アイキャッチ画像撮影:GUPPY
SUPフィッシングとは
SUPフィッシング|ボードの種類

SUPフィッシングで使用するボードは、大きく2種類に分けられます。
空気で膨らませる「インフレータブルボード」と、一般的なサーフボードのような硬いFRPなどで作られた「ハードボード」です。
インフレータブルボードとハードボードの特徴&メリット・デメリット
SUPフィッシング|ボードの選び方
選ぶ際のチェック事項 | ボードを選ぶPOINT |
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長さと厚み | ・ボードが長ければ長いほど直進安定性が増す ・厚みがあるほど浮力が増し、たわみに強くなる ・幅が広いほど安定性は増し、スペースが広く使える ・幅が広いモデルはスピードが出しにくい 初めての場合のおすすめ長さ:10~11ft |
気室 (インフレータブルのみ) | 空気漏れやパンク対策として、複数気室があるタイプのSUPボードがおすすめ |
ボードの装備 | ・ロッドホルダーが設置できるか ・クーラーボックスを固定できるか |
おすすめのSUPボード5選
インフレーターブルボード
WOWSEA Trophy T1
サイズ | 335×81×15cm |
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積載重量 | 118kg |
低価格帯のインフレータブルボードの中では、品質の高さに定評のあるWOWSEAのSUPボード。関東のSUPフィッシングシーンでは、一番よく目にするメーカーです。
Trophy T1は安定感と推進力の両立モデル。
全長が短いことにより機動力が高いのでナブラを追いやすく、横幅も程よくあるため安定感バッチリ。釣りもしやすいボードです。
WOWSEA Fly fish F2
サイズ | 365×81×15cm |
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積載重量 | 127kg |
WOWSEAのボードの中でも、SUPフィッシングシーンでのシェア率が高いモデルです。
サイズが大きくて、とにかく安定感抜群。釣りがしやすいボードです。
ただし、機動力は少し低め。のんびりと釣りをしたい方にはかなりおすすめのアイテムとなっています。
ソウユウスティック スカイウォーク 10’6
サイズ | 319×78×12cm |
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推奨体重 | 約100kgまで |
容量 | 約225L |
デザインがおしゃれなソウユウスティックのスカイウォーク。
通常のSUPとしての使い方はもちろんですが、SUPフィッシングにも使えます。
シックで落ち着いた色調のSUPボードが欲しいという方にはこちらがおすすめです。
ソウユウスティック ADVENTURE ODR 10'10"
サイズ | 329×96.5×12cm |
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推奨体重 | 約130kg |
容量 | 約300L |
よりハードに使用するという方におすすめのADVENTURE ODR。
3気室の構造となっているため、釣り針や魚の鰭によるエアー漏れ対策で、万が一パンクなどしてしまった際にも安心。
SUPボードとしての最高峰を目指し続けているモデルです。
ハードボード
エスアイシーサップ タオフィット 11’0”×34”
サイズ | 全長11ft×幅34in |
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容量 | 260L |
比較的お安めなお値段が魅力のハードボード。
先端部に水を切るキールが付いているので、波のあるサーフからの出艇時や船の引き波などもかわしやすい構造。
デッキはヘリまでしっかりフラット構造なので、クーラーやタックルボックスなどをかなり安定した状態で置くことが可能です。
さらにScottyというメーカーの別売りマウントを搭載すると、魚探の設置やフラッグの設置が容易になる点もおすすめですよ。
SUPフィッシング|必要な装備

そんな魅力あふれるSUPフィッシングですが、同時に沖に出るということで危険も伴います。
快適性だけでなく安全性も十分考慮し、SUPフィッシングを楽しむための装備をみていきましょう!
ライフジャケット

ライフジャケットはマストアイテムです。
安定性の高いSUPとはいえ、海の状況や不慣れな初心者は転覆してしまうこともあります。
転覆の可能性の高いSUPフィッシングでは、膨張式のライフジャケットは避け固定式のライフジャケットを選びましょう。
おかっぱりでの使用を想定したフローティングベストは、ポケットなどが邪魔で転覆した際の再乗艇が難しくなる危険性もあるため、マリンスポーツ用のライフジャケットが望ましいですよ。
ウェットスーツ

SUPフィッシングは、出廷する際に足が濡れてしまったり、波をかぶってしまったり……濡れることを想定した装備も必要です。
寒い時期だと濡れた場所はあっという間に冷えてしまい、命の危険にもなりかねません。
ドライスーツ、もしくは季節や気温に応じた素材、厚めのウェットスーツを用意するようにしましょう。
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関東エリアの寒い時期を例に出すと、12月~3月頃のまでは5mm厚のウェットスーツ、その前後は3mm厚くらいが基準となります。
パドル

SUPに推進力を与えるために必要になのがパドル。
パドルには大きく分けて2種類あり、片側のみパドルが付いたシングルブレードパドルと、両端にパドルの付いたダブルブレードパドルがあります。
立ちながら漕いだり釣りをする「スタンドアップスタイル」の方や、クーラーボックスなどに腰を掛けながら移動や釣りをする方はシングルブレードパドルがおすすめ。
座った状態で漕いだり釣りをする「シットオンスタイル」の方は、ダブルブレードパドルがおすすめです。
材質や値段も様々で、アルミ製のものから軽量なカーボン製のものから、保管時にコンパクトに収納できるマルチピースモデルなど……使用状況や必要用途に合わせて最適なパドルをチョイスしましょう。
リーシュコード、尻手ベルト

転覆の際にボードが自分から離れないよう、SUPボードと足を繋いでおく役割のリーシュコード。
SUPボード購入時に付属してくることが多いですが、付属しない場合は3mほどまで伸びるタイプのリーシュコードを用意するようにしましょう。
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沖にいる間はリーシュコード必着ですが、着岸の際はリーシュコードを外しておかないと引き波などでボードに引きづり回される危険があります。

また、ロッドやランディングネット、フィッシュグリップやプライヤーなど、落下防止のためにあらゆる道具にも付けるようにしましょう。
SUPボードは船やカヤックとは違い、外側にヘリがないため、落下による小物のロストが非常に多いです。
マリンシューズ

暑い夏場など裸足でSUPフィッシングをしたくなりますが、釣り針が刺さったり、魚の鋭いヒレが刺さったりする危険が伴います。
そのような危険から身を守るためにマリンシューズがあると安心。
マリンシューズは水抜けも良く快適で、水面を漂うクラゲ対策にもなるのでおすすめです。
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冬の間は寒さ対策で5mm厚くらいのサーフシューズなどがおすすめですよ。
防水ケース&防水バッグ

濡れることが当たり前のSUPフィッシングでは、スマートフォンは防水ケースに入れましょう。
カメラレンズ部分が透明なものだと撮影もしやすいです。また、水に浮くタイプのものが望ましいでしょう。
車の鍵などその他の濡れて困るものは、防水バッグやケースに入れておきましょう。
買い物カゴ

収納ボックスとして、買い物カゴがあるととても便利です。
水抜けが良く、ロッドスタンドを付けたり、カラビナを付けたり、魚探の振動子を付けたりとDIYでの拡張性があり、SUPフィッシングの艤装品としては欠かせません。
ランディングネット

魚を取り込む際に必要なランディングネットも必携です。
SUPボードの上は狭く、魚を抜きあげる際に、体やボードに針が刺さる可能性もあり非常に危険です。
必ずネットで魚を掬い上げるようにしましょう。
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僕はインフレータブルボードでSUPフィッシングをしているので、魚が板に触れないようにランディング~針はずし~血抜き~クーラーインの一連作業をランディングネット内で行っています。
フィッシュグリップ

SUPフィッシングでは大型の魚や歯の鋭い魚、毒魚がかかることも多いのでフィッシュグリップは必ず携帯しましょう。
インフレータブルボードの場合、魚をボードに落下させればパンクの恐れもあります。
クーラーボックス

釣った魚や飲み物を冷やすのに使います。
荷物を少なくしようと、釣った魚を帰着までストリンガーにつないでおくSUPアングラーの方もいらっしゃいますが、魚の鮮度が落ちやすいだけでなく、地域によってはシャークアタック(サメにかみつかれる)の恐れがあるので、おすすめはしません。
釣った魚は血抜きを終えたら、すぐにクーラーボックスへ入れましょう。
GPS付き魚群探知機

魚群探知機はSUPの下に魚がいるかどうかを確認するのに使うのはもちろんですが、GPS機能と合わせて使用することで自分がどこにいるのか、現在時速何kmで流されているのか、どの方向に流されているのかを把握することができます。
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思ったより早く流されているな〜、陸から遠ざかっているな〜など、帰着困難に陥らないために必要な情報を得ることができます。
もし用意できるのであれば、かなり便利ですよ!
その他必要装備
タックル以外|釣りに必要な装備
- 着替え
- 濡れ物を入れて置けるカゴや袋
- バスタオル&ハンドタオル
- 防水ポーチ
また、水面からも強い紫外線を受けるので、日焼け対策は万全にしましょう。
とくに夏場は熱中症の危険もあるため、帽子やレギンス、ラッシュガードなどの着用をおすすめします。
SUPフィッシングの危険性と注意点

SUPフィッシングは非常にエキサイティングなフィッシングスタイルですが、「常に危険と隣あわせ」ということを念頭に置いておく必要があります。
『出航するときは穏やかな海だったのに、帰る頃に様子が急変して帰還困難に陥ってしまった』というのがSUPフィッシングで特に起こりやすい事故の一例です。
海の状況や天気予報を確認しながら、安全にSUPフィッシングを楽しむようにしましょう。
SUPフィッシングの危険性|天候

あっという間に変わることもある海の天気。
ものの数分で急に風が吹いてきたり、うねりが強くなったりして陸に帰れないなんてことにならないように、事前の予報はもちろん、釣り中でも天気予報は必ず確認しておきましょう。
風が強い日、うねりが強い日は無理に釣行せず、勇気を持って釣りをやめるようにするべきです。
SUPフィッシングの危険性|船との接触事故

SUPフィッシングは、漁船などの船と遭遇することもあります。
船から素早くこちらの存在を認識してもらうためにも目立つ服装やボードにフラッグを立てて、存在をできるだけアピールするようにしましょう。
大きな船は小さなSUPの存在を見落として接触してしまう危険性もあるため、周りに船がいるときは釣りを中断し、船が通り過ぎるのを確認してから釣りを再開するようにしましょう。
SUPフィッシングの注意点|ボードの点検

海に出発する前に必ずボードの点検は必須。
よくに空気を入れて膨らませるインフレータブルボードは空気が抜けていないか、事前に確認することが大切です。
万が一、ボードに穴が開いてしまった時のために、防水テープも用意しておくと安心ですよ。
また、パドルの破損や紛失もあり得ることなので、できれば予備のパドルを携行するようにしましょう。
SUPフィッシングの注意点|スマホの水没
万が一沖で遭難してしまった時、海上保安庁に連絡するために必要なスマホ。
常に身に着けて、浸水しないよう防水ケースに入れておくようにしましょう。
SUPフィッシングの作法
- 日の出前に出艇しないこと(漁船に見えないばかりか、波が見えないので転覆するリスクあり)
- ライフジャケットは必ず着用(マリンスポーツ用推奨)
- 携帯は必ず防水ケースでライフジャケットに固定すること(緊急事は“118”を覚えておきましょう)
より自然を感じやすいSUPフィッシングで釣りを楽しもう

おかっぱりでは決して味わうことのできない、魅力あふれるSUPフィッシング。
手軽に沖に出ることができ、釣り初心者でも好ポイントに入りやすく、釣果を上げやすいというメリットもあります。
しかしその楽しさの反面、危険も伴う激しいアクティビティです。
これからSUPフィッシングを始めたい人や、新しいSUPボードを探しているという人も、本記事を参考にお気に入りのSUPボードをみつけてみてくださいね。