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【釣り×科学】ボラジャンプの理由は酸欠?調査でわかった酸素量との関係

「思考のチカラで、バス釣りをもっと面白く。」をテーマに、科学の観点から、釣りにまつわるあらゆる情報を提供する『スマルア技研』。その中から、TSURI HACK編集部が厳選した記事をお届けする連携企画です。

目次

アイキャッチ画像出典:スマルア技研

TSURI HACK × スマルア技研

制作:TSURI HACK編集部

「思考のチカラで、バス釣りをもっと面白く」をテーマに、科学の観点から、釣りにまつわるあらゆる情報を提供する『スマルア技研』。

TSURI HACK 編集部がスマルア技研の中から厳選した記事をお届けする連携企画です。

※本記事は、2018年7月23日にスマルア技研に掲載された記事(ボラはなぜ跳ねる?—“どこにでもいる”魚のもつ特別な仕組み)のリライト版です。

昔の研究者も気になっていたボラのジャンプ

「ボラはなんで跳ねるんだろう?」

今回はこの質問に答えていこう。

たしかに、ボラはよく跳ねる。 河口近くでぽーんと宙に舞う細長い姿はたいていボラだ。 「ボラの三段跳び」とも呼ばれる、特徴的な連続ジャンプを目にすることもしばしば。

全世界に広く分布するかれらの飛び跳ね行動は洋の東西を問わず目を引くようで、ボラの英語名”mullet”と”jump”を組み合せて検索すると、たくさんの写真や文章がヒットする。

今日はそんな中から、”Jumping mullet”と直球のタイトルを冠した1本の論文を紹介しよう。

ボラ

出典:PIXTA

Hoese (1985) は、誰もが目にしていながら研究されていなかった、ボラの飛び跳ね行動について調べることにした。

「研究されていなかった」と書いたが、観察だけに限ってみれば、実はずいぶん古くから詳細な記録が残されている。

たとえば、Holder (1903)は、捕食者の居ない時でもボラが跳ねることから、敵からの逃避行動ではなく、“遊び”の1種、つまり特に意味のない行動だと考えた。

Thomson (1966) は、体表につく寄生虫を落とすためだと主張し、Cech & Wohlschlag (1973) は呼吸を補助する行動ではないかと推測した。

しかし、どの主張にも明確な根拠はなく、それぞれの著者の主観的な推測に留まっていた。

いったい、どれが正しいのだろうか。

 

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