高潮が発生するメカニズム
台風が直接本土の上陸しない場合でも、警戒が必要な高潮。
では、なぜ高潮が発生してしまうのか、そのメカニズムを見ていきましょう。
吹き寄せ効果
台風の風が海岸に向かって吹くことで、海岸の付近は海面が上昇します。
これは、吹き寄せ効果と呼ばれ、風速が早ければ早いほど海面の上昇度はさらに増すでしょう。
吸い上げ効果
台風が接近すると気圧が下がり、空気が水面を押さえ込む力が弱まって海面が上昇します。
これを吸い上げ効果と呼び、通常よりも気圧が1ヘクトパスカル低い場合、約1センチ程度の海面上昇が起こります。
台風前後、釣れる説!?
皆さんは「台風の前後は魚がよく釣れる」と言った噂を耳にされたことがあるでしょうか。
しかし、一概に「良く釣れる」とは言えないかもしれません。
台風前は釣れるのか
台風前は低気圧の影響で、魚の活性が高くなると言われています。
しかし、波が高すぎるとルアーをうまく泳がなかったり、風により糸フケが出すぎてしまうことがあります。
台風前、少しでもうねりや風が強くなるようであれば、釣行を控えた方が得策かもしれません。
台風後は釣れるのか
台風後は、台風で荒れてしまった影響が色濃く残っています。
魚の種類にもよりますが、底荒れや豪雨により発生した水潮により、釣果が出しづらくなる場合があるでしょう。
また、台風一過は暑さも厳しくなるため、熱中症のリスクも高そうです。
台風の影響を受ける魚
台風の影響を受けやすいと考えられる釣り対象魚には、どのようなものがいるのでしょうか。
アオリイカ
水潮や濁りを嫌うアオリイカは、台風のような大雨の後は深場に落ちてしまうと考えられます。
そのため、オフショアや水深の深いポイントを狙うことで釣れるケースがありますが、ショアからは狙い辛くなるかもしれません。
アジやイワシ
比較的泳ぐ力の弱いアジやイワシなどのベイトフィッシュは、荒れている場所よりも穏やかな場所を好む傾向があります。
台風などによって海が荒れると、台風の影響を受けにくい深場へと移動すると考えられます。
ヒラメやキス
台風によって浅場は底荒れが起きてしまうため、ヒラメやキスは深場に移動してしまいます。
また、ヒラメがいたとしても、濁りすぎてしまい、仕掛けやルアーに気づかないことも多いでしょう。