル。
粒度の小さな粒子が使用されており、針先を滑らかに研ぐことが可能です。
別売りの荒砥用と合わせて使うことで、常に針先を状態を良くキープしておけます。
素材 | - |
---|
プロックス フックシャープナー
コストパフォーマンスに優れた釣具を多く販売している、プロックスのフックシャープナー。
ダイヤモンド粒子を素材に使用しており、溝に沿わせることで簡単に研ぐことができます。
また、曲がったラインアイを修正するためのアイチューナー機能が付属。1本でフックメンテナンスが可能です。
素材 | ダイヤモンド粒子 |
---|
ベルモント CDフックシャープナー
金属製品のメーカー「ベルモント」が販売している、ダイヤモンド粒子とセラミックスを使用したフックシャープナー。
ダイヤモンド粒子で荒砥をし、セラミックスで仕上げるといった使い方が可能です。
素材 | ダイヤモンド粒子&セラミックス |
---|
ティムコ ティムコシャープナー
ティムコから販売されている、セラミックス素材のフックシャープナー。
フライやライトゲームで使用される細めのフックに適しています。
表面に細かな溝加工が施されており、ダイヤモンド粒子よりも柔らかいセラミックスならではの、繊細な研ぎが持ち味です。
素材 | セラミックス |
---|
フックシャープナーを利用して針先を常に万全の状態に!
フックシャープナーは小さなアタリをものにし、バラシを無くしたい人なら必須アイテム。
上手い人のボックスをみると、どのルアーのフックも針先がキンキンに鋭い状態だったりもします。
とくに記録級の大物を狙うなら、数少ないチャンスに備えて針先の状態を万全にしておくことは必須でしょう。
これまで針先の状態を気にしていなかった方もフックシャープナーを使ってみてください!